2021/03/18(木) - 11:11
雨、低温、石畳というタフコンディションとなったノケレ・コールスで、ビンゴール・ワロニーブリュッセルのルドヴィク・ロベート(ベルギー)が大逃げ。序盤の逃げに加わり、集団を振り切り金星を掴んだ。
パリ〜ニースやティレーノ〜アドリアティコ(共にUCIワールドツアー)が終幕する一方、平日水曜日にベルギーで開催されたセミクラシックレースがノケレ・コールス(UCI1.Pro)。ウェスト=フランデレン州を駆け巡る石畳レースであり、中盤以降は30.5kmの周回コースを4周し、石畳登坂「ノケレベルグ(平均5.7%/長さ350m)」頂上のフィニッシュラインに飛び込む。
上りを含みながらもスプリンターにチャンスがあるクラシックレースとして知られ、2021年大会にはマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、クベカ・アソス)やジャスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、ダニー・ファンポッペル(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)といったクラシック系スプリンターが集結。マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)も含む集団が、雨のダインゼを出発した。
この日はアントニー・ジュリアン(フランス、AG2Rシトロエン)をはじめとする8名が逃げ、3分差でメイン集団が追いかけながら距離を消化して行く展開に。女子レースに出場した與那嶺恵理(チームティブコSBV)の言葉を借りれば「雨、風、寒さ、重い路面に登り。そしてひたすら石畳」。ベルギークラシックらしい悪条件下で、残り50kmを切るとメイン集団内でペースアップが始まった。
牽引役がウノエックス・プロサイクリングからワールドチーム勢に交代するとアタック合戦が勃発。加速と集団分断、追走、そして落車が続くサバイバルレースが展開され、逃げグループとメイン集団は1分差で最終周回(残り30.5km)に入った。
先頭8名の吸収は間もなくと思われたが、消耗するメイン集団と同じペースを刻んで1分差を維持。10km以上を残したラスト2番目の石畳登坂でダミアン・ゴダン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)が仕掛け、追従したルドヴィク・ロベート(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル)と共に抜け出すことに成功する。2名は追いかける6名、そして猛然と迫るメイン集団を引き離してフィニッシュを目指した。
前を捉えるべく全力疾走する集団内では、カヴェンディッシュやヤニック・シュタイムレ(ドイツ)などドゥクーニンク勢が次々と落車してしまう。混乱する集団を尻目に残り2kmでロベートがゴダンを切り離し、そのまま最後のノケレベルクを駆け上がる。ふらふらになりながらもゴダンとの差を維持し、メイン集団を僅か5秒抑えたロベートが予想を大きく裏切る勝利を挙げた。
序盤のエスケープに加わり、選手全員を振り切ったロベートは、2017年のプロ入り以降ベルギーチームに所属する26歳。「スプリントでは僕よりもゴダンが強いので早めに仕掛ける必要があった」と振り返るロベートが、大逃げで2019年のコッピバルタリに続くキャリア2勝目を挙げた。なおロベートがStravaに公開したデータによれば、約4時間半の平均スピードは42.3km/h。平均パワーは332ワットで、ゴダンを突き放したアタック時の最高出力は1115ワットだった。
パリ〜ニースやティレーノ〜アドリアティコ(共にUCIワールドツアー)が終幕する一方、平日水曜日にベルギーで開催されたセミクラシックレースがノケレ・コールス(UCI1.Pro)。ウェスト=フランデレン州を駆け巡る石畳レースであり、中盤以降は30.5kmの周回コースを4周し、石畳登坂「ノケレベルグ(平均5.7%/長さ350m)」頂上のフィニッシュラインに飛び込む。
上りを含みながらもスプリンターにチャンスがあるクラシックレースとして知られ、2021年大会にはマキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、クベカ・アソス)やジャスパー・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・フェニックス)、ダニー・ファンポッペル(オランダ、アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ)といったクラシック系スプリンターが集結。マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ドゥクーニンク・クイックステップ)も含む集団が、雨のダインゼを出発した。
この日はアントニー・ジュリアン(フランス、AG2Rシトロエン)をはじめとする8名が逃げ、3分差でメイン集団が追いかけながら距離を消化して行く展開に。女子レースに出場した與那嶺恵理(チームティブコSBV)の言葉を借りれば「雨、風、寒さ、重い路面に登り。そしてひたすら石畳」。ベルギークラシックらしい悪条件下で、残り50kmを切るとメイン集団内でペースアップが始まった。
牽引役がウノエックス・プロサイクリングからワールドチーム勢に交代するとアタック合戦が勃発。加速と集団分断、追走、そして落車が続くサバイバルレースが展開され、逃げグループとメイン集団は1分差で最終周回(残り30.5km)に入った。
先頭8名の吸収は間もなくと思われたが、消耗するメイン集団と同じペースを刻んで1分差を維持。10km以上を残したラスト2番目の石畳登坂でダミアン・ゴダン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー)が仕掛け、追従したルドヴィク・ロベート(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル)と共に抜け出すことに成功する。2名は追いかける6名、そして猛然と迫るメイン集団を引き離してフィニッシュを目指した。
前を捉えるべく全力疾走する集団内では、カヴェンディッシュやヤニック・シュタイムレ(ドイツ)などドゥクーニンク勢が次々と落車してしまう。混乱する集団を尻目に残り2kmでロベートがゴダンを切り離し、そのまま最後のノケレベルクを駆け上がる。ふらふらになりながらもゴダンとの差を維持し、メイン集団を僅か5秒抑えたロベートが予想を大きく裏切る勝利を挙げた。
序盤のエスケープに加わり、選手全員を振り切ったロベートは、2017年のプロ入り以降ベルギーチームに所属する26歳。「スプリントでは僕よりもゴダンが強いので早めに仕掛ける必要があった」と振り返るロベートが、大逃げで2019年のコッピバルタリに続くキャリア2勝目を挙げた。なおロベートがStravaに公開したデータによれば、約4時間半の平均スピードは42.3km/h。平均パワーは332ワットで、ゴダンを突き放したアタック時の最高出力は1115ワットだった。
ノケレ・コールス2021結果
1位 | ルドヴィク・ロベート(ベルギー、ビンゴール・ワロニーブリュッセル) | 4:33:37 |
2位 | ダミアン・ゴダン(フランス、トタル・ディレクトエネルジー) | 0:03 |
3位 | ルーカ・モッツァート(イタリア、B&Bホテルズ KTM) | 0:05 |
4位 | ジョルディ・メーウス(ベルギー、ボーラ・ハンスグローエ) | |
5位 | トム・ファンアスブロック(ベルギー、イスラエル・スタートアップネイション) | |
6位 | ジェイク・スチュワート(イギリス、グルパマFDJ) | |
7位 | マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、クベカ・アソス) | |
8位 | クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリング) | |
9位 | ジョナタン・ナルバエス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ) | |
10位 | ルディ・バルビエ(フランス、イスラエル・スタートアップネイション) |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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