ジャパンサイクルリーグ開幕戦「カンセキ真岡芳賀ロードレース」でカーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)が逃げ切り勝利。新加入の24歳が西日本チャレンジロードレースに続く2連勝を挙げている。



地元宇都宮ブリッツェン勢を先頭にJCL開幕戦がスタート photo:宇都宮ブリッッツェン

3年目を迎えたジャパンサイクルリーグ(JCL)。開幕戦は栃木県真岡市を舞台とした「カンセキ真岡芳賀ロードレース」。翌日の「カンセキ宇都宮清原クリテリウム」と合わせた栃木2連戦であり、JCL加入の7チームに加え、クラブチームが3チーム、そして特別参戦となるTEAM UKYOを合わせた11チーム54名がスタートラインに顔を揃えた。

真岡井頭公園を伝う7.2kmコースを17周回する122.4km。大きな高低差はないものの逃げ切り決着も多く、ウェットコンディションも相まって出入りの激しいサバイバルレースが繰り広げられることとなる。

山本大喜(Team UKYO)らを含む4名が逃げを決める

KINAN Racing TeamとVC FUKUOKAが逃げグループを追走 photo:KINAN Racing Team

序盤からアタックと吸収を繰り返す中、中盤にはカーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)、山本大喜(Team UKYO)、床井亮太(レバンテフジ静岡)、本多晴飛(宇都宮ブリッツェン)の逃げグループが生まれ、1分20秒差をつけて逃げを開始。逃げにメンバーを送り込めなかった KINAN Racing TeamとVC FUKUOKAがメイン集団のコントロールを行い、徐々にタイム差を詰める形でレースは終盤戦へと入っていった。

孫崎大樹のスプリントを狙うKINAN Racing Teamの牽引で逃げグループを視界に捉えたものの、西日本チャレンジロードレースでも優勝を飾り勢いに乗るベトルスが単独逃げに持ち込む。遅れたメンバーや、メイン集団から単騎追走を試みた岡篤志(Team UKYO)を追いつかせず、ベトルスがJCL開幕戦を制した。

独走勝利したカーター・ベトルス(ヴィクトワール広島) photo:ヴィクトワール広島

優勝したベトルスを囲むヴィクトワール広島の面々 photo:ヴィクトワール広島

「今日は完璧なレースだった!ベン、中田、私の3人がとてもアグレッシブにレースを展開し、私は逃げに入ることができました。最後は、残り10kmくらいでアタックして、そのまま優勝することができました(チームレポートより)」と喜ぶベトルスは、今年母国オーストラリアのARAプロレーシング・サンシャインコーストから加入した24歳。昨年の大分アーバンクラシックでは9位、ツール・ド・ランカウイでは区間3位を1回と山岳賞総合5位という成績を収めている。

追走した岡が2位に入り、渡邊諒馬(VC FUKUOKA)が3位、孫崎は4位。地元栃木勢の最上位は小野寺玲(宇都宮ブリッツェン)の5位だった。

JCL2023 カンセキ真岡芳賀ロードレース結果
1位 カーター・ベトルス(ヴィクトワール広島) 2:51:56
2位 岡篤志(JCL TEAM UKYO) +0:20
3位 渡邊諒馬(VC FUKUOKA) +0:21
4位 孫崎大樹(KINAN Racing Team)
5位 小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) +0:22
text:So Isobe