現シクロクロス世界王者トーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)が、2023年シクロクロス世界選手権に出場しない旨を明かした。レースは2月5日にオランダのホーヘルハイデで開催される。



世界選手権見送りを認めたトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)世界選手権見送りを認めたトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
昨シーズンのシクロクロス世界選手権を優勝し、アルカンシエルを獲得したトーマス・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)。3位で終わった1月1日恒例のGPスヴェンネイスの直後、今季のシクロクロス世界選手権について聞かれたピドコックは「出場しないのはかなり前から決まっていたこと」と改めて不出場を表明した。

コーチを務めるクルト・ボガールツ氏は「トムは春のクラシックに集中したと考えている。ホーヘルハイデ (の世界選手権)はクラシックに向けた準備と両立できないからね」と、その理由をピドコックに代わり説明した。

UCIシクロクロスワールドカップでもお馴染のオランダ・ホーヘルハイデで開催される2023年シクロクロス世界選手権(2月5日)。既に2018年世界王者のワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ)と前世界王者マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が、それぞれ2年振りの出場を表明している。

今年はロードレースに注力するトム・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)今年はロードレースに注力するトム・ピドコック(イギリス、イネオス・グレナディアーズ) photo:Kei Tsuji
2021年に東京五輪でマウンテンバイク世界一に輝きシクロクロスのアルカンシエルを着るピドコックは昨年、初出場したツール・ド・フランスで区間優勝を挙げロードレースでも成功の年となった。しかし今年のイネオスはリチャル・カラパス(エクアドル、EFエデュケーション・イージーポスト)とアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)が移籍し、パリ〜ルーベ覇者のディラン・ファンバーレ(オランダ)もユンボ・ヴィスマへ。主力選手の退団によりロードでピドコックにかかる期待は一層大きくなった。

そのためピドコックは春のストラーデビアンケやロンド・ファン・フラーンデレン、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュなどの主要レースでエースとしての役割が期待されており、またツールにも怪我から回復途上のエガン・ベルナル(コロンビア)と共に出場が予定されている。

text:Sotaro.Arakawa

最新ニュース(全ジャンル)