スイスに拠点を置く若手育成のUCIコンチネンタルチーム「チームNIPPOプロヴァンス・PTSコンチ」が立ち上がり、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)がその初年度メンバーとなることが発表された。



織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Satoshi Oda
織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)が加入する「チームNIPPOプロヴァンス・PTSコンチ」は、スイスの首都チューリッヒ南部の街ゴールダウに本拠地を置く2021年始動の若手育成チーム。

チーム名の通りNIPPOや、プロ選手のマネジメントを行うスイス企業「プロタッチグローバル(代表は元プロ選手のロビー・ハンター)」をメインスポンサーに迎え、EFプロサイクリングのメインスポンサーであるEFエデュケーションファーストやキャノンデールが共同スポンサーに就く。EFプロサイクリングの下部組織としての誕生であり、チームを率いるのはスイスナショナルチームのコーチを担ったマルチェロ・アルバジーニ氏だ。

チームNIPPOプロヴァンス・PTSコンチのスポンサーとサプライヤーチームNIPPOプロヴァンス・PTSコンチのスポンサーとサプライヤー
チームに所属するのは織田聖(現弱虫ペダルサイクリングチーム)を筆頭に、その織田が出場した昨年のシクロクロス選手権U23で2位銀メダルを獲得したケヴィン・クーン(スイス) など12名。昨年フランスのアマチュアチームに所属した織田にとってはUCIコンチネンタルチームへの大きなステップアップとなる。

BMXで培ったテクニックを武器にシクロクロスで頭角を現し、弱虫ペダルサイクリングチーム加入後に本格挑戦したロードレースではJBCFのピュアホワイトジャージを獲得した織田は、1998年生まれの22歳。昨夏はフランスのアマチュアチームで欧州サーキットを経験し、そこからロードの欧州プロへの思いが芽生えたという。

「とにかく今は頑張ろうという気持ちですね。2018年にピュアホワイトジャージを獲得でき、その翌年フランスで走ったことで欧州プロになりたいと思うようになりました。そこから大門監督に連絡し、今回の加入に繋がりました」と、シクロワイアードのインタビューに対して答えた織田。レーススケジュールはまだ発表されていないものの、UCI.2クラスのレースを中心に走ることになる見込みだという。

「去年ですら上を目指す選手ばかりでしたが、来年はより高いレベルで同じ争いが行われます。来年すぐ良い成績が出るとは思っていませんので、2年単位の目線で右肩上がりに結果を上げていきたい」と話す織田。「チームメイトには(同じくロードとシクロクロスを兼業する)ケヴィン・クーンもいますし、彼からは走り方を教えて欲しいくらいですよ(笑)。欧州には色々と勉強になることがたくさんありますし、とても楽しみにしています」。

なおチームNIPPOプロヴァンス・PTSコンチの提供資料によれば、フランスのUCIプロチームであるNIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスとの関わりは無く、NIPPO社がプロタッチグローバルと共にコンチネンタルチームを創設したいという思いが実ったものだという。NIPPO社が同チームから離脱するか否か、そしてNIPPO社がEFプロサイクリングのスポンサーに就くのかについてはノーコメントとされている。

text:So.Isobe

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