ツール・ド・フランスがデンマークでの3連戦を終えた翌日の7月4日、トレック・セガフレードがマッズ・ピーダスン(デンマーク)との契約延長を発表した。また同日、ロット・スーダルはトーマス・デヘント(ベルギー)との契約更新も明らかにしている。



母国のグランデパールで大歓声を浴びるマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)母国のグランデパールで大歓声を浴びるマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード) photo:Makoto AYANO
3日間に渡りデンマークで行われた第109回ツール・ド・フランス。選手や関係者たちが「過去最高の熱狂」と語ったレースが終演した翌日の7月4日、トレック・セガフレードがスプリントエースであるマッズ・ピーダスン(デンマーク、トレック・セガフレード)との契約更新を発表した。

延長期間は2025年末までの3年間。元世界選手権王者であるピーダスンはリリースの中で「トレック・セガフレードとの契約を更新することは僕にとって自然な決断だった。プロコンチネンタルチームで2年を過ごしていた僕に、このチームはワールドツアーを走るチャンスを与えてくれた。加入して今年が6年目で、そこに更に3年が加わる。同じチームに合計9年所属するんだ。特別な感情にならないわけがない」と喜びを語っている。

2位マッテオ・トレンティン(イタリア)、優勝マッズ・ペデルセン(デンマーク)、3位シュテファン・キュング(スイス)2位マッテオ・トレンティン(イタリア)、優勝マッズ・ペデルセン(デンマーク)、3位シュテファン・キュング(スイス) photo:Kei Tsuji
ピーダスンは1995年生まれの26歳。2017年にトレック・セガフレードに加入すると、翌年のロンド・ファン・フラーンデレンで2位に入り注目を集める、イギリスのヨークシャーで行われた2019年ロード世界選手権にて大雨のサバイバルなレースを制し、デンマーク人選手として初めてアルカンシエルに袖を通した。

弱冠23歳にして世界王者になったピーダスンだが、それ以降は2020年のヘント〜ウェヴェルヘムを除くとメジャーレースでの勝利からは遠ざかっている。

その現状についてピーダスンは「ここで僕たちは素晴らしい瞬間を共有するとともに、同時にとても辛いこともあった。いま僕は自分に出来る最大限の努力をしているものの、それが必ずしも結果に結びつくとは限らない。僕も人間なのでたまに失敗することもある。結果が出ていないいま、チームからのサポートと信頼は特に重要に感じる」と心の内を吐露している。



トーマス・デヘントは2年の契約延長

今年のジロ・デ・イタリア第8ステージで逃げ切り勝利を挙げたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル)	今年のジロ・デ・イタリア第8ステージで逃げ切り勝利を挙げたトーマス・デヘント(ベルギー、ロット・スーダル) photo:CorVos
またピーダスンの発表の同日、ロット・スーダルはトーマス・デヘント(ベルギー)との契約更新を明らかにした。契約期間は2024年までの2年間で、デヘントは「このチームは僕が長年抱いていた”アタッカー”になる目標を叶えてくれた。ここで過ごした8年間はそのほとんどが成功と言える。本当に素晴らしい勝利と思い出ばかりだし、次の2年間が楽しみたよ」と喜びを表現している。

また「今後はチームの成長、特にマキシム・ファンヒルスやアルノー・デリーなど若手選手の育成にも関心がある。しかし年々難しさは増しているものの、いまだ目標は勝利。またその次の目標であるチームのサポートも全力で取り組んでいきたい」とデヘントは今後について語った。現在ワールトチームから降格の危機に瀕しているチームは、今後の復権に向け、中心となる選手の確保に成功したことになる。

text:Sotaro.Arakawa

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