ブエルタ第9日目にしてようやく訪れた今大会2度目のスプリントステージ。ブエルタ初勝利を上げたアッカーマンや、この日が誕生日だったログリッチ、スプリントでの状況を説明するベネットや、降格処分に対するルフェーブルGMなどのコメントを紹介します。



ステージ優勝 パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)

繰り上げ優勝のパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)繰り上げ優勝のパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) photo:CorVos
調子は良く、成功するだろうと楽観的に考えていた。ステージを通してチームメイトがサポートしてくれ、そのおかげで最後に勝てる脚が残っていた。最後はサム(ベネット)にヘッドバット(頭突き)され2位になってしまったが、抗議の結果、審判団が彼に降格処分を下した。望んでいたような勝ち方ではないが、正当な判断だったと思う。マドリードまでの道のりは長いし、スプリンターのためのチャンスも2、3ステージ残されている。そこで成功を掴めることを願っているよ。



ステージ3位 マックス・カンター(ドイツ、サンウェブ)

パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)やサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)が横一線でスプリントパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)やサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)が横一線でスプリント photo:CorVos
今日はレース開始1kmで2人による逃げが生まれるスプリントステージになった。僕らは集団の中で落ち着いて走り、最後に向けて可能な限りエネルギーを蓄えようとした。チームメイトは最高のサポートをしてくれ、残り1km地点まで僕を良い位置につけてくれた。とても緊張感のある激しい位置取り争いだったが、彼らは僕のために良いポジションを確保してくれた。最後の1kmで自分のスプリントをするために良い風よけを探した。3位は僕らにとって良い結果だと思うし、次のスプリントステージではもっと良い結果になるよう頑張りたい。



マイヨロホ リチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)

談笑するリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)とエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット)談笑するリチャル・カラパス(エクアドル、イネオス・グレナディアーズ)とエステバン・チャベス(コロンビア、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos
最後の区間が少し危険であることは分かっていた。フィニッシュ付近のコースを走るのは初めてで、良い位置についていたかった。結果的にはかなり楽な一日になった。もっと緊張感のあるレースを予想していた。



この日が誕生日だったポイント賞&総合2位のプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)

平穏な誕生日を過ごしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)平穏な誕生日を過ごしたプリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ) photo:Unipublic
比較的楽なステージだった。しかしプロトンの中はとても緊張感があったため、絶えず注意をしていなければならなかった。ステージを上手く乗り切ることができたと思う。だから僕らにとって良い日になった。誕生日を迎えるには最高の日だ。調子は良く、チームの状態も良い。今のところこのブエルタをとても楽しんでいる。



新人賞 エンリク・マス(スペイン、モビスター)

仲良さげなエンリク・マス(スペイン、モビスター)とネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター)仲良さげなエンリク・マス(スペイン、モビスター)とネルソン・オリヴェイラ(ポルトガル、モビスター) photo:CorVos
今回のブエルタで初めての落ち着いた日だったのかもしれない。少なくとも一日を通して一定のペースで走れたステージになった。全てのフィニッシュがナーバスになるが、そうは言っても今日は穏やかな日だった。明日も同様であることを願っているが、最後は(今日とは)少し異なっているね。

待ち受けるアストゥリアスでの2ステージに向けて、もう少し回復したいと思っている。(山岳で)長距離のアタックを仕掛けるかどうかについては、チームの戦略次第だ。何よりまだ明日のステージが残っている。(山岳の)2ステージは長く急勾配の登りがあって、麓からライバルたちを痛めつけることができる。チームはとても良くやってくれていて、チーム全員の調子が良い。それが僕の自信に繋がっている。



山岳賞 ギヨーム・マルタン(フランス、コフィディス)

マイヨモンターニャ堅持中のサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)マイヨモンターニャ堅持中のサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:Unipublic
短く、比較的静かなステージだった。ブエルタが開幕して以来、最も楽な日だったと思う。僕らはプロトンの中で落ち着き、できる限りの回復とリスク回避に努めた。

何の問題もなくステージを終えることができ、エマヌエル・モランも良いスプリントができた。何より全員が無事にフィニッシュできた。このブエルタが特殊な状況下にあることを、特にフランス人選手は理解している。この場にいること、このレースを走れていること、自由にスポーツをすること、僕らにある情熱を傾ける機会があることがどれだけ幸運であるかを実感している。



降格処分を受けたサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)

降格処分を伝えられたサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ)降格処分を伝えられたサム・ベネット(アイルランド、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:Unipublic
降格が明らかになる前のインタビュー:最後の直線は長く、緩やかな登りで、向かい風もあった。僕らは集団後方から先頭に出なければならなかった。激しい戦いになり、ポジションを奪おうと僕をフェンスに押しやろうとした選手がいたんだ。(正当な動きであるか)怪しかったが、なんとか姿勢を保つことができた。



降格処分後のパトリック・ルフェーブルGM(ドゥクーニンク・クイックステップ)

こんなデタラメあってたまるか。彼(ベネット)はリードアウトの中にいたのにも関わらず、トレックの選手が彼を引きずり出そうとしたんだ。しかし我々は長きに渡りUCIが無能であると知っている。安全第一だ。

リードアウトは尊重されなければならないし、サム・ベネットは(その位置を)守っただけだ。

text:Sotaro.Arakawa

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