今回はアージェードゥーゼール・シトロエンのチームバイクをピックアップ。今年から使用しはじめたBMCのオールラウンダー、SLR01やエアロロードのTimemachine Road01、TTバイクのTimemachine01を紹介していく。



アージェードゥーゼールの駆ったBMC SLR01アージェードゥーゼールの駆ったBMC SLR01 photo:Makoto AYANO
モンテ・ド・ティーニュの山頂フィニッシュとなった第9ステージで逃げ切り勝利を飾り、総合でも4位と表彰台まであと一歩に迫ったベン・オコーナー(オーストラリア)が気炎を上げたアージェードゥーゼール・シトロエン。

昨年まではリムブレーキ仕様のエディ・メルクスのStockeu69にシマノという組み合わせだったが、今年は機材を一新。スイスの総合バイクブランド、BMCにカンパニョーロをアセンブルし、一気にイメージを変えてきた。

Timemachine Road01を駆るオリバー・ナーセン(ベルギー)Timemachine Road01を駆るオリバー・ナーセン(ベルギー) photo:Makoto AYANO
SUPER RECORDのクランクにPower 2MAXのスパイダーを組み合わせるSUPER RECORDのクランクにPower 2MAXのスパイダーを組み合わせる photo:Makoto AYANO
大半の選手が使用するのは、モデルチェンジしたばかりのオールラウンダーであるSLR01。軽量ながらケーブルフル内装とエアロチュービングによって空力性能も向上させたエアロオールラウンダーがほぼ全てのステージで活躍した。

一方で、平坦ステージではミハエル・シェアー(スイス)やオリヴェル・ナーセン(ベルギー)といったパワフルなライダーたちはエアロロードであるTimemachine Road01を使用するシーンも見られた。もちろんどちらもディスクブレーキモデルとなっており、全選手が一気にディスクブレーキへと移行を果たした。

コンポーネントおよびホイールはカンパニョーロで統一。コンポーネントはSUPER RECORD EPS、ホイールはBORA ONEシリーズをステージによって使い分けていた。オコーナーが最新作であるBORA WTO ULTRAを使うシーンもあったが、基本的にはBORA ONE50をメインに、山岳ステージでは35を使用。これはチューブラータイヤを使用するためだろう。タイヤはピレリのP ZERO VELOを採用している。

TTバイクはBMCのTimemachine 01TTバイクはBMCのTimemachine 01 photo:Makoto AYANO
後輪はBORA ULTRA TTを採用後輪はBORA ULTRA TTを採用 photo:Makoto AYANOBORA WTO60にP ZERO RACE TLRを組み合わせるBORA WTO60にP ZERO RACE TLRを組み合わせる photo:Makoto AYANO


コックピット周りは昨年のデダからBMC純正にスイッチ。フレームとマッチペイントされたステム一体型ハンドルを全ての選手が使用していた。サドルはフィジークで、オコーナーは3Dプリントパッドのアダプティブモデルを使用。ペダルはルック、サイクルコンピューターはワフーとなっている。

TTバイクはBMCのTimemachine 01を使用。こちらはディスクブレーキモデルも市販されているがリムブレーキモデルを使用。おそらくカンパニョーロのTTコンポーネントがディスクブレーキ非対応であることも影響していると思われる。TTでは前輪をBORA WTO60もしくは77、後輪はBORA ULTRA TTを採用。前輪はチューブレスタイヤのP ZERO RACE TLRを使用していた。

text:Naoki Yasuoka
photo:Makoto AYANO