ファンダイクが一騎討ちを制す　トレック・セガフレード2連勝

世界チャンピオンの次は欧州チャンピオンが勝利。バレンシアナ女子2日目にエレン・ファンダイク（オランダ）が逃げ切り、トレック・セガフレードが2日連続勝利を収めている。

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バレンシアの山岳路を走るバレンシアナ・フェミネス2日目 photo:CorVos
ボルタ・コムニタ・バレンシアナ・フェミネス2022第2ステージ photo:SC-Volta Comunitat Valenciana Feminesセトマーナ・バレンシアナ・ボルタ・コムニタ・バレンシアナ・フェミネス（UCI2.1）2日目の舞台は、バレンシア州の海沿いの街アルテアを出発し山地が続く内陸方面に向かう117km。序盤に1級山岳を越えて以降、無限にアップダウンが続くパンチャー向けコースでトレック・セガフレードとキャニオン・スラムが積極的に動いた。

トレックは前日勝者で総合リーダーの世界チャンピオン、エリーザ・バルサモ（イタリア）を登りで失うものの、レース後半まで逃げたエスケープにシクロクロスシーズンを終えたシリン・ファンアンローイ（オランダ）を送り込み、キャニオンもエースのカタジナ・ニエウィアドマ（ポーランド）を送り込む。ラスト30kmを切ってレースが振り出しに戻ると、続いてイタリアチャンピオンのエリーザ・ロンゴボルギーニ（トレック・セガフレード）とアレーナ・アミアリウシク（ベラルーシ、キャニオン・スラム）が飛び出した。

後半まで逃げたシリン・ファンアンローイ（オランダ、トレック・セガフレード）やカタジナ・ニエウィアドマ（ポーランド、キャニオン・スラム） photo:SC-Volta Comunitat Valenciana Femines
しかしその2人はやがて近まり、今度はエレン・ファンダイク（オランダ、トレック・セガフレード）とソラヤ・パラディン（イタリア、キャニオン・スラム）が抜け出す。2チームの積極的な攻めはようやく功を奏し、このコンビが約40秒のリードを稼ぎ出した。

メイン集団も必死で追走を試みたものの、タイムトライアルスペシャリストであるファンダイクのスピードによって先頭2名がリードを最後まで維持した。メイン集団が後方に迫る中、勝負はファンダイクとパラディンのマッチスプリントに持ち込まれ、上り勾配のロングスプリントを仕掛けたファンダイクがパラディンを抑えることに成功した。

逃げ切り、一騎討ちのスプリントでパラディンを下したエレン・ファンダイク（オランダ、トレック・セガフレード） photo:CorVos
積極的な攻め姿勢で2連勝を掴んだトレック・セガフレード photo:CorVos
TTスペシャリストでありながら、昨年のヨーロッパ選手権（ロード）を制すなど近年ロードレースでも波に乗るファンダイクが、トレック・セガフレードに開幕2連勝を献上。世界チャンピオンに続き、欧州チャンピオンが勝利を挙げてみせた。

「チームで2連勝できるなんて、開幕レースとしてはちょっと信じられないくらいの大成功。ハードルが高くなってしまったけれど、このまま勝ち続けたい」とファンダイクは言う。「スプリントで勝つなんてアメージング。なぜならこの10年くらい、全くそんなことをしていなかったから。いつも私が勝つときは独走だけど、こうやってアドレナリンを沸き立たせるのも特別」と、自身も驚くスプリント勝利を挙げたヨーロッパチャンピオンは話している。

また、総合リーダージャージは遅れたバルサモに代わり、2位に甘んじたパラディンの元に渡っている。