2021/08/27(金) - 11:40
MTB世界選初開催のショートトラックは接戦の末、クリストファー・ブレヴィンス(アメリカ)とシーナ・フライ(スイス)がアルカンシエルを掴み取った。XCOジュニアレースは男女共にフランスが制している。
女子XCC:リチャーズを抑えたフライがアルカンシエル
世界選手権の公式種目として初の開催となったXCショートトラック(XCC)。これまでのワールドカップイベントではXCOレースのスタート順を決定する為のレースという色合いの濃かった同種目だが、水曜日に開催された予選2ヒートの結果を踏まえた40人(女子は予選なし)が、1周950mコースで激しい鍔迫り合いを繰り広げた。
女子レースにはXCO(クロスカントリー)の2年連続世界チャンピオンであるポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)や、先の東京オリンピックで圧勝したヨランダ・ネフ(スイス)をはじめ、体調不良で世界選手権をスキップしたロアナ・ルコント(フランス)を除くフルメンバーが集結。号砲と共にネフとエヴァ・レヒナー(イタリア)、つまり東京オリンピックでも好スタートを切った二人のダッシュによって僅か20分間の短時間高強度バトルが始まった。
レース序盤戦をリードしたのは、金メダリストの証であるゴールドバイクを駆るネフだった。1周回を終えて一度ペースを緩めると約10名の先頭グループが形成され、ここからイヴィ・リチャーズ(イギリス)が積極的にアタックを繰り返す。6周目の登りではフェランプレヴォが攻勢に転じたが、シーナ・フライ(スイス)を引き離すことができず一度レースは振り出しに戻った。
そして最終周回、先頭6名に3人(ネフ、インダーガンド、フライ)を送り込んだスイスが動いた。フェランプレヴォのペースアップに対応したフライがもう一段階ギアを上げ、僅かなリードを得て下りに入り、リチャーズを従えて最終コーナーをクリア。パワフルなスプリントで追い上げたリチャーズも、「いつも通り序盤戦で力を使い過ぎてしまった」とフライには僅かに届かなかった。
「オールアウトで踏んだけれど、最後はイヴィとの超接戦だった。スプリントで先着できて良かった」東京オリンピックで2位銀メダルを確保した24歳が、史上初のショートトラック世界チャンピオンに。フェランプレヴォは3位に入り、より(得意の)登りが険しくなる本戦に向けて好感触を掴んでいる。
XCC男子:ブレヴィンスが接戦を制す
2日後のXCO本戦を見据えるフランスやスイスのエース級選手がスキップする中開催された男子レースは、序盤からヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル)やアラン・ハースリー(南アフリカ)、後方スタートから一気に追い上げたサムエル・ゲイズ(ニュージーランド)といったメンバーが肩を並べながらレースをリードした。
レース中盤にはオンドレイ・シンク(チェコ)が均衡を打ち破ってアタックしたが、その背後をアヴァンチーニががっちりと食らいついて離れない。ここにクリストファー・ブレヴィンス(アメリカ)とマキシミリアン・ブランドル(ドイツ)、ハースリーが追いつき、続けざまにブランドルが抜け出した。
ブランドルは7秒リードで最終周回に突入したものの、シンクやアヴァンチーニの猛追によって一気にリードを失ってしまう。登りと下りを経て先頭グループは5名に戻り、ゴールスプリントに向けて激しい位置取り争いを経ながら最終コーナーへ。最終コーナーで膨らんだアヴァンチーニを尻目に、バックストレートで先頭に立ったブレヴィンスがフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。
「ライバルたちを相手にどんなチャンスがあるのか分からなかったので、落ち着いてチャンスを待ち続けたんだ。自分自身に驚いたよ。素晴らしい走りができてた」と言うブレヴィンスは、MTBを軸にシクロクロスやロードレースでも力を伸ばした23歳。「ずっとショートトラックレースで力を伸ばしてきたので世界選手権開催を待ち望んでいたんだ。初代チャンピオンになれるだなんて、本当に嬉しい」と加えている。
男女ジュニアXCOレースをフランスが席巻
この日のオープニングレースとなったクロスカントリーの女子ジュニアレースでは、フランス勢が席巻。先日開催されたヨーロッパ選手権で優勝していたリヌ・ブルキエ(フランス)が勝利。また、男子ジュニアでもフランス選手権で優勝し、前日のチームリレー優勝メンバーとなったアドリアン・ボワシスが優勝。フランスはここまでの5レースで金メダル3、銀メダルと銅メダルそれぞれ1ずつを獲得している。
女子XCC:リチャーズを抑えたフライがアルカンシエル
世界選手権の公式種目として初の開催となったXCショートトラック(XCC)。これまでのワールドカップイベントではXCOレースのスタート順を決定する為のレースという色合いの濃かった同種目だが、水曜日に開催された予選2ヒートの結果を踏まえた40人(女子は予選なし)が、1周950mコースで激しい鍔迫り合いを繰り広げた。
女子レースにはXCO(クロスカントリー)の2年連続世界チャンピオンであるポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス)や、先の東京オリンピックで圧勝したヨランダ・ネフ(スイス)をはじめ、体調不良で世界選手権をスキップしたロアナ・ルコント(フランス)を除くフルメンバーが集結。号砲と共にネフとエヴァ・レヒナー(イタリア)、つまり東京オリンピックでも好スタートを切った二人のダッシュによって僅か20分間の短時間高強度バトルが始まった。
レース序盤戦をリードしたのは、金メダリストの証であるゴールドバイクを駆るネフだった。1周回を終えて一度ペースを緩めると約10名の先頭グループが形成され、ここからイヴィ・リチャーズ(イギリス)が積極的にアタックを繰り返す。6周目の登りではフェランプレヴォが攻勢に転じたが、シーナ・フライ(スイス)を引き離すことができず一度レースは振り出しに戻った。
そして最終周回、先頭6名に3人(ネフ、インダーガンド、フライ)を送り込んだスイスが動いた。フェランプレヴォのペースアップに対応したフライがもう一段階ギアを上げ、僅かなリードを得て下りに入り、リチャーズを従えて最終コーナーをクリア。パワフルなスプリントで追い上げたリチャーズも、「いつも通り序盤戦で力を使い過ぎてしまった」とフライには僅かに届かなかった。
「オールアウトで踏んだけれど、最後はイヴィとの超接戦だった。スプリントで先着できて良かった」東京オリンピックで2位銀メダルを確保した24歳が、史上初のショートトラック世界チャンピオンに。フェランプレヴォは3位に入り、より(得意の)登りが険しくなる本戦に向けて好感触を掴んでいる。
XCC男子:ブレヴィンスが接戦を制す
2日後のXCO本戦を見据えるフランスやスイスのエース級選手がスキップする中開催された男子レースは、序盤からヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル)やアラン・ハースリー(南アフリカ)、後方スタートから一気に追い上げたサムエル・ゲイズ(ニュージーランド)といったメンバーが肩を並べながらレースをリードした。
レース中盤にはオンドレイ・シンク(チェコ)が均衡を打ち破ってアタックしたが、その背後をアヴァンチーニががっちりと食らいついて離れない。ここにクリストファー・ブレヴィンス(アメリカ)とマキシミリアン・ブランドル(ドイツ)、ハースリーが追いつき、続けざまにブランドルが抜け出した。
ブランドルは7秒リードで最終周回に突入したものの、シンクやアヴァンチーニの猛追によって一気にリードを失ってしまう。登りと下りを経て先頭グループは5名に戻り、ゴールスプリントに向けて激しい位置取り争いを経ながら最終コーナーへ。最終コーナーで膨らんだアヴァンチーニを尻目に、バックストレートで先頭に立ったブレヴィンスがフィニッシュラインを先頭で駆け抜けた。
「ライバルたちを相手にどんなチャンスがあるのか分からなかったので、落ち着いてチャンスを待ち続けたんだ。自分自身に驚いたよ。素晴らしい走りができてた」と言うブレヴィンスは、MTBを軸にシクロクロスやロードレースでも力を伸ばした23歳。「ずっとショートトラックレースで力を伸ばしてきたので世界選手権開催を待ち望んでいたんだ。初代チャンピオンになれるだなんて、本当に嬉しい」と加えている。
男女ジュニアXCOレースをフランスが席巻
この日のオープニングレースとなったクロスカントリーの女子ジュニアレースでは、フランス勢が席巻。先日開催されたヨーロッパ選手権で優勝していたリヌ・ブルキエ(フランス)が勝利。また、男子ジュニアでもフランス選手権で優勝し、前日のチームリレー優勝メンバーとなったアドリアン・ボワシスが優勝。フランスはここまでの5レースで金メダル3、銀メダルと銅メダルそれぞれ1ずつを獲得している。
MTB世界選手権2021 女子クロスカントリーショートトラック結果
1位 | シーナ・フライ(スイス) | 20:11 |
2位 | イヴィ・リチャーズ(イギリス) | 0:00 |
3位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス) | 0:01 |
4位 | リンダ・インダーガンド(スイス) | 0:02 |
5位 | ヨランダ・ネフ(スイス) | 0:11 |
6位 | レベッカ・マコーネル(オーストラリア) | 0:17 |
7位 | イリーナ・ポポヴァ(ウクライナ) | 0:26 |
8位 | ジェニー・リスヴェッツ(スウェーデン) | 0:37 |
9位 | グレタ・サイヴァルト(イタリア) | 0:41 |
10位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス) | 0:42 |
MTB世界選手権2021 男子クロスカントリーショートトラック結果
1位 | クリストファー・ブレヴィンス(アメリカ) | 19:30 |
2位 | ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル) | 0:02 |
3位 | マキシミリアン・ブランドル(ドイツ) | 0:02 |
4位 | オンドレイ・シンク(チェコ) | 0:03 |
5位 | アラン・ハースリー(南アフリカ) | 0:05 |
6位 | マルティンス・ブラムズ(ラトビア) | 0:17 |
7位 | イェンス・シューマンス(ベルギー) | 0:21 |
8位 | フィリッポ・コロンボ(スイス) | 0:21 |
9位 | ジョエーレ・ベルトリーニ(イタリア) | 0:23 |
10位 | ダニエーレ・ブライドット(イタリア) | 0:24 |
MTB世界選手権2021 女子ジュニアクロスカントリー結果
1位 | リヌ・ブルキエ(フランス) | 55:29 |
2位 | オリヴィア・オヌスティ(フランス) | 0:05 |
3位 | サラ・コルティノヴィス(イタリア) | 0:06 |
4位 | タティアナ・トゥルヌド(フランス) | 1:10 |
5位 | リア・フーバー(スイス) | 1:55 |
MTB世界選手権2021 男子ジュニアクロスカントリー結果
1位 | アドリアン・ボワシス(フランス) | 59:59 |
2位 | カミロ・ゴメス(コロンビア) | 1:13 |
3位 | ニルス・エーベルソルド(スイス) | 1:21 |
4位 | オレクサンドル・ウディマ(ウクライナ) | 1:43 |
5位 | ブライデン・ジョンソン(アメリカ) | 2:14 |
text:So Isobe
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