39歳ミナーが8年越しのDH世界王者に　女子はフランスのニコルが2度目の戴冠

MTB世界選手権最終日に行われたダウンヒルレースで、大ベテラングレッグ・ミナー（南アフリカ）が8年越し、4度目の世界選手権制覇を達成。女子レースではミリアム・ニコル（フランス）が2度目のアルカンシエルを射止めている。

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トップタイムを叩き出したグレッグ・ミナー（南アフリカ） photo:Val di Sole 2021
DHI男子エリート2位：ブノワ・クーランジュ（フランス） photo:Val di Sole 2021ロイック・ブルーニ（フランス）は6位に終わる photo:Val di Sole 2021


イタリアはヴァル・ディ・ソーレで開催されてきたMTB世界選手権もいよいよ最終日。ダウンヒル世界ナンバーワンを決める4レース（男女ジュニアレース、男女エリートレース）が行われた。

前日にニノ・シューター（スイス）が9度目の世界チャンピオンに輝いたその翌日、ダウンヒル男子エリートレースでは長年ダウンヒル界に君臨する大ベテラン、グレッグ・ミナーが目覚ましい走りを披露した。

11月13日に40歳を迎えるミナーは、2,100mのコース前半戦を暫定首位ブノワ・クーランジュ（フランス）から0秒465遅れで通過し、後半区間で挽回。最終的にクーランジュを0秒227、トロイ・ブロスナン（オーストラリア）を0秒441上回る3分28秒963を叩き出してフィニッシュした。ミナーの後に続いたロリス・ヴェルジエ（フランス）は中間計測でミナーを上回ったものの失速。最終走者のティボー・ダプレラ（フランス）も2度落車し、ミナーが自身4度目となる世界チャンピオンを決めた。

南アフリカ国旗を掲げるグレッグ・ミナー（南アフリカ） photo:Val di Sole 2021
DHI男子エリート表彰台：2位クーランジュ、1位ミナー、3位ブロスナン photo:Val di Sole 2021
「勝つことは可能だと分かっていた。僕の全てを出し切ることで素晴らしい走りができると分かっていたけれど、最後までそれで十分かどうか分からなかった」と話したミナー。2003年に世界選手権初制覇を遂げてからなんと18年後、MTB界の巨人が再びアルカンシエルに袖を通した。

2度目の世界選手権制覇を遂げたミリアム・ニコル（フランス） photo:Val di Sole 2021
DHI女子エリート3位：カミーユ・バランシュ（スイス） photo:Val di Sole 2021
DHI女子エリート表彰台：2位カビルー、1位ニコル、3位バランシュ photo:Val di Sole 2021
また、女子エリートレースでは2位マリン・カビルー（フランス）を5秒近く上回るパーフェクトランを披露したミリアム・ニコル（フランス）が、自身2度目の世界チャンピオンに。「（2019年世界選手権の）モンサンタンで勝った時は何もプレッシャーを感じていなかった。今回はプレッシャーが大きかったけれど、特にコース中盤ではリラックスしてスムーズに走ることができた。前回は（コロナ禍で）1ヶ月しかアルカンシエルを着られなかったけれど、今回はたっぷり楽しみたい。最初にワールドカップで勝ったこの場所で世界選手権を制したことは、本当に大きな意味がある」と、新世界チャンピオンは語っている。

世界選手権ウィークを終え、メダル数争いでは金メダルを5、銀を7、銅を2と合計14つを獲得したフランスが、ライバル国スイス（金3、銀1、銅4）を抑えて1位となっている。