ブダペストで開幕した第105回ジロ・デ・イタリアはハンガリーを離れ、選手たちは移動(休息)日を経てイタリア半島シチリアに降り立った。イタリア半島を北上していく第4〜9ステージのコースを紹介します。



2018年大会でエトナ山を駆け上がるエステバン・チャベス(コロンビア、当時ミッチェルトン・スコット)2018年大会でエトナ山を駆け上がるエステバン・チャベス(コロンビア、当時ミッチェルトン・スコット) photo:Kei Tsuji
5月10日(火)第4ステージ
アーヴォラ〜エトナ火山 172km(山岳ステージ)


5月10日(火)第4ステージ アーヴォラ〜エトナ火山 172km5月10日(火)第4ステージ アーヴォラ〜エトナ火山 172km image:RCS Sportイタリア半島を南下した昨年とは反対に、今年のジロはシチリア島からヴェローナに向って北上する。ハンガリーでの3日間を終え、イタリア初日の第4ステージは今大会最初の山頂フィニッシュだ。

舞台なるのはヨーロッパ最大の活火山エトナ(距離22.8km/平均勾配5.9%)。様々なアプローチが存在するなか今回は2018年大会と同じ西側のラガルナから登坂を始め、残り14km地点からはアルベルト・コンタドールが制した2011年と同じ「ニコロージ・スロープ」と呼ばれるルートでフィニッシュする。

エトナ山の勾配は6%前後と厳しくないことに加え、まだ3週間の戦いの序盤だけに、総合優勝を狙う選手はまだ手の内を見せないと思われる。とはいえ標高1,892mを目指す登坂では、早くもマリアローザ戦線から脱落する選手が現れるかもしれない。



5月11日(水)第5ステージ
カターニア〜メッシーナ 174km(平坦ステージ)


5月11日(水)第5ステージ カターニア〜メッシーナ 174km5月11日(水)第5ステージ カターニア〜メッシーナ 174km image:RCS Sport今年のジロに用意された平坦ステージは合計7つ。そのうちハンガリーで2つを消化したため残りは5つだ。コースは前日のフィニッシュ地点エトナ山の南、カターニアから沿岸線を北上しメッシーナにフィニッシュする174km。コース中盤に現れる2級山岳ポルテッラ・マンドラッツィの頂上から33kmに及ぶ長い下りと、66kmの平坦路が続くため集団スプリントが濃厚となる。

スプリンターチームにとっての懸念点はフラムルージュ(残り1km地点)直後に現れる左の鋭角コーナー。そこでのポジショニングがそのまま順位に直結すると言っても過言ではない。マーク・カヴェンディッシュかアルノー・デマールか、あるいは初日の落車の影響が心配されるカレブ・ユアンか。またマチュー・ファンデルプールに「位置取りが上手い」と称されたビニヤム・ギルマイの動きも見逃せない。



5月12日(木)第6ステージ
パルミ〜スカレア 192km(平坦ステージ)


5月12日(木)第6ステージ パルミ〜スカレア 192km5月12日(木)第6ステージ パルミ〜スカレア 192km image:RCS Sport2日連続の平坦ステージは前日よりも更に難易度が下がる。群生するヤシの木(パルマ)がその名の由来であるパルミから、ティレニア海沿岸をひたすらに北上してスカレアを目指すコース距離は192km。序盤の4級山岳アエロポルト以降、平坦路がフィニッシュまで続いていく。

この日はほとんどコーナーがない。そのため風がなければほぼ確実に集団スプリントに持ち込まれるだろう。ただフィニッシュライン手前100mからわずかに左に湾曲しているのでイン側で隊列を組むチームが有利となるか。翌日から高低差の激しいステージが続くため、スプリンターたちにとっては何としても取っておきたいステージだ。



5月13日(金)第7ステージ
ディアマンテ〜ポテンツァ 196km(丘陵ステージ)


5月13日(金)第7ステージ ディアマンテ〜ポテンツァ 196km5月13日(金)第7ステージ ディアマンテ〜ポテンツァ 196km image:RCS Sport今大会最初の丘陵ステージは獲得標高差4,730mと険しく、3級山岳に始まり1級、2級、3級という順に4つのカテゴリー山岳を越える。23年振り2度目の登場となる1級山岳モンテ・シリノ(距離24.4km/平均3.8%)から本格化する山岳は、2級山岳モンテ・グラン・ディ・ヴィッジャーノを越え3級山岳ラ・セラータへ。その後フィニッシュまでの約24kmは平坦路だ。

エトナ山で確定したマリアローザが動く可能性もあるこの日は、ユアンの守護から解放された逃げ職人トーマス・デヘントがコースブックの折り目をつけているだろう。また総合を争わないヴィンチェンツォ・ニバリやロマン・バルデなども積極的に逃げに乗ってくるかもしれない。



5月14日(土)第8ステージ
ナポリ〜ナポリ 153km(丘陵ステージ)


5月14日(土)第8ステージ ナポリ〜ナポリ 153km5月14日(土)第8ステージ ナポリ〜ナポリ 153km image:RCS Sport観光客には悪名高きナポリを発着点とする第8ステージは、第1週目で最も距離の短いショートステージだ。舞台となるのはナポリの西に広がるフレグレイ平野で、1538年に噴火したカルデラ(火山活動によってできた大きな凹地)の間を縫うように巡る。

高い山岳はないものの、計4度越えるモンテ・ディ・プローチダ(距離1.8km/平均6.9%)など細かなアップダウンが連続するため獲得標高差は2,000mを越える。まるでアルデンヌクラシックのようなレイアウトはピュアスプリンターを苦しめ、ユアンやギルマエなど登坂適性のあるスプリンタを擁するチームと逃げによる熱い駆け引きが見られるだろうか。



5月15日(日)第9ステージ
イゼルニア〜ブロックハウス 191km(山岳ステージ)


5月15日(日)第9ステージ イゼルニア〜ブロックハウス 191km5月15日(日)第9ステージ イゼルニア〜ブロックハウス 191km image:RCS Sportイタリア本国を走る第1週目は山岳で始まり山岳で終わる。締めくくるのはイタリア半島を縦貫するアペニン山脈だ。

0km地点から3級山岳ヴァリコ・デル・マッチェローネの登坂が始まると、直後に2つの2級山岳を越えていく。レース後半は1級山岳パッソ・ランチャーノ(距離10.3km/平均7.6%)を越えて下り、最後は「要塞」という名のブロックハウス(距離13.6km/平均8.4%)が待ち受ける。

ブロックハウスは2017年大会の第9ステージでナイロ・キンタナが区間優勝とマリアローザを手に入れた地。ラスト10kmから10%前後の急勾配が1,665mの山頂まで続くため、難易度はエトナ山を遥かに上回る。獲得標高差5,080mの登坂バトルはクライマーの脚を明らかにし、早くも総合上位陣の面子が絞り込まれる。



5月16日(月)休息日




text:Sotaro.Arakawa

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