ベルギーで開催されたヘント6日間レースでマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)が落車し、肋骨2本の骨折と気胸が判明した。カヴェンディッシュはその翌日にSNSで無事を報告している。



イーリョ・ケイセ(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)と共にマディソンを走るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)イーリョ・ケイセ(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)と共にマディソンを走るマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
カヴェンディッシュが落車したのは11月17〜22日までベルギーのキュイプケ・ヴェロドローム(1周166m)で行われるヘント6日間レースの最終日。盟友イーリョ・ケイセ(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)とともに出場したマディソンでこの日まで総合4位につけていた。

落車の原因となったのはトラック上に浮いていた液体と見られており、先にヘルベン・タイッセン(ベルギー、ロット・スーダル)が前輪を滑らせ大きく右側に逸れると、その後輪が後方を走行していたケニー・デケテル(ベルギー)に接触。横倒しになったデケテルのバイクにカヴェンディッシュが衝突しトラックに叩きつけられた。

同レースに出場していたジャスパー・デブイスト(ベルギー、ロット・スーダル)は「落車が発生する1周前に水か何かがトラック上に浮いているのが見えた。だから何とかスピードを落として通過したのだが、次の周回で惨事が起こってしまった」とコメント。「こんなことあってはならない」と憤りを顕にしている。

落車直後に自ら立ち上がりファンに無事を伝えるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)落車直後に自ら立ち上がりファンに無事を伝えるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
一度は椅子に座り治療を受けたものの、その後ストレッチャーで搬送されたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)一度は椅子に座り治療を受けたものの、その後ストレッチャーで搬送されたマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:CorVos
病院に搬送後、ICU(集中治療室)で一晩を過ごしたカヴェンディッシュは、翌日病室からの写真とともにメッセージを投稿。「僕を支えてくれる人たちによるサポートに驚き、また感謝で胸がいっぱいだ。6日間レースの理想的な終わり方ではなかった。トラックに水か何かが浮いていたことがハイスピードでの落車の原因と思われる。いまは肋骨と気胸の治療を受けている。痛みもあるがヘント大学病院による素晴らしい治療のおかげで問題なく過ごせているよ」と無事を報告した。

この日のレースはデケテルとロベ・フハイス(ベルギー)のコンビが優勝し、2人は昨年大会に引き続き総合優勝にも輝いている。

また、長引いているカヴェンディッシュとドゥクーニンク・クイックステップの来季の契約ついて、パトリック・ルフェーブルGMは先日、「(交渉に)時間がかかりすぎている。今度の土曜日(20日)までには結論を出したい。でないとまた長引くことになる」とコメント。怪我の状態だけではなくカヴェンディッシュの来季の行方についても注目されている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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