AG2Rシトロエンは8月21日、2017年アメリカ選手権王者のローレンス・ワーバスと契約延長したことを明らかにした。ワーバスは今年コロナ感染でツール・ド・フランス初出場を逃し、現在は骨盤骨折からの復帰を目指している。



1年の契約延長を結んだローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)1年の契約延長を結んだローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン) photo:CorVos
「このチームで来年も活動を続けられることがとても嬉しい。来年で(AG2Rで過ごす)5年目のシーズンとなり、ここには共にレースをしていて楽しい仲間たちがいる。エースの勝利に貢献できるよう尽力し、もちろん僕自身による勝利も狙いたい」。ローレンス・ワーバス(アメリカ、AG2Rシトロエン)はチームのプレスリリースでそうコメントした。

ワーバスは2013年にBMCレーシングでプロデビューした32歳。その後に移籍したIAMサイクリングが2016年に活動を終了すると、中心選手として迎え入れられたアクアブルースポートも2018年に解散する不運に見舞われた。しかし2019年よりAG2Rラモンディアルに加入したワーバスは、ジロ・デ・イタリアを中心に山岳もこなせるオールラウンドなアシスト選手として活躍してきた。

2017年にツール・ド・スイスで区間優勝を挙げたラリー・ワーバス(アメリカ、当時アクアブルースポート)2017年にツール・ド・スイスで区間優勝を挙げたラリー・ワーバス(アメリカ、当時アクアブルースポート) photo:CorVos
今年は念願のツール・ド・フランス初出場が決まっていたワーバスだったが、直前で新型コロナウイルスに感染してメンバー外に。また7月のツール・ド・ワロニー(UCI.Pro)では落車して骨盤を骨折するなど、不運が続くシーズンとなっている。

「今年はウイルスと怪我という厳しい年になっているが、同時にキャリア最高の調子を感じている。2023年はトラブル・フリーでベストを尽くすことのできる年にしたい。僕を信頼してくれるヴィンセント・ラヴェヌとチームスタッフに感謝したい」とワーバスは語っている。

AG2Rは来季エース格であるボブ・ユンゲルス(ルクセンブルク)がボーラ・ハンスグローエへ、また若手のクレマン・シャンプッサン(フランス)がアルケア・サムシックに移籍。2人の主力選手の放出によりチームは補強が急務となっている。

text:Sotaro.Arakawa