普段ヨーロッパのレースばかり見ている私には、かなり新鮮に映ったツール・ド・シンカラ。レースって、選手やファン、そして開催地の人々の思いの結晶なのかな。

トラブルと愛と熱意のツール・ド・シンカラ物語トラブルと愛と熱意のツール・ド・シンカラ物語 illustration:がめんだ

私はこれまで、「レースが開催される意味」というものを深く考えたことがありませんでした。インドネシアで開催されていたツール・ド・シンカラは、観光と昨年起きたスマトラ島沖地震からの復興を願い、地震の爪痕が残るなか、レース開催に踏み切ったのだとか。前向きに頑張っていこう、そんな地元の思いがレポートからも伝わってきます。

文化としてロードレースが根付いたヨーロッパとは、すべてにおいて異なるアジア圏のレース。選手や主催者も手探り状態なのかもしれませんね。それでも不備不足点は前回より改善されていたり、グレードアップしている部分もあるそうですよ。これからレースを重ねていって、その土地にあったレース環境が作られていくんだろうなと思わせてくれたツール・ド・シンカラ。良いレースにしよう!という熱い思いだけは、本場に勝るとも劣らないかもしれませんね!

日本から唯一参加している愛三工業レーシングチームは、アジアツアーを主戦場にしているだけあり、アジアならではのトラブルやユルさにも動じることなく対処していたとか。さすがです!