デローザやカンパニョーロなど、イタリアンブランドを中心に上質なサイクルパーツを取り扱う日直商会の2021展示会が開催。発表されたばかりのBORA ULTRA WTOなど、話題の製品が出そろった。



展示会の会場となった3331 Arts Chiyoda展示会の会場となった3331 Arts Chiyoda
屋上に各ブランドのテントが並んだ屋上に各ブランドのテントが並んだ
末広町からほど近く、閉校した千代田区練成中学校の跡地を利用した3331 Arts Chiyodaにて日直商会の展示会が開催された。新型感染症対策として、今回の展示会は同施設の屋上で行われるオープンエアのイベントとなった。

アルゴン18を筆頭に、同社が取り扱う様々なブランドのプロダクトが展示されることとなったが、今回最も注目を集めていたのは、この展示会の同日に発表されたカンパニョーロの新型フラッグシップホイールであるBORA ULTRA WTO。

カンパニョーロの新作BORA ULTRA WTOカンパニョーロの新作BORA ULTRA WTO
エアロダイナミクスの向上、ニップルホールの事前成型によるリム強度の上昇など様々な恩恵をもたらすAero Mo-Magエアロダイナミクスの向上、ニップルホールの事前成型によるリム強度の上昇など様々な恩恵をもたらすAero Mo-Mag 3種類のリムハイトが用意されるBORA ULTRA WTO3種類のリムハイトが用意されるBORA ULTRA WTO


詳細は既報のプロダクト記事に譲るが、これまでも高い評価を得てきたカンパニョーロのカーボンホイールを新たな段階へと引き上げる意欲作であることは、細かいテクニカルな能書きを読まずとも実物を目の前にすれば感じ取れる一品。まさに"The Beauty of speed"というキャッチコピーが似合うホイールだ。

それはH.U.L.C.(ハンドメイド・ウルトラ・ライト・カーボン)で作られ、C-LUX(カンパニョーロ・ラグジュアリー)と名付けられた特別なフィニッシュを施されたリムの美しさによるものでもあるし、新たに採用された枕頭式ニップルのAero Mo-Magによるクリーンなルックスのおかげでもある。もちろん、見る角度によって複雑に表情を変えるコッパーカラーの"ULTRA"レターと、ブランドロゴがその美しさをさらに引き立てている。

バルブホールの位置にはカンパニョーロのロゴが入るバルブホールの位置にはカンパニョーロのロゴが入る
フロントハブはディスクブレーキモデル初のカーボンボディだフロントハブはディスクブレーキモデル初のカーボンボディだ 新フリー形式のN3Wを採用新フリー形式のN3Wを採用


これまでのBORAとリムベッドを比較すると、その差は一目瞭然だこれまでのBORAとリムベッドを比較すると、その差は一目瞭然だ
ノーマルのBORA WTOを始め、現行のBORAシリーズのどれとも異なるのはこれまで織カーボンだったリムベッドまでも滑らかな仕上げとなっていること。精密な仕上げによって、チューブレスタイヤ装着時に安全かつ安定した装着と運用を可能としているのだ。見た目の美しさだけでない、C-LUXフィニッシュのメリットでもある。

また、リムの構造も少し異なっているように見受けられた。外見からわかりやすいのは、リムベッドから確認できる継ぎ目と思わしき箇所が従来の3か所から5カ所へ増えているというところだろうか。どういった理由かは定かでないものの、Aero Mo-Magの製法の影響もあるかもしれない。先述したデカールの色味といい、こういった気付きがあることも、やはり実物を手に取って観察できる展示会ならではのメリットと言えるだろう。

EKARが装着されたアルゴン18のDARKMATTEREKARが装着されたアルゴン18のDARKMATTER
ブルガリアのサイクルキャップブランド、ベローサイクリストブルガリアのサイクルキャップブランド、ベローサイクリスト リーズナブルな価格のペダル型パワーメーターとして人気を集めるファヴェロリーズナブルな価格のペダル型パワーメーターとして人気を集めるファヴェロ


高品質なアイテムを多数送り出すシリカ高品質なアイテムを多数送り出すシリカ
BORA ULTRA WTOの他にも、13速のグラベルコンポーネントであるEKARやSHAMAL CARBONといった最新モデルの実物も展示され、高い注目を集めていたようだ。

カンパニョーロ以外にも、新たに取り扱いが始まったブルガリアのサイクリングキャップブランド、ベローサイクリストやペダル型パワーメーターのファヴェロ等、注目の集まるブランドが多数展示されていた。

カスクのニュープロダクトカスクのニュープロダクト"URBAN R"
ベンチレーションを開閉できる。こちらは閉めた状態ベンチレーションを開閉できる。こちらは閉めた状態 オープンするとこのように。オープンするとこのように。


細かなディテールにこだわった一品。額のロゴにもそれは表れている細かなディテールにこだわった一品。額のロゴにもそれは表れている KOOの大型一眼モデルも展示されていたKOOの大型一眼モデルも展示されていた


イネオス・グレナディアーズも使用するイタリアンヘルメットブランドのカスクからは、新たなアーバン向けヘルメット、URBAN RとMOEBIUSがお披露目。カジュアルさとスポーティーさを両立させたカスクらしいデザインセンスが光るモデルだ。

特にURABAN Rは、バイク用ヘルメットのようなしっかりしたバイザーや開閉可能なベンチレーションホールなど、レーシングモデルも顔負けのギミックが満載されており、所有欲をくすぐってくれる一品だ。

ここ最近、ショートノーズモデルのBOOSTシリーズに力を入れるセッレイタリアここ最近、ショートノーズモデルのBOOSTシリーズに力を入れるセッレイタリア
ルックのプラットフォームペダルを取り扱うルックのプラットフォームペダルを取り扱う 東京サンエスが取り扱うサスペンションシートポスト、キネクト。東京サンエスが取り扱うサスペンションシートポスト、キネクト。


セッレイタリアからは新作のNovus Boostやマチュー・ファンデルプールモデルのFlite Boost、シディからはSIXTYの限定カラーなども展示されており、来場者の目を引いていた。他にも、近隣に居を構える東京サンエスも出展。オリジナルのJFFシリーズの新モデルやリッチーのバイクを中心に魅力的な製品を展示していた。

オンラインでの展示会が増える中、オープンエアでの開催とすることで実際の製品を手に取って確かめることが出来る貴重な機会となった日直商会の展示会。ショップのスタッフにとっても、またとない機会だったはずだ。

text&photo:Naoki Yasuoka
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