スペインで合宿中のロット・スーダルが取材デーを設け、主要選手たちのコメントとともに出場レースが発表された。カレブ・ユアン(オーストラリア)はミラノ〜サンレモを最大の目標にジロ・ツールでエースを、今季で引退するフィリップ・ジルベール(ベルギー)はパリ〜ルーベではなくアルデンヌクラシックを中心にモニュメント全制覇を目指す。



インタビューに答えるカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル)インタビューに答えるカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・スーダル) photo:CorVos
「チームが僕を信頼し、ビックレースでのステージ優勝のチャンスを与えてくれたことに感謝している。昨年はチームメイトのおかげでジロで2勝を挙げることができた。ツールは不運だったものの、世界トップレベルの選手たちと再び戦う準備は出来ている」と語るユアン。

昨年は同シーズン全グランツールでの区間優勝を掲げジロ・デ・イタリアで区間2勝と順調な滑り出しを見せたものの、ツール・ド・フランスでは第3ステージのゴールスプリント中に落車し、鎖骨骨折でレースを去った。ユアンの最大の目標は昨年2位とあと一歩届かなかったミラノ〜サンレモ。「(過去)2度の2位はミラノ〜サンレモで優勝できることを証明している。この冬はチームのおかげで完璧な準備ができ、今年も最高の走りが出来ると信じている」。

2019年に制したパリ〜ルーベやロンド・ファン・フラーンデレン(2017年)ではなく、アルデンヌクラシックをメインターゲットに現役最終シーズンを迎えるジルベールは、「キャリアの最後をポジティブな形で終えたい。アルデンヌクラシックに向けて準備を進めており、ホームレースで最高の瞬間を迎える事ができるだろう」とコメント。モニュメント全制覇に向けて残すミラノ〜サンレモについては「難しいレースであると同時に誰が勝つか予想できない。モニュメント(全制覇)に足らないピースを埋めに行くよ」と意気込みを語った。

現役ラストイヤーを迎えるフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル)現役ラストイヤーを迎えるフィリップ・ジルベール(ベルギー、ロット・スーダル) photo:CorVos
カメラに1人笑顔を向けるフロリアン・フェルメールス(ベルギー)カメラに1人笑顔を向けるフロリアン・フェルメールス(ベルギー) photo:CorVos古巣復帰を果たしたヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル)古巣復帰を果たしたヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー、ロット・スーダル) photo:CorVos

昨年のパリ〜ルーベを2位でフィニッシュした22歳のフロリアン・フェルメールス(ベルギー)はロンド・ファン・フラーンデレンなどベルギーのクラシックを中心に、再びパリ〜ルーベに出場後は今年もブエルタ・ア・エスパーニャを予定している。古巣へ3年振りに帰ってきたヴィクトール・カンペナールツ(ベルギー)も「僕はタイムトライアルスペシャリストではなくクラシックライダーだ」というように、ストラーデ・ビアンケやティレーノ~アドリアティコなど主要クラシックを走る。

プロ14年目のシーズンを迎えるトーマス・デヘント(ベルギー)は「過去にステージ優勝を挙げたパリ〜ニースやボルタ・ア・カタルーニャ、ジロでまた力を発揮したい」とコメントするようにステージレースを中心に予定。昨年その後継者たる片鱗を見せたブレント・ファンムール(ベルギー)は、逃げ切りで区間優勝を果たしたクリテリウム・ドゥ・ドーフィネの勢いをそのままに今年はクラシックに本格参戦する。

text:Sotaro.Arakawa