クロ・レース2日目も集団スプリントで決着。世界選U23で3位に入ったばかりの19歳オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が今年2月のエリートチーム昇格後初勝利を挙げた。



赤いリーダージャージを着て走るフィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス)赤いリーダージャージを着て走るフィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:www.crorace.com
クロアチア全土を駆け巡る「CRO Race(クロ・レース)」。2日目はボスニアヘルツェゴビナとスロベニアに挟まれた国中央部の山岳地帯を駆けるが、187km中カテゴリー山岳は2つと難易度は高くない。2日連続のゴール勝負を見据えるスプリンターが鼻息荒く山に囲まれた街スルニをスタートした。

コンチネンタルチーム所属選手を軸とした6名の逃げは最大でも4分台。前日勝者でリーダージャージを着るフィル・バウハウス(ドイツ)擁するバーレーン・ヴィクトリアスなど、スプリンターチームが率いるメイン集団はタイム差を3分でコントロールし、予定通り残り15km地点で全てのメンバーを引き戻す。勝負は2日連続の集団スプリントへと持ち込まれた。

バーレーン・ヴィクトリアスやウノエックスなどスプリンターチームが列車を並べるバーレーン・ヴィクトリアスやウノエックスなどスプリンターチームが列車を並べる photo:www.crorace.com
集団スプリントを制したオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)集団スプリントを制したオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:www.crorace.com
各チームが入り乱れる混沌とした状況下で、先頭ウノエックス、番手ユンボ・ヴィズマでフィニッシュラインに向け突き進む。バウハウスがポジションを失って沈む中、「昨日2位に入ったことで"僕も勝てる"と感じていた」と言うオラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)が加速。追い込むイタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション)やカーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)を退け、19歳の新鋭スプリンターが両手を振り上げた。

ユンボ・ヴィズマの育成チームを経て、今年初めにエリートチーム昇格を果たしたコーイ。今年はツール・ド・ポローニュの集団スプリントで2位に入るなどその素質を見せ、先の世界選手権U23レースでは3位銅メダルを得ていた。「去年はクロアチアで2レース勝てたんだ。成功を挙げた場所で再びレースを走るのは良い気分。今日はチームが終日集団先頭を走り、最後もパーフェクトなリードアウトを披露してくれた。明日以降はより厳しいコースレイアウトが続くけれど、またチャンスがやってくるはずだ」と言うオランダの次代を担うスプリンターは、総合成績とポイント賞、そしてヤングライダー賞ランキングでも首位に立っている。

オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)はリーダージャージとポイント賞、ヤングライダー賞を獲得オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)はリーダージャージとポイント賞、ヤングライダー賞を獲得 photo:www.crorace.com
第3ステージはフィニッシュ手前10km地点で1級山岳(登坂距離5.2km/平均勾配5.3%)を越えるパンチャー/クライマー向けステージだ。
クロ・レース2021第2ステージ結果
1位 オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) 4:22:07
2位 イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション)
3位 カーデン・グローブス(オーストラリア、バイクエクスチェンジ)
4位 ジョン・アベラストゥリ(スペイン、カハルラル・セグロスRGA)
5位 ダニエル・アウアー(オーストリア、WSA KTM グラス)
個人総合成績
1位 オラフ・コーイ(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) 10:13:57
2位 フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) 0:06
3位 イタマル・アインホルン(イスラエル、イスラエル・スタートアップネイション) 0:10
4位 クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) 0:11
5位 マテウス・グラビス(ポーランド、フォスターATSチーム) 0:13