今年アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに移籍したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)が今季限りでの引退を示唆。「今年の成績次第では現役を退く可能性もある」とノルウェーメディアに対し語った。



今年アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに移籍したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)今年アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに移籍したアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー) (c)CorVos
「今年の出来次第では引退も考えている。引退のタイミングについてはここ数年ずっと考えている。昨年は良い結果が残せず、あと数年間は選手を続けるモチベーションはあるものの、重要なのは競技を楽しめるかどうかだ」。2018年から4シーズン過ごしたUAEチームエミレーツを離れ、新天地に活躍の場を求めたクリストフはノルウェーのTV2にそう語った。

2010年にBMCレーシングチームでプロデビューし、今年プロ13年目のシーズンを迎えるクリストフ。昨年は8月のドイツ・ツアーで区間2勝を挙げたものの、落車や病気の影響で満足する走りができなかったと言う。「大事なのはレースで勝つことだ。昨年はインフルエンザにかかりクラシックシーズンを棒に振ってしまった。また、秋のコンディションは良かったものの以前のような成績が残せなかった」。

2020年ツールでは区間1勝とマイヨジョーヌを獲得したものの、昨年大会は出場できなかった2020年ツールでは区間1勝とマイヨジョーヌを獲得したものの、昨年大会は出場できなかった (c)CorVos
そして今年、クリストフはアンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオに加入。エーススプリンターとして活躍が期待されるチームについて「とてもポジティブな印象を受けた。カチューシャ時代に一緒だった監督のヴァレリオ・ピヴァがチームを組み立て、サンウェブから来たアイカ・ヴィスベーク監督はとても理論派で良いプランを立ててくれる。機材も含めチームには満足しているよ」と語った。

今年限りでの引退に言及しつつも「自然と目標にしているのは2024年パリ五輪」だと言うクリストフ。しかし同時に「競技生活に退屈も感じていることも事実」だとインタビューを締めくくった。

既に今シーズンの詳細なスケジュールを発表しているクリストフは、1月下旬にスペインでシーズンインすると、2月のオンループ・ヘットニュースブラッドやティレーノ~アドリアティコなど主要クラシックに出場。そしてツール・ド・スイスから2年振りとなるツール・ド・フランスへの出場を予定している。

text:Sotaro.Arakawa