4月に東京都世田谷区新町にオープンしたカーボンドライジャパン直営店「CDJ TOKYO」。カーボンドライジャパン代表取締役に早川洋文氏にカーボンドライジャパンが自転車事業を開始した理由や赤外線装置の導入についてインタビューを行った。



カーボンドライジャパン代表取締役 早川洋文氏インタビュー

カーボンドライジャパン代表取締役 早川洋文氏カーボンドライジャパン代表取締役 早川洋文氏 photo:Naoki Yasuoka
CW:CDJ TOKYOには、どんなお客さんに来てもらいたいですか?

メインは困っているお客さん、不安ごとがあるお客さんに来てもらいたいですね。自転車屋さんではないので、困ったお客さんに来てもらいたい。でも、カーボン修理の他にも、洗車、ハドラスコーティング、ビッグプーリーの取り付け、カスタムペイントなどもやっていますから自転車乗りの方は皆さん来て欲しい(笑)。

CW:カーボンドライジャパンとして、自転車事業を始めたきっかけを教えていただけますか?

昔は「カーボンフレームは壊れたら、買い替えなければならない」という流れがありました。もちろん、新車を買える方は良いですが、お金を貯めてやっとの思いで買った方、はたまたローンで支払っている方など様々な人がいますよね。昔のままだと、新車を買えない人は諦めて自転車をやめざるを得ない。それは自転車業界にとっての損失になってしまいます。

カーボン補修は100%の復元を保証しているわけではありません。しかし、安全に乗れるという事で1年間の保証をつけています。カーボンフレームを直すのはオプションで良いと考えています。直す、という選択肢をお客さんに提示できれば、直したバイクにまたしばらく乗って、お金がたまったタイミングで新しいバイクに買い替えられればいいですよね。自転車に乗り続けられることで、ショップとお客さんが関係を継続できると思っています。

「カーボンの素材が変わっていて、新しいを技術を取り入れるべきタイミングでもあり、赤外線検査装置を導入しました」と早川氏「カーボンの素材が変わっていて、新しいを技術を取り入れるべきタイミングでもあり、赤外線検査装置を導入しました」と早川氏 photo:Naoki Yasuoka
最初はバッシングもありましたが、今、取引があるショップさんは950店舗以上あります。今は、サービスの品質を認めてくれるメーカーも現れてきています。とにかく、お客さんが安心して乗れるようにしたいですね。

CW:今回、赤外線検査装置を導入したのはどのような経緯がありましたか?

これまでは超音波を使用して検査してきましたが、1点ずつ検査しなくてはならないため、検査員毎の技術差もあり、超音波検査には限界がありました。また、カーボンの素材が変わっていて、新しいを技術を取り入れるべきタイミングでもあり、赤外線検査装置を導入しました。

「航空機やレーシングカーの内部構造検査にも使われている機械なので信頼性もある」「航空機やレーシングカーの内部構造検査にも使われている機械なので信頼性もある」 photo:Michinari TAKAGI
カーボンフレームの内部を可視化できるため、お客さんが見ても一目瞭然なところやいろんな角度から見れることが利点ですね。航空機やレーシングカーの内部構造検査にも使われている機械なので信頼性もあります。外からわからないものを赤外線で見て、必要であれば、超音波で検査して最終確認をしています。それぞれのメリットを活かして使い分けています。

日々勉強しながら新しい技術を取り入れてその腕を磨いていきたい。愛着があるバイクに不安があれば解消して、長く乗れるようにサポートしていきたいですね。

「愛着があるバイクに不安があれば解消して、長く乗れるようにサポートしていきたい」と早川氏「愛着があるバイクに不安があれば解消して、長く乗れるようにサポートしていきたい」と早川氏 photo:Michinari TAKAGI

text:Michinari TAKAGI
photo:Naoki Yasuoka&Michinari TAKAGI

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