今年1月に練習中の事故で大怪我を負ったエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)が、8月16日に開幕したポストノルド・デンマーク・ルントで実戦復帰。レース中盤では集団先頭で牽引するシーンも披露した。



約7ヶ月の及ぶリハビリを経て、復帰レースを迎えたエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)約7ヶ月の及ぶリハビリを経て、復帰レースを迎えたエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
「今年1月に大怪我を負った僕は、再びチームメイトと一緒にレースに出場することを待ちわびていた。肉体的にも精神的にもこの8ヶ月は想像を絶する厳しい期間だった。あの日、そしてそれから始まった旅路は一生忘れないものになるだろう」とレース前にベルナルは、チームのプレスリリースでそうコメントした。

ベルナルが昨年のブエルタ・ア・エスパーニャ以来、約1年振りに出場したのはデンマークを舞台とするステージレース「ポストノルド・デンマーク・ルント(ツアー・オブ・デンマーク)」。レース中盤でベルナルは、総合エースであるジョナタン・ナルバエス(エクアドル)のためメイン集団の先頭で牽引する姿も披露した。

プロトン先頭を牽くエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)プロトン先頭を牽くエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:CorVos
2019年ツール・ド・フランスと2021年ジロ・デ・イタリアの総合優勝者であるベルナルは、今年1月24日に母国コロンビアでの練習中に停車中のバスに衝突すると、肋骨11本を含む20箇所を骨折。外傷性気胸などを含め計5度の手術が施された。

3月に事故後初めてバイクに乗る姿を公開すると、その後ベルナルは驚異的な回復を見せた。そして8月19日開幕のブエルタ・ア・エスパーニャでの復帰が噂されるなか、復帰レースとしてミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド)やゲラント・トーマス(イギリス)も出場するポストノルド・デンマーク・ルントが選ばれた。

「家族やガールフレンド、イネオスというチームやファンから沢山のサポートを受けた。彼らは困った時に本当に頼りになる存在で、感謝を言い尽くすことができないほどだ。彼らによる応援はレース復帰へのモチベーションになり、それはかけがいのないものだった。心から感謝したい」とベルナルは語っている。


全4ステージで行われるポストノルド・デンマーク・ルント初日は、ヤスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)を下した20歳のオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィスマ)がスプリント勝利。コーイはこれで今季8勝目と躍進を見せている。

text:Sotaro.Arakawa

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