僅差のスプリントで先着したアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)は「今日は調子が良かったし、運も味方についていた」とコメント。ボーナスタイムにより総合上位2名も動きを見せたジロ・デ・イタリア第4ステージ。シチリア島最終日を走り終えた選手たちのコメントを紹介します。



ステージ優勝 アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)

フィニッシュラインを駆け抜けてからも、勝ったかどうかわからなかった。(3位の)バッレリーニがガッツポーズしたので、正式な結果を知らされるまで2位だと思っていた。

ガビリアを含む集団が常に25〜30秒後方にいたので、チームは常にメイン集団を牽引し続けた。最後はマイルズ・スコットソンがそのスピードを生かして独走。コフィディスが追走したので、その後ろでスプリントに向けて脚をためることができた。今日は調子が良かったし、運も味方についていた。

自身2度目のステージ優勝を飾ったアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)自身2度目のステージ優勝を飾ったアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:LaPresse


ステージ2位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

全力を尽くした。フィニッシュした時、自分が勝ったのか2位なのか3位なのか、さっぱりわからなかった。今日のようなスプリントでは、勝つ時もあれば負ける時もある。今日は3級山岳で厳しい展開に持ち込む作戦で、チームは素晴らしい働きをしてくれた。まだマリアチクラミーノのリードは少ないので、これからもポイントを狙っていく。

マリアチクラミーノを手にしたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)マリアチクラミーノを手にしたペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ) photo:LaPresse


ステージ3位 ダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)

信じられないほど僅差のスプリントだった。調子は良かったけど、残念ながら残り3km地点で犬を避けたタイミングでポジションを落としてしまい、貴重な力を使って集団の前に上がらないといけなかったんだ。とは言え、満足感はあるし、明日からのステージに向けて自信を得たよ。

ハンドルを投げ込むダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)ハンドルを投げ込むダヴィデ・バッレリーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)、ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)、アルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:LaPresse


ステージ8位 マイケル・マシューズ(オーストラリア、サンウェブ)

今日は予想通りステージ中盤の登りでボーラ・ハンスグローエがペースを上げて、スプリンターたちをふるい落とす作戦に出た。想定内だったのでチームとして集団前方で山岳を乗り越えることができた。昨日のステージで活躍したウィルコ(ケルデルマン)が総合順位を上げたおかげで集団前方のポジションをキープしやすくなったので、より安全に走ることができたよ。最後は混沌とした状態からのスプリント。でもスプリントのタイミングを逃してしまい、上位に絡むことができなかった。ここまでのステージよりもずっと良い感触を掴めたので、明日以降もステージ優勝を狙っていきたい。



総合1位 ホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)

(総合2位の)カイセドがスプリントポイントのボーナスタイムを狙って動くのを見て、チームで反応して逆にボーナスタイムを獲得。総合リードを広げることに成功して、マリアローザをあと1日長く着用できることを嬉しく思う。2秒リードしたことで落ち着いてフィニッシュまで走ることができた。明日は今日よりも大きな山岳が設定されていて、何人かの選手が攻撃を仕掛けてくると予想している。彼らのアタックを封じ込めて、明日のフィニッシュ後に再びマリアローザを受け取りたい。

マリアローザを着てスタートを待つホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ)マリアローザを着てスタートを待つホアン・アルメイダ(ポルトガル、ドゥクーニンク・クイックステップ) photo:LaPresse


マリアアッズーラ&総合2位 ヨナタン・カイセド(エクアドル、EFプロサイクリング)

現実として、スプリントは得意分野じゃない。でもこの世界最高峰のレースで総合首位に立てるチャンスがあるなら挑戦しないわけにはいかない。スプリントポイントでボーナスタイムを狙ったけど、今回はうまくいかなかった。でもこれからもマリアローザ獲得に向けて戦っていく。とてもモチベーションは高いよ。



ステージ71位 新城幸也(バーレーン・マクラーレン)

シチリア島での最後のステージは集団スプリントになったけど、疲労感は昨日のエトナ火山クライムステージと同じぐらい。序盤こそゆっくりだったが、登りの手前エースのペリョ・ビルバオが落車に巻き込まれてしまい、お尻を強打してしまった。今日のステージは無事に走り終えたが、明日からのパフォーマンスに影響が無いと良いのだけど、、、

レースは穏やかにスプリントステージと思いきや、ボーラ・ハンスグローエがサガンの為にツール・ド・フランスと同じような戦法でスプリンターを登りでふるいにかけた。自分は遅れしなかったが、下りで濡れた路面で中切れにあい、後ろから来た特急便で残り25kmだったかな?でメイン集団に復帰した。それからはペリョの為にゴールに向けて、危険回避の位置取りをして無事にゴールした。残り3kmで集団の前に犬が出て来たときは、かなり焦った。

元気にスタートしていく新城幸也(バーレーン・マクラーレン)元気にスタートしていく新城幸也(バーレーン・マクラーレン) photo:CorVos


落車したベン・スウィフト(イギリス、イネオス・グレナディアーズ)

苦しい1日だった。落車した時の打ちどころが悪くて、痛みに苦しみながらフィニッシュまで走った。何とか切り抜けたので、早く状態が回復して、残るステージでチャンスを掴めるようにしたい。

text:Kei Tsuji