2022/03/28(月) - 19:07
3月27日、茨城シクロクロス最終戦となる第6戦が茨城町の涸沼自然公園野鳥の森で開催。全日本チャンピオンとなった小坂光(宇都宮ブリッツェン)が新調したナショナルジャージ姿を初披露し、優勝を飾った。
関東で人気のシリーズ戦、茨城シクロクロスの最終戦である第6戦が開催された。会場は涸沼(ひぬま)自然公園野鳥の森。昨年11月にも第3戦が同じ涸沼自然公園の周辺で開催されたが、今回のコースは新たな設定で、公園内の野鳥の森の高低差のある斜面を利用して開催された。
スタートからほどなくして300mほどの舗装路の急勾配の上り坂があり、その上りを毎周回登ることになる。公園内のグラウンド外周のセクションに加え、登ったぶんだけ下るダウンヒルセクションでは、土のキャンバーもあり、マウンテンバイクのクロスカントリー的なテクニックも要される難しいコースとなった。
レース当日は晴れて気温も20℃まで上がったものの、朝までに降った雨で泥の深い区間も一部あり、乗ったまま行けばタイヤに重くまとまりついた泥で苦戦を強いられる場面も。
最高峰のC1クラスには昨年12月の土浦市でのシクロクロス全日本選手権で優勝し、2度めの全日本チャンピオンとなった小坂光(宇都宮ブリッツェン)が参戦。ウェアスポンサーによって新調された赤白の国旗をあしらったナショナルチャンピオンジャージに身を包んで現れ、このレースがお披露目となった。
小坂参戦のC1クラスは36人の選手が出場。急坂上りを経てのスタートでは集団はばらけず、混戦に。茨城クロスで常に強さを発揮する加藤健悟(臼杵レーシング)と小坂のふたりが後続を離し、ランデブー状態に。先頭を入れ替わりながら3周回をともに走った。
その後加藤がキャンバーでミスしたことをきっかけにそれぞれ独走となり、小坂が順調に差を開いていった。最終的には30秒の差をつけ、全日本ジャージ姿でウィニングポーズを決めて優勝した。
「全日本以来のシクロクロスレースでとてもキツかったけど、チャンピオンジャージを着て勝てたのは良かった。全日本に勝ってすぐオフに入り、今季は昨年同様にロードレースにも参戦するので、今まではほとんどロードにしか乗っていませんでした。そして今日のためにシクロクロスバイクに1週間乗って備えました。実は年明けに車に衝突される事故に遭って怪我をしてしまい、すでに回復はしたけど身体がまだ本調子までに上げきれていなかったんです」と、小坂は安堵に胸をなでおろすように笑った。
今シーズンの小坂は昨年に引き続き、チームオーダーに従いJCLシリーズを中心にロードレースに参戦する予定だと言う。今日お披露目したチャンピオンジャージは、今秋にシクロクロスが開幕するまでしばしのおあずけだ。
「しばらくこのジャージを着ることができなくなりますが、今日は会場で多くの人に声をかけてもらって嬉しかったですし、前回よりも喜んでくれる人が多い気がして、チャンピオンとしての自覚がもてます」とも。
その他のクラスの熱戦の模様
最終戦には新種目チームリレーも設けられた。チームに必ず女性ひとり以上を含む3人一組という参加ルールで、レースはバトン無しのタッチ方式。プリンをスタート前に食べてからコースインとなり、2走目が食べるときは1走者が目の前まで来たらスタッフが確認してプリンを渡し、綺麗に完食したのをスタッフが確認してコースインし、走るというもの。
「子どもたちも今学校では部活動ができなかったりするので、遊べる機会をできるだけ提供したいと思い企画しました。シクロクロスに奥さんを引っ張り出すいい機会になりますね」と、好評であれば定番化も検討しているという。
茨城シクロクロス オルガナイザー 影山善明さんに訊く今シーズン総括
「2011-2022シーズン全6戦のうち9月の第1戦・城里町ステージが”まん防”の期間中にあたったため開催を断念。1月の第4戦・大洗ステージが大会当日朝の地震で津波の懸念から中止に。それ以外の4戦を開催できました。コロナで難しい状況下ですが、どの大会でも最大エントリー数が繰り返され、参加者500人オーバーが定常化してありがたい限りの人気ぶりで、シクロクロスが確実に定着したことを実感しています。
また、茨城クロスにとっては土浦で全日本選手権が開催できて、3ヶ月経った今、ようやく『いい大会だったなぁ』と、振り返る余裕がでてきました。次の全日本の大会会場についてはまだ公募段階で未定のようですが、次の会場になったところにはノウハウを提供していきたいと考えています。地元にも良い効果があり、土浦市役所では『毎年やってくれてもいいですよ』という声が挙がっているぐらいです。さすがにそれは無理ですが(笑)。
関東で人気のシリーズ戦、茨城シクロクロスの最終戦である第6戦が開催された。会場は涸沼(ひぬま)自然公園野鳥の森。昨年11月にも第3戦が同じ涸沼自然公園の周辺で開催されたが、今回のコースは新たな設定で、公園内の野鳥の森の高低差のある斜面を利用して開催された。
スタートからほどなくして300mほどの舗装路の急勾配の上り坂があり、その上りを毎周回登ることになる。公園内のグラウンド外周のセクションに加え、登ったぶんだけ下るダウンヒルセクションでは、土のキャンバーもあり、マウンテンバイクのクロスカントリー的なテクニックも要される難しいコースとなった。
レース当日は晴れて気温も20℃まで上がったものの、朝までに降った雨で泥の深い区間も一部あり、乗ったまま行けばタイヤに重くまとまりついた泥で苦戦を強いられる場面も。
最高峰のC1クラスには昨年12月の土浦市でのシクロクロス全日本選手権で優勝し、2度めの全日本チャンピオンとなった小坂光(宇都宮ブリッツェン)が参戦。ウェアスポンサーによって新調された赤白の国旗をあしらったナショナルチャンピオンジャージに身を包んで現れ、このレースがお披露目となった。
小坂参戦のC1クラスは36人の選手が出場。急坂上りを経てのスタートでは集団はばらけず、混戦に。茨城クロスで常に強さを発揮する加藤健悟(臼杵レーシング)と小坂のふたりが後続を離し、ランデブー状態に。先頭を入れ替わりながら3周回をともに走った。
その後加藤がキャンバーでミスしたことをきっかけにそれぞれ独走となり、小坂が順調に差を開いていった。最終的には30秒の差をつけ、全日本ジャージ姿でウィニングポーズを決めて優勝した。
「全日本以来のシクロクロスレースでとてもキツかったけど、チャンピオンジャージを着て勝てたのは良かった。全日本に勝ってすぐオフに入り、今季は昨年同様にロードレースにも参戦するので、今まではほとんどロードにしか乗っていませんでした。そして今日のためにシクロクロスバイクに1週間乗って備えました。実は年明けに車に衝突される事故に遭って怪我をしてしまい、すでに回復はしたけど身体がまだ本調子までに上げきれていなかったんです」と、小坂は安堵に胸をなでおろすように笑った。
今シーズンの小坂は昨年に引き続き、チームオーダーに従いJCLシリーズを中心にロードレースに参戦する予定だと言う。今日お披露目したチャンピオンジャージは、今秋にシクロクロスが開幕するまでしばしのおあずけだ。
「しばらくこのジャージを着ることができなくなりますが、今日は会場で多くの人に声をかけてもらって嬉しかったですし、前回よりも喜んでくれる人が多い気がして、チャンピオンとしての自覚がもてます」とも。
その他のクラスの熱戦の模様
最終戦には新種目チームリレーも設けられた。チームに必ず女性ひとり以上を含む3人一組という参加ルールで、レースはバトン無しのタッチ方式。プリンをスタート前に食べてからコースインとなり、2走目が食べるときは1走者が目の前まで来たらスタッフが確認してプリンを渡し、綺麗に完食したのをスタッフが確認してコースインし、走るというもの。
「子どもたちも今学校では部活動ができなかったりするので、遊べる機会をできるだけ提供したいと思い企画しました。シクロクロスに奥さんを引っ張り出すいい機会になりますね」と、好評であれば定番化も検討しているという。
茨城シクロクロス オルガナイザー 影山善明さんに訊く今シーズン総括
「2011-2022シーズン全6戦のうち9月の第1戦・城里町ステージが”まん防”の期間中にあたったため開催を断念。1月の第4戦・大洗ステージが大会当日朝の地震で津波の懸念から中止に。それ以外の4戦を開催できました。コロナで難しい状況下ですが、どの大会でも最大エントリー数が繰り返され、参加者500人オーバーが定常化してありがたい限りの人気ぶりで、シクロクロスが確実に定着したことを実感しています。
また、茨城クロスにとっては土浦で全日本選手権が開催できて、3ヶ月経った今、ようやく『いい大会だったなぁ』と、振り返る余裕がでてきました。次の全日本の大会会場についてはまだ公募段階で未定のようですが、次の会場になったところにはノウハウを提供していきたいと考えています。地元にも良い効果があり、土浦市役所では『毎年やってくれてもいいですよ』という声が挙がっているぐらいです。さすがにそれは無理ですが(笑)。
茨城シクロクロス2022第6戦 涸沼自然公園野鳥の森 リザルト
C1 | ||
1位 | 小坂光(宇都宮ブリッツェン) | 1:03:25.0 |
2位 | 加藤健悟(臼杵レーシング) | +0:30 |
3位 | 舟山祥弘(SNEL CYCLOCROSS TEAM) | +0:47 |
4位 | 千田尚孝(自転車村R_hangout) | +0:53 |
5位 | ジェームスアレクサンダー | +2:07 |
6位 | 小坂正則(スワコレーシングチーム)、+2:28 | |
CL1 | ||
1位 | 林口ゆきえ(gufo cycleworks) | |
2位 | 安達直子(潟鉄TRC) | |
3位 | 森田由美子(Gufo Cycle Works) | |
C2 | ||
1位 | 園田大智(臼杵レーシング) | |
2位 | 西谷亮(TRYCLE.ing) | |
3位 | 中瑞希(Rapha Cycling Club) | |
C3 | ||
1位 | 水上央渉(ブラウ・ブリッツェン) | |
C4A | ||
1位 | 田村繁貴(乗ルンジャー!) | |
C4B | ||
1位 | 横矢峻(インドカレーサーラ) | |
CL2+3 | ||
1位 | 森知多(SNEL) | |
CM1 | ||
1位 | 太田好政(Rapha Cycling Club) | |
2位 | 生田目修(イナーメ信濃山形&大幸ハーネス) | |
3位 | 石川正道(Champion System Japan Test Team) | |
CM2 | ||
1位 | 菊地健一 | |
CM3 | ||
1位 | 西村征泰(Club SY-Nak) | |
CJ | ||
1位 | 綾野尋(cycleclub3UP.) | |
U17 | ||
1位 | 新藤想真(GS Positivo) | |
U15 | ||
1位 | 松村 拓弥 | |
CK3 | ||
1位 | 三上将醐(アスリチューン・コラッジョ川西U19) | |
CK2 | ||
1位 | 富樫悠太郎 | |
CK1 | ||
1位 | 野嵜日貴(RACING TORQUE) |
photo:Kazutaka Inoue
text:Makoto AYANO
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