新城幸也の元チームメイトで共にツール・ド・フランスに4度出場したシリル・ゴティエ(フランス)が現役引退を発表した。また、同じくB&Bホテルズ KTMと契約を残していたエリオット・リエター(ベルギー)も引退を明らかにしている。



Bboxブイグテレコム時代のシリル・ゴティエ(フランス) photo:Makoto Ayano

「16年に渡る素晴らしいプロ生活が2022年で終わった。しかし、心は悲しみで痛んでいる」とSNSに投稿したシリル・ゴティエ(フランス)。昨年末に解散したB&Bホテルズ KTMと2023年以降の契約を残していたものの、次なる所属先が見つからず引退を強いられた。

ゴティエは新城幸也と同じ2009年にBboxブイグテレコム(現トタルエネルジー)でプロデビューした35歳。同チームでは新城と共に4度に渡りツール・ド・フランスに出場し、ゴティエ自身としてはツールに通算10回出場してその全てで完走を果たした。小柄ながら切れ味鋭いアタックを武器とするゴティエは、ツール・デュ・リムザンでの区間2勝を含むプロ通算5勝を挙げた。

引退を発表したエリオット・リエター(ベルギー) photo:CorVos

またその1週間後である1月16日、同じくB&Bと2023年の契約を結んでいたエリオット・リエター(ベルギー)も引退を発表。「B&Bの突然の解散後、新しいチームを見つけることができなかった。こんな形で選手キャリアを終えるなんて、悲しいのは言わずもがなだ」と、リエターは自身のSNSにそう綴った。

32歳のリエターは2012年にトップスポートフラーンデレン(現フランダース・バロワーズ)でプロキャリアをスタートさせ、WBアクアプロジェクト・ヴェランクラシック(現ビンゴール・パウェルスソースWB)を経て2021年よりB&Bに加入した。キャリアを通してグランツールへの出場はなかったものの、7度出場したリエージュ~バストーニュ~リエージュを含め主にクラシックで活躍した。

ピエール・ロラン(フランス)の山岳ポイント加算を狙ってB&Bホテルズ KTMが追走 photo:CorVos

新スポンサーの獲得に難航し、昨年末解散したB&Bから引退する選手はピエール・ロラン(フランス)を含めこれで7人目。ルーカ・モッツァート(イタリア)はアルケア・サムシックへ、フランク・ボナムール(フランス)はAG2Rシトロエン、ヴィクトル・コレツキー(フランス)はボーラ・ハンスグローエとワールドチームとの契約を結んだ一方で、アレクシー・グジャール(フランス)ら6名の去就がいまだ明らかになっていない。

text:Sotaro.Arakawa