Jプロツアーを主催するJBCFは、原点に立ち返っての大会運営を進めるとする2021年の活動方針を発表した。あわせて、2021年のJプロツアーチームを発表。チームユーラシア-iRCタイヤと、シエルブルー鹿屋が新たにJプロツアーチームとなり、エカーズが復活することが明らかになった。



4ヶ月間の短期シリーズとなった2020年のJプロツアー4ヶ月間の短期シリーズとなった2020年のJプロツアー photo:Satoru Kato
JBCF(一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟)は、12月8日付で2021年の活動方針を発表。新型コロナウィルス感染症の影響が続くと予想される中、JBCFの50年を超える歴史の原点に立ち返り、選手ファーストの運営を行うとした上で、「感謝・継続・拡大・向上・強化」の5つの「K」を基本方針として打ち出した。以下、JBCF公式サイトより引用。

原則無観客開催が続いた2020年シーズン原則無観客開催が続いた2020年シーズン photo:Satoru Kato感謝 
これまでももちろんそうでしたが、これからも更にもっともっと 「チーム」「選手」「審判」「開催地」含むすべての関係者に感謝の気持ちを持って連盟を運営していきたいと 考えております。

継続
今までの資産である連盟体制を 更に継続していきたいと考えております。古き良きを継続し、安定した連盟運営を継続していきます。

拡大
成⻑なくして継続なし。拡大できる部分は身の丈に合わせて拡大成⻑していけるよう、前向きに取り組みます。

新型コロナウィルス対策も含め、継続可能なモデルを今後も模索する新型コロナウィルス対策も含め、継続可能なモデルを今後も模索する photo:Satoru Kato向上
ありとあらゆることに向上心を持ち続けます。レースの安全性について考えることに 終わりはありませんし、レースの質を上げる努力も惜しみません。 様々なご意見を頂戴しつつ、解決改善に努めていきます。

強化
レースの強化や選手の強化といった自転車ロードレースの本質部分の強化に取り組んで行きます。特に海外志向の高い選手たちの 海外への派遣なども検討していきます。



2021年Jプロツアーは13チーム 3月中旬の開幕を目指す

エカーズが2018年以来のJPT復帰エカーズが2018年以来のJPT復帰 photo:Satoru Kato
2月の明治神宮外苑クリテリウムに出場したチームユーラシア-iRCタイヤ2月の明治神宮外苑クリテリウムに出場したチームユーラシア-iRCタイヤ photo:Satoru Kato
8月の東日本トラックに出場したシエルブルー鹿屋の原田裕成8月の東日本トラックに出場したシエルブルー鹿屋の原田裕成 photo:Satoru Kato
注目のJプロツアーは、2020年から継続する10チームに加え、エカーズ、チームユーラシア-iRCタイヤ、鹿児島県を本拠地とするシエルブルー鹿屋の3チームを加えた全13チームが参加する。エカーズは2018年以来となるJプロツアー復帰。チームユーラシア-iRCタイヤ、シエルブルー鹿屋は、これまでもJBCFの大会に出場してきたが、初のJプロツアー登録となる。

一方で、ジャパンサイクルリーグ(JCL)への参加が発表されたチームの名前は入っていない。
2021年 Jプロツアーチーム(20.12.8時点)
1 マトリックスパワータグ 8 イナーメ信濃山形
2 愛三工業レーシングチーム 9 稲城FIETSクラスアクト
3 チームブリヂストンサイクリング 10 群馬グリフィンレーシングチーム
4 リオモ・ベルマーレ・レーシングチーム(仮) 11 エカーズ
5 弱虫ペダルサイクリングチーム 12 チームユーラシア-iRCタイヤ
6 eNShare レーシングチーム 13 シエルブルー鹿屋
7 シマノレーシング
2021年のレースカレンダーについては調整中とされているが、Jプロツアーは全20戦程度、Jエリートツアーと女子のJフェミニンツアーが全30戦程度の開催を予定としている。ジュニア以下が対象のJユースツアーと、今年から始まったJマスターズツアー、さらにトラックの大会も引き続き開催される。



JプロツアーとJCLはどうなるのか?

今回の発表では、新たに発足するJCLとその参加チームについては触れられていない。Jプロツアーのチームリストには「2020年12月8日現在」と付記されており、今後チームが追加される可能性を残すと見るのは考えすぎだろうか。

そのJCLからは、発足の発表以降新たな発信はない。12月中にレースカレンダーを発表するとしているが、どうなるのか。今後の発表を待ちたい。


参照記事
国内ロードレースの新リーグ「ジャパンサイクルリーグ」が始動 地域密着型9チームが参戦(20.11.6)
東京都内で行われたJBCF年間表彰式 JCLについて安原理事長語る(20.11.15)



text:Satoru Kato