ハイペースで逃げを追走して今大会3勝目を掴んだマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)は「チームの皆のおかげ」と感謝した。「安全に最大限注意した」と語るエヴェネプールなどブエルタ19日目を終えた選手のコメントを紹介します。



区間優勝&ポイント賞 マッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)

区間3勝目を掴んだマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)区間3勝目を掴んだマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) photo:CorVos
集団のコントロールがとても難しい日だったものの、チームの皆が素晴らしい走りを見せてくれた。ブランドン・マクナルティの入った3人による逃げは強く、差を縮めるためにハードなテンポに持ち込まなめればならなかった。チームメイトは本当によくやってくれた。彼らに感謝したいし、この勝利は彼らのおかげだ。彼らがいなければノーチャンスだったからね。

アタックしたマイルズ・スコットソンは細いがパワフルな選手だ。だがスプリントに持ち込むことができればマイルズをかわせると思っていた。今日のような最終盤は簡単ではない。プロトンには良い選手がたくさんいるし、その誰かがラウンドアバウトで仕掛けたら僕自身がその差を詰めなければならなかっただろう。それではスプリントする脚を使うことになってしまうので、決して盤石と言える展開ではなかった。

大会3勝は予想を遥かに超えた結果だ。本当に嬉しいことだが、まずは明日を無事に乗り切った上でマドリードでの戦いに備えたい。(でもたとえ勝てなかったとして)既にスペインでの3週間は素晴らしいものとなっているよ。

区間2位 フレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)

勝利まであと一歩届かなかったフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス)勝利まであと一歩届かなかったフレッド・ライト(イギリス、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
また惜しいところで勝利を逃してしまったが、単純にマッズが速すぎた。チームによるサポートは素晴らしく、この結果は彼らのおかげだ。

区間5位 マイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)

チームからステージ優勝を託されたマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)チームからステージ優勝を託されたマイク・テウニッセン(オランダ、ユンボ・ヴィスマ) photo:CorVos
2つの山岳を上手く耐えることができ、勝利を目指す良いチャンスだった。チームは僕を良い位置まで運んでくれたものの、危険だと判断して踏み込まなかった。最後は自分でポジションを上げなければならず、難しい状況に置かれてしまった。勝利には運も必要ということだね。

プリモシュ(ログリッチ)がレースを去って以降、ステージ優勝を目指して最大限の走りをしている。いまのところそれは上手く行っており、明日は違ったプランを立てて臨むつもりだ。

最終盤でアーリーアタックを見せたマイルズ・スコットソン(オーストラリア、グルパマ・エフデジ)

スプリントすれば上位でフィニッシュできたと思うが、勝ち目はないと思い飛び出した。それにスプリントして上位入賞しても人生を変えることにはならないし、何より次いつ人数の絞られた集団スプリントがあるのか分からないからね。あのアタックは完璧なものではなかったものの、とにかくやってみたかった。勝つ可能性は低いかもしれないが、挑戦なくして勝利はないのだからね。

マイヨロホ&ヤングライダー レムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)

総合優勝に向けて着実に歩みを進めるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル)総合優勝に向けて着実に歩みを進めるレムコ・エヴェネプール(ベルギー、クイックステップ・アルファヴィニル) photo:Unipublic
今日は完璧なレースだったよ。マッズ(ピーダスン)のためにトレック・セガフレードが1日を通してコントロールし、逃げを捕まえステージを獲りにいった。(今日登場した)登りはかなり厳しいものだったので、マッズはよくやったと思う。勝利を収めたトレックを祝福したい。

パンクやバイクトラブルが起きてもいいように、残り3km以内までは集団先頭付近に位置取りをしたかった。明日が(実質)最終日なので、今日は安全にレースを終えたかった。(落車のような)アンラッキーが最も恐れていたことだからね。残り1.8kmぐらいからは直線だったので、そこからはスピードを緩めたよ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Unipublic, CorVos