女子レースとして異例の超長距離コースを走るジロ・ローザ4日目にエリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ)が逃げ切り勝利。アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット)は総合リードの拡大に成功している。
笑顔を見せるセシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) photo:CorVos
アッシジをスタートするジロ・ローザ4日目。特別賞ジャージ着用選手が最前列に並ぶ photo:CorVos
前日のフィニッシュ地点となったアッシジから一路南下し、ラツィオ州のティボリを目指すジロ・ローザ(UCIウィメンズワールドツアー)第4ステージは、女子レースとしては異例の長駆170km(ニュートラル区間を含めば182km)。過酷なステージレースに組み込まれた長距離ステージは物議を呼んだものの、結果的に120名の選手たちがスタートを切った。
この日は一人、また一人とエスケープを試みたものの、合計獲得標高2200mという過酷な山岳コース失速し集団は一つに。3級山岳アッシアーノを超えて80kmを消化すると、エリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ)とエウジェニア・ブヤク(スロベニア、アレ・BTCリュブリャナ)がアタック。二人はすぐさま4分以上のリードを稼ぎ出した。
マリアローザのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)率いるミッチェルトン・スコットはこの日、総合成績で大きく遅れている2人の逃げを容認する道を選ぶ。このため2日連続の登坂フィニッシュでマリアンヌ・フォス(オランダ)の2日連続ステージ優勝を狙うCCC・リブやキャニオン・スラムが集団コントロールを担ったが、最大6分差を得た2人の背中はあまりにも遠かった。
メイン集団のペースを上げるトレック・セガフレード photo:CorVos
最終登坂を駆け上がったエリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ)が独走フィニッシュ photo:CorVos
総合ライバルを引き離してフィニッシュするアネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) photo:CorVos
結局バンクスとブヤクは2分半までリードを削りながらも残り2kmから始まる最終登坂区間に入り、徹底的なマークから攻撃に転じたバンクスが独走に持ち込みフィニッシュ。「どうすれば勝てるのかずっと考えていた。急勾配区間で攻撃して、差がついたら後は踏むだけだった」と言うバンクスが同じく二人逃げの末にエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)に負けたGPプルエーのリベンジを達成した。
バンクスのSTRAVAデータによれば、ニュートラル区間を含めた177.51km(4時間48分38秒)の平均パワーは234ワット。運動量合計は3,509キロジュールにのぼっている。
スプマンテを振り回すエリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ) photo:CorVos
一方メイン集団でも総合上位陣による登坂勝負が繰り広げられた。「道幅の狭くなる残り2.7km地点で良い位置取りをすることだけに遊中していた」と言うファンフルーテンが猛烈なペースで石畳を駆け上がり、食い下がるエリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)を振り払って3番手フィニッシュ。「昨日はタイムを失いかけていたのでフィニッシュはかなり緊張していた」と言う世界王者が総合リードを拡大することに成功している。


前日のフィニッシュ地点となったアッシジから一路南下し、ラツィオ州のティボリを目指すジロ・ローザ(UCIウィメンズワールドツアー)第4ステージは、女子レースとしては異例の長駆170km(ニュートラル区間を含めば182km)。過酷なステージレースに組み込まれた長距離ステージは物議を呼んだものの、結果的に120名の選手たちがスタートを切った。
この日は一人、また一人とエスケープを試みたものの、合計獲得標高2200mという過酷な山岳コース失速し集団は一つに。3級山岳アッシアーノを超えて80kmを消化すると、エリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ)とエウジェニア・ブヤク(スロベニア、アレ・BTCリュブリャナ)がアタック。二人はすぐさま4分以上のリードを稼ぎ出した。
マリアローザのアネミエク・ファンフルーテン(オランダ)率いるミッチェルトン・スコットはこの日、総合成績で大きく遅れている2人の逃げを容認する道を選ぶ。このため2日連続の登坂フィニッシュでマリアンヌ・フォス(オランダ)の2日連続ステージ優勝を狙うCCC・リブやキャニオン・スラムが集団コントロールを担ったが、最大6分差を得た2人の背中はあまりにも遠かった。



結局バンクスとブヤクは2分半までリードを削りながらも残り2kmから始まる最終登坂区間に入り、徹底的なマークから攻撃に転じたバンクスが独走に持ち込みフィニッシュ。「どうすれば勝てるのかずっと考えていた。急勾配区間で攻撃して、差がついたら後は踏むだけだった」と言うバンクスが同じく二人逃げの末にエリザベス・ダイグナン(イギリス、トレック・セガフレード)に負けたGPプルエーのリベンジを達成した。
バンクスのSTRAVAデータによれば、ニュートラル区間を含めた177.51km(4時間48分38秒)の平均パワーは234ワット。運動量合計は3,509キロジュールにのぼっている。

一方メイン集団でも総合上位陣による登坂勝負が繰り広げられた。「道幅の狭くなる残り2.7km地点で良い位置取りをすることだけに遊中していた」と言うファンフルーテンが猛烈なペースで石畳を駆け上がり、食い下がるエリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード)やカタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム)を振り払って3番手フィニッシュ。「昨日はタイムを失いかけていたのでフィニッシュはかなり緊張していた」と言う世界王者が総合リードを拡大することに成功している。
ジロ・ローザ2020第4ステージ結果
1位 | エリザベス・バンクス(イギリス、エキップ・ポール カ) | 4:27:21 |
2位 | エウジェニア・ブヤク(スロベニア、アレ・BTCリュブリャナ) | 0:07 |
3位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 1:10 |
4位 | エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 1:22 |
5位 | カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 1:25 |
6位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、サンウェブ) | 1:27 |
7位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) | 1:31 |
8位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) | 1:36 |
9位 | アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ) | 1:42 |
10位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) |
個人総合成績
1位 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) | 12:35:33 |
2位 | カタジナ・ニエウィアドーマ(ポーランド、キャニオン・スラム) | 1:56 |
3位 | アンナ・ファンデルブレヘン(オランダ、ブールス・ドルマンス) | 2:03 |
4位 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) | 3:03 |
5位 | ミカイラ・ハーヴィー(ニュージーランド、エキップ・ポール カ) | 4:21 |
6位 | エリザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、トレック・セガフレード) | 4:32 |
7位 | アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCC・リブ) | 4:34 |
8位 | マビ・ガルシア(スペイン、アレ・BTCリュブリャナ) | 4:38 |
9位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、CCC・リブ) | 5:29 |
10位 | エリゼ・チャビー(スイス、エキップ・ポール カ) | 5:36 |
その他の特別賞
山岳賞 | セシリーウトラップ・ルドヴィグ(デンマーク、FDJヌーヴィルアキテーヌ・フュチュロスコープ) |
ポイント賞 | アネミエク・ファンフルーテン(オランダ、ミッチェルトン・スコット) |
ヤングライダー賞 | ミカイラ・ハーヴィー(ニュージーランド、エキップ・ポール カ) |
チーム総合成績 | エキップ・ポール カ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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