五輪代表に内定した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)が、オンライン発表会で記者団のインタビューに答えた。「自分がトップレベルでいる間に自国開催のオリンピックに出場できることは特別で幸せなこと。メダルを手繰り寄せるために何が必要かは今までの経験で分かっているので、しっかり準備して臨みたい」と語っている。



自宅で14日間の隔離期間中の新城幸也(バーレーン・マクラーレン)愛犬のコリンも同席してオンライン会見自宅で14日間の隔離期間中の新城幸也(バーレーン・マクラーレン)愛犬のコリンも同席してオンライン会見 オンライン会見スクリーンショット新城幸也は11月3日朝に帰国し、現在は自宅で14日間の隔離期間に入っている。そのためオンライン会見という形をとったという。

会見には飯島美和さんが同席し、最後には愛犬コリンの姿も。13回目のグランツール出場・完走も果たした今シーズンを振り返り、コロナ禍で先の見えない中でタイで調整を続けたことや、3度目の五輪への意気込み、コースの攻略ポイントなどを語った。



「世界最高峰の選手が集まる中、自分の力を発揮できる機会がやってくることが嬉しい」

1月のツアー・ダウンアンダーに出場した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)総合29位となって五輪代表選考ランキング首位となった1月のツアー・ダウンアンダーに出場した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)総合29位となって五輪代表選考ランキング首位となった photo:Kei Tsuji
「特殊なシーズンでしたが、無事に走り終えることができて本当に良かった。3月にレースが中断し、シーズン途中終了に関する様々な噂が流れるなかで、自分自身に関しては与えられた多くのレースを無事にこなすことができました。いつ止まるかわからないシーズンの中、いつ終わっても良いように全力を尽くした結果、自分自身満足いく結果となったと思います」と、現役選手の中では4番目に多い13回目のグランツール出場完走を遂げた新城幸也は言う。

「トップカテゴリーで走る現役選手として、五輪が東京で行われることは本当に特別なこと。自国開催の五輪に出場できる選手はそういません。何度か日本のレースは走っていますが、五輪という世界最高峰の選手が集まる中、日本で自分の力を発揮できる機会がやってくることが嬉しいですね」と言う。今年を漢字一文字で表すと?という質問に対する答えは「幸」。「名前にも入っているんですが、このチャンスを与えてもらったことは幸せなことですから」と話した。



タイ滞在中「どこに向けて走ればいいのか戸惑った」

3回目のジロ・デ・イタリア出場を迎えた新城幸也(バーレーン・マクラーレン)3回目のジロ・デ・イタリア出場を迎えた新城幸也(バーレーン・マクラーレン) photo:CorVos
「実際自分はロックダウンがそんなに長く続くことはないだろうとタイに渡りましたが、そこで結局数ヶ月過ごすことになりました。タイ滞在時は周りに感染者もおらず、日常的に練習できていたのですが、どこに向けて走ればいいのか、調子を上げればいいのか、ピーキングの波を作ればいいのか、最初の1ヶ月は戸惑いました」と新城は言う。

レース再開を聞いた5月頃から練習内容を強化し、8月のチェコツアーから再びレースを走りはじめた。他選手と言葉を交わす中、ストレスなく、入念な準備を経て再スタートをきることができたことに気づいたという。

11月をオフシーズンに充て、12月から練習を再開するという新城。「通常であれば2月末から3月にけてレース再開なのでそのあたりでヨーロッパに行く予定。タイにも行けなくはないけれど、フライト便数が限られている。ただこなさなければいけないこともわかっているし、自転車さえあればトレーニングはできる。五輪コースを走れるということも日本にいるメリットだと思う」と話す。



「どうやったらメダルを取れるかという作戦しかない」

世界選手権で逃げグループを形成した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)ら7名世界選手権で逃げグループを形成した新城幸也(バーレーン・マクラーレン)ら7名 photo:Kei Tsuji
「どうやったらメダルを取れるか。(五輪本番は)そこに尽きる」と新城は言う。五輪で目指すものはメダルで変わらず、
「自転車レースは誰が勝つか分からない競技です。今僕はUCIランキングでトップ10には入っていませんが、自転車レースは誰もが表彰台に上がれるという独特のチャンスがある。そのチャンスをトレーニングやレース展開の中で手繰り寄せていきたい」。

新城幸也が勝負所と考える三国峠 写真は2019年プレ大会優勝のディエゴ・ウリッシ(イタリア)新城幸也が勝負所と考える三国峠 写真は2019年プレ大会優勝のディエゴ・ウリッシ(イタリア) photo:Satoru Kato「やはり自国開催は力が入ります。たくさんの人が応援に来られるだろうし、普段のレースと違って、世界選手権と同じように自分自身の結果を狙えるように走りたい。獲得標高5000m弱という厳しいレースですが、今年の世界選手も5000m。世界選手権では厳しいレースで身体がどうなるか体感することができましたし、次のジロでも4000mくらいのステージで30〜40名程度のメイン集団に残ることを体感できたので、本戦に向けて弾みになりました」。

富士山に登る峠と、三国峠。新城はこの2つの登りを文字通りの山場として捉えている。「その場で先頭集団なのか、後続集団なのか。まだコースを通して走ったことはありませんが、身体の限界にチャレンジするようなレースになるでしょう」。



「パリオリンピックも、もう一度ホームレースとして走る」

今年のツアー・ダウンアンダーでの新城幸也(バーレーン・マクラーレン)今年のツアー・ダウンアンダーでの新城幸也(バーレーン・マクラーレン) photo:Kei Tsujiツール→五輪の流れは実際厳しいと思うけれど、今年もツールを終えたアラフィリップが世界選手権に勝ちました。チームから出場要請があればツールに出ますし、ツールを走らないという選択肢はありません。

東京五輪の後も(現役を)辞める気はなく、東京五輪は大事なレースのひとつであるというだけ。どこまでやれるか分かりませんが、どこまでもやる気でいる。39歳で臨むころとなる次のパリオリンピックも、もう一度ホームレースとして走る。そこまで続けたいと本気で思っています」。

edit:Satoru Kato
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