2000年代前半から名車として人気を集めたアンオーソライズドの"33rpm"。一時期姿を消していたハードテールMTBが80台限定で復活を果たす。日本のトレイルシーンを考慮して企画され、下りでの安定感を求めた1台を紹介しよう。



アンオーソライズド 33rpm Enduroアンオーソライズド 33rpm Enduro (c)ダイアテック
2000年代に人気を集めた33rpmというハードテールMTBでアンオーソライズドが目指したのは、トレイルを楽しめる1台。33rpmがリリースされてからの17年間、スタッフたちは様々なスタイルのライダーと世界各国のトレイルを走り続け、一つの答えを出したという。それは"日本のトレイルには日本向けのジオメトリーが必要"ということ。

アンオーソライズド曰く日本のトレイルは傾斜が急、コンパクトな山が多く、木の根や岩などが露出しており、それらはアメリカでもなくヨーロッパでもない独特の風土だという。環境に適応するためにアンオーソライズドは33rpmを最新版にブラッシュアップし、33rpm Enduroとして発表した。モデル名にEnduroとついていることから想像できるように、登りの存在を除外せずにダウンヒルでの性能を求めた1台だ。

シートチューブがBBシェルではなくダウンチューブに接合される特殊な設計シートチューブがBBシェルではなくダウンチューブに接合される特殊な設計 (c)ダイアテック名機として知られたアンオーソライズドの33rpmが復活する名機として知られたアンオーソライズドの33rpmが復活する (c)ダイアテックBBシェルには水が抜けていくように穴が開けられているBBシェルには水が抜けていくように穴が開けられている (c)ダイアテック


エンデューロという名前に相応しくヘッドアングルが63°(フロントサス160mmストローク時)に設定された。ヘッドを寝かせたフォワードジオメトリーは下りでの安定感を向上させる設計であり、33rpmはトレイルでのダウンヒルを楽しめるバイクとなっている。

33rpmの復活をアナウンスしたDiatech Journalでは、新型のキーポイントを63°と-420mmとした。63°はヘッド角のことで、-420mmとはチェーンステー長のことと思われる。ショートチェーンステーとすることで、回頭性を確保したのだろう。Diatech Journalで随時情報が更新されていくとのことなので、気になる方はチェックしておこう。

ドロッパーとシフトのケーブルの受けが備えられているドロッパーとシフトのケーブルの受けが備えられている (c)ダイアテックロバート・アクスル・プロジェクトのスルーアクスルが付属するロバート・アクスル・プロジェクトのスルーアクスルが付属する (c)ダイアテック


フロントサスペンションの適正トラベル量は160mm(44mmオフセット)。フレーム素材にはクロモリを使用しているが、各チューブは丸パイプではなく扁平形状とされるなどアレンジが加えられている。ラインアップされるサイズはS(適応身長~173cm)、M(適応身長~180cm)という2種類。カラーはターコイズとグレー(Mサイズのみ)の2色が用意された。付属品は9point8のオリジナルシートクランプと、ロバートアクスルプロジェクトのスルーアクスル。価格は134,000円(税抜)。販売台数は80台。



アンオーソライズド 33rpm Enduro
チューブ:Original クロモリチュービング
適正フォーク長:最大160mm(44mmオフセット)
カラー:ターコイズ、グレー
サイズ:S、M(Greyのみ)
ヘッドアングル:63度 (160mmストローク時)
適正身長:S〜173cm、 M〜180cm
付属品:9point8オリジナルシートクランプ / ロバートアクスルシャフトmade in USA
※ボトルケージ用ボルトは付属しない
価格:134,000円(税抜)