BMCレーシングチームがパリ~ルーベの2日前からレース活動を中断していたアレッサンドロ・バッラン(イタリア)の出場停止処分を解き、レースに復帰させることを明らかにした。

アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)アレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) photo:Cor Vos2008年世界選手権ロード覇者バッランは、前所属チームのランプレの選手たち数人に対して行なわれたマントヴァ・ドーピング捜査によって、ドーピングの疑いがもたれたため、UCI(国際自転車競技連合)の倫理規定を遵守するBMCレーシングチームの決断によって、疑惑が晴れるまでの間出場停止処分を受けていた。

そしてこのたびチームから、バッランがドーピングに関与したという証拠が見つからないとして、出場停止処分を解くことを決定するという声明が出された。

声明には「バッランが前チームのランプレにおいてドーピングに関与したと言う証拠は何一つ見つからなかった。バッランはイタリアの関係機関に全面的に協力し、リクエストにすべて応えてきた。バッランをレースから遠ざけ、潔白を信じない理由はもはや何も無くなった」と、チームマネジャーのジム・オショビッツ氏の名前でつづられている。

ミラノ〜サンレモに向けてコンディションを上げるアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム)ミラノ〜サンレモに向けてコンディションを上げるアレッサンドロ・バッラン(イタリア、BMCレーシングチーム) photo:Cor Vosマントヴァ・ドーピング捜査によってバッランと同時に名前が挙がったダミアーノ・クネゴ(イタリア)らは、ランプレチームがドーピングへの関与を完全否定したことでチームからは特に処分を受けておらず、開催中のジロ・デ・イタリアなどに出場している。

バッランは春先からレース活動を中断しており、ロンド・ファン・フラーンデレンとパリ~ルーベなど得意とする春のクラシックを欠場してきた。バッランの次の出場レースはまだ明らかにされていないが、本来はグランツールでエヴァンスのアシスト役としてチームが獲得した選手だけに、ツール・ド・フランスの出場が期待される。