規模拡大予定から一転、B&Bホテルズ KTMが活動継続を断念した。所属選手に他チームへの移籍許可を通達してから1週間というタイミングだった。これによって所属選手は全員チーム探しを強いられることに。



ピエール・ロラン(フランス)はトタルエネルジーへの移籍濃厚と目されているピエール・ロラン(フランス)はトタルエネルジーへの移籍濃厚と目されている photo:Kei Tsuji
パリ市や大手スーパーマーケットチェーンのカルフールなど大型バックアップを得て規模拡大を目論んでいたものの、新スポンサー獲得の難航やUCIプロチームのライセンス申請延長、さらには予定していたチーム記者会見の急遽キャンセルなど不穏な空気が流れていたB&Bホテルズ KTM。その後も進展なく12月初旬には所属選手に他チームへの移籍許可を通達していたが、ここにきて完全に来季継続断念が明らかとなった。

現地メディアによれば、ジェローム・ピノーGMは火曜夜に所属選手とのビデオ会議でチーム状況が好転していないことをアナウンス。UCIへの資料提出期限も過ぎており、今後奇跡が起きない限りチームは12月末をもって終焉を迎えるという。

これによって、ツール・ド・フランスでのステージ2勝実績をもつピエール・ロラン(フランス、B&Bホテルズ KTM)を筆頭とした所属選手や、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、クイックステップ・アルファヴィニル)、マキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、UAEチームエミレーツ)など獲得予定だった選手、さらに創設予定だった女子チームのオードリー・コードンラゴ(フランス、トレック・セガフレード)らが12月というタイミングで再び移籍市場に放出されることとなった。

現在のところカヴェンディッシュのリードアウト役を務める予定だったラモン・シンケルダム(オランダ、グルパマFDJ)はアルペシン・ドゥクーニンクに2年契約を締結し、ロランはトタルエネルジーに、カヴェンディッシュはイスラエル・プレミアテックにそれぞれ移籍するのではないかと目されている。

text:So Isobe

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