モビスターが火曜日にミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)の獲得を発表。プロ入り以降6年間、カザフスタンチームで走った"スーパーマン"ロペスは、今季僅か2勝に終わったスペインチームの戦力増強を担うこととなる。



超級山岳メリベル/ラ・ロズ峠にフィニッシュするツール・ド・フランスのクイーンステージを制したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)超級山岳メリベル/ラ・ロズ峠にフィニッシュするツール・ド・フランスのクイーンステージを制したミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) photo:CorVos
これまでグランツールに8回出場し、2018年のジロ・デ・イタリアとブエルタ・ア・スパーニャでそれぞれ総合3位表彰台を獲得し、ツール・ド・フランスデビューとなった2020年大会のクイーンステージ(第17ステージ)で区間優勝と総合6位フィニッシュと着実に実績を重ねる26歳のミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)。ツールから連戦したジロ・デ・イタリアでは初日の個人タイムトライアルで落車リタイアを喫し、そのままオフシーズンに入っていた。

コロンビアが誇る若手クライマーの移籍先は、かねがね噂されていた通りスペインの老舗チーム、モビスター。スペイン語を母国語とするロペスは、アレハンドロ・バルベルデやエンリク・マス、マルク・ソレルといったスペイン人オールラウンダーと共に、グランツールでエースを担うこととなる。

「世界のサイクリング界で最も重要なチームの一員となることができて嬉しい。これまでと同じように、モビスター、そしてコロンビアのために自分の持つ最大限の可能性にチャレンジしていきたいと思う。モビスターはコロンビアファンにとって常に重要なチームであり、ラテンアメリカでの自転車ブームに大きく寄与してきた。このチームに加わることができてとてもエキサイティングだ」と、ロペスはモビスターの移籍発表の中でコメントしている。

ロペスは過去レース後のインタビューでモビスターの戦術を公に批判していたが、今季2勝に終わったスペインチームにとっては、イヴァン・ガルシア(スペイン、バーレーン・マクラーレンより加入)やグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエより加入)に続く大きな戦力増強になる。契約期間は1年間だ。

text:So Isobe