世界記録を塗り替える走りの激闘が繰り広げられた男子チームパーシュートは、フィリッポ・ガンナ擁するイタリアがデンマークを下し優勝。また、小林優香が女子ケイリンで準々決勝へと駒を進め、脇本雄太と新田祐大が男子スプリントに挑んだ。



男子チームパーシュート:世界新記録塗り替える激戦をイタリアが制す

男子チームパーシュート レースの序盤でリードを築くイタリア男子チームパーシュート レースの序盤でリードを築くイタリア (c)CorVos
男子チームパーシュート 3分42秒198の好走を見せたデンマークは惜しくも銀メダル男子チームパーシュート 3分42秒198の好走を見せたデンマークは惜しくも銀メダル (c)CorVos
トラック競技の初日から続いた男子チームパーシュートに決着が付いた。予選ではデンマークがオリンピックレコードを記録し、世界記録ホルダーが好調さをアピールしたかと思えば、翌日に行われた第1ラウンドでフィリッポ・ガンナ擁するイタリアが世界記録を更新。2020年のベルリンでデンマークが記録した3分44秒672から、2秒365も早い3分42秒307というタイムを、ここ伊豆ベロドロームでマーク。デンマークもイギリスの選手に追突するというアクシデントを起こしつつも決勝に進み、イタリアと1-2位決定戦を争うことに。

決勝では、最初の半周こそはデンマークがリードしたが、序盤はイタリアがレースを掌握した。ハイスピードで突き進むイタリアに対し、デンマークは2000m地点からペースアップを開始し、イタリアからリードを奪うことに成功。そのまま3000m地点で0.867秒の差を築き上げたが、イタリアは最終盤に再びペースアップ。

男子チームパーシュート 2日連続で世界新記録を更新したイタリアが喜びを爆発させる男子チームパーシュート 2日連続で世界新記録を更新したイタリアが喜びを爆発させる (c)CorVos
男子チームパーシュート 世界新記録を打ち立てたイタリアチーム男子チームパーシュート 世界新記録を打ち立てたイタリアチーム (c)CorVos
最終周回の時点で0.285秒の差まで詰めたイタリアがそのままの勢いで突き進み、フィニッシュラインで大逆転。前日に自身が塗り替えた世界記録を再び上回る3分42秒032(平均64.856km/h)で金メダルを獲得した。0.166秒届かなかったデンマークも前日までの世界記録を越える3分42秒198(平均64.807km/h)の走りで銀メダルに輝いた。銅メダルはニュージーランドとの勝負を制したオーストラリアが獲得している。

男子スプリント、女子ケイリン:日本人選手が登場 脇本と小林が翌日に駒を進める

女子ケイリン 小林優香が第1ラウンドを2位で通過した女子ケイリン 小林優香が第1ラウンドを2位で通過した (c)CorVos
そして、トラック競技3日目から日本人選手たちが登場。男子スプリントには脇本雄太と新田祐大がエントリーし大舞台に挑戦した。脇本は9秒528をマークした結果、9位で予選通過。新田は9秒728を記録するものの26位となり、ここで敗退となった。

脇本は続く1/32決勝でコロンビアのサンティアゴ・キンテロを下して、1/16決勝に進むもののジェイソン・ケニー(イギリス)に0.021秒差で敗れる。続く1/16敗者復活戦でシュテファン・ボティシャーを下し、翌日の1/8決勝に繋げた。

女子ケイリンも第1ラウンドが行われ5組に出場した小林優香は2位に入り、翌日に行われる準々決勝に進む権利を得た。女子ケイリンは翌8月5日に準々決勝と決勝が行われる。
男子チームパーシュート
決勝
1位 イタリア 3:42.032(世界新) 64.856km/h
2位 デンマーク 3:42.198 64.807km/h
決勝3-4位決定戦
3位 オーストラリア
4位 ニュージーランド OVL
男子スプリント
脇本雄太 予選:9位>1/32決勝(勝利)>1/16決勝(敗退)>1/16決勝敗者復活戦(勝利)
新田祐大 予選:26位(敗退)
女子ケイリン
小林優香 第1ラウンド4組:2位(準々決勝進出)