ロット・スーダルとグルパマ・エフデジがそれぞれツール・ド・フランスの出場メンバーを発表した。ロットはカレブ・ユアン(オーストラリア)や現役ラストイヤーのフィリップ・ジルベール(ベルギー)を、グルパマはティボー・ピノ(フランス)を選出している。



昨年のツールは落車し第3ステージで姿を消したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)昨年のツールは落車し第3ステージで姿を消したカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) photo:CorVos
ロット・スーダルは今年もカレブ・ユアン(オーストラリア)を中心に平坦ステージで勝利を狙う。今年のジロ・デ・イタリア初日で落車し未勝利でレースを去ったユアンだが、その後はトレーニングを積み6月12日のエルフステーデンロンデでレース復帰。ツールでライバルとなるファビオ・ヤコブセン(オランダ、クイックステップ・アルファヴィニル)に破れながらも2位に食い込み調子の良さを見せた。

また今シーズン限りで現役を退くフィリップ・ジルベール(ベルギー)も自身12回目の出場を決めた。2019年パリ〜ルーベ覇者であるジルベールは、合計11箇所の石畳区間が設定された第5ステージでチームの力となるだろう。

現役ラストイヤーのフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)現役ラストイヤーのフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル) photo:Lotto Soudal
今回選出したメンバーについてチーム代表であるジョン・ルランゲ氏は、「この8人であればツール・ド・フランスのどんな地形にも対応することができる。我々にはプロトン最速のカレブ・ユアンがおり、最も勝利の可能性の高い彼によるステージ優勝のためレイナルト・ヤンセファンレンズバーグとフレデリック・フリソンが脇を固める。またフロリアン・フェルメールスとブレント・ファンムールは石畳が登場するアランベールで力になるだろう」とコメント。

また「フィリップ・ジルベールとアンドレアス・クロン、そしてティム・ウェレンスは先週のレースで調子の良さを見せている。彼らは難易度の高いステージや、逃げで積極的な動きを見せてくれるだろう」と、直前のバロワーズ・ベルギーツアー(UCI2.Pro)で総合2位と好調のティム・ウェレンス(ベルギー)への期待を語っている。
ロット・スーダル ツール・ド・フランス2022出場メンバー
カレブ・ユアン(オーストラリア)
フレデリック・フリソン(ベルギー)
フィリップ・ジルベール(ベルギー)
レイナルト・ヤンセファンレンズバーグ(南アフリカ)
フロリアン・フェルメールス(ベルギー)
アンドレアス・クロン(デンマーク)
ブレント・ファンムール(ベルギー)
フロリアン・フェルメールス(ベルギー)
ティム・ウェレンス(ベルギー)


ピノ&ゴデュで総合上位を狙うグルパマ・エフデジ

イサギレやルツェンコを破り勝利したティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)イサギレやルツェンコを破り勝利したティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) photo:CorVos
「シーズン最大の目標」という一文と共にツールメンバーを発表したのが母国最大のレースに挑むグルパマ・エフデジ。主軸となるのは2020年以来の出場となるティボー・ピノ(フランス)だ。ピノは今年4月のツアー・オブ・ジ・アルプス(UCI2.Pro)で実に1007日ぶりとなる復活勝利を挙げ、前哨戦であるツール・ド・スイス(UCIワールドツアー)のクイーンステージで勝利を収めるなど上々の仕上がりぶりを見せている。

昨年大会で総合11位に入ったダヴィド・ゴデュ(フランス)はもう一方の前哨戦であるクリテリウム・デュ・ドーフィネ(UCIワールドツアー)で1勝を挙げて上り調子。ピノと共に総合リーダーを務める。また大会初日の13km個人タイムトライアルを狙うシュテファン・キュング(スイス)と、今年パリ〜ニースで山岳賞を獲得したヴァランタン・マドゥアス(フランス)の登坂力にも注目したい。
グルパマ・エフデジ ツール・ド・フランス2022出場メンバー
アントワーヌ・デュシェーヌ(カナダ)
ダヴィド・ゴデュ(フランス)
ケヴィン・ゲニエッツ(ルクセンブルク)
シュテファン・キュング(スイス)
オリヴィエ・ルガック(フランス)
ヴァランタン・マドゥアス(フランス)
ティボー・ピノ(フランス)
マイケル・ストーラー(オーストラリア)
text:Sotaro.Arakawa