8月1日と2日の2日間にわたり、長野県の松本市美鈴湖自転車競技場で「JBCF東日本トラック」が開催された。男女あわせて15種目が行われ、このうち3種目で実業団新記録が誕生した。また、JBCFの大会として初めてオムニアムが行われ、原田裕成(シエルブルー鹿屋)が優勝した。



梅雨が開けて夏空が広がった美鈴湖自転車競技場梅雨が開けて夏空が広がった美鈴湖自転車競技場 photo:Satoru Kato
Jプロツアー開幕から1週間、トラック競技も開幕戦を迎えた。JBCF(一般社団法人 全日本実業団自転車競技連盟)が主催する「JBCFトラックシリーズ」は、今回の東日本トラックと、8月8日・9日に予定されている「西日本トラック」、9月に予定されている「全日本トラックチャンピオンシップ」の3戦で構成される。

オムニアム・ポイントレース  1列になってコーナーをクリアしていく集団オムニアム・ポイントレース 1列になってコーナーをクリアしていく集団 photo:Satoru Kato今回のトピックは、JBCF登録なしでも出場できるオープン参加が認められたことと、JBCFの大会として初めて「オムニアム」が開催されたことだ。

コロナ禍によりレース中止が相次いでいることから、レースへの出場機会を増やすことを目的に、今回の東日本トラックと西日本トラックではオープン参加の選手を募った。また、オリンピック種目でもある「オムニアム」を、JBCFの大会として初めて開催することになった。男女とも参加者を募集したものの、今回は男子のみの開催となった。

8月1日、関東甲信地方の梅雨明けが発表され、初日から夏の青空が広がった長野県の松本市美鈴湖自転車競技場。日中は30℃を超える暑さとなったものの、日陰の涼しさが標高1000mの立地を感じさせる。

この大会もJプロツアー同様、新型コロナウィルス感染拡大防止策を講じた上で開催された。



3種目で実業団新記録が誕生

男子4km個人パーシュート 実業団新記録で優勝した原田裕成(シエルブルー鹿屋)男子4km個人パーシュート 実業団新記録で優勝した原田裕成(シエルブルー鹿屋) photo:Satoru Kato男子1kmTT 実業団新記録で優勝した村田祐樹(富山県自転車競技連盟)男子1kmTT 実業団新記録で優勝した村田祐樹(富山県自転車競技連盟) photo:Satoru Kato

初日に行われた男子4kmインディヴィデュアル・パーシュートでは、原田裕成(シエルブルー鹿屋)が、4分30秒975の実業団新記録で優勝。2日目に行われた1kmタイムトライアルでは、村田祐樹(富山県自転車競技連盟)が1分3秒408の実業団新記録を出して優勝した。

女子チームスプリント 実業団新記録で優勝したシエルブルー鹿屋女子チームスプリント 実業団新記録で優勝したシエルブルー鹿屋 photo:Satoru Kato
女子チームスプリント 表彰式女子チームスプリント 表彰式 photo:Satoru Kato女子では、チームスプリントに出場したシエルブルー鹿屋の上野みなみと山本さくらが47秒587の実業団新記録をマーク。2位の岩井商会レーシングも実業団記録を上回る好タイムをマークした。

山本は初日の500mタイムトライアルで優勝し、上野は2日目に行われた3kmインディヴィデュアル・パーシュートでも優勝。それぞれ今大会2冠を達成した。





4kmチームパーシュート優勝 VC VELOCE4kmチームパーシュート優勝 VC VELOCE photo:Satoru Katoポイントレース に出場した西谷泰治(AISAN SUPPORTERS)後ろは狩野智也(マトリックスパワータグ )ポイントレース に出場した西谷泰治(AISAN SUPPORTERS)後ろは狩野智也(マトリックスパワータグ ) photo:Satoru Kato

男子スプリント決勝 4コーナーアウトからまくりに行く村田祐樹(富山県自転車競技連盟)男子スプリント決勝 4コーナーアウトからまくりに行く村田祐樹(富山県自転車競技連盟) photo:Satoru Kato
女子スクラッチ  田中夢菜(日本大学)が優勝女子スクラッチ 田中夢菜(日本大学)が優勝 photo:Satoru Kato男子ケイリン決勝 堀航輝(シエルブルー鹿屋)が最終周回直前から仕掛ける男子ケイリン決勝 堀航輝(シエルブルー鹿屋)が最終周回直前から仕掛ける photo:Satoru Kato



初開催のオムニアムは原田裕成が優勝

オムニアム・テンポレース 冨尾大地が単独逃げでポイントを加算オムニアム・テンポレース 冨尾大地が単独逃げでポイントを加算 photo:Satoru Katoオムニアム・エリミネイション  コントロールラインで横一列に並ぶ集団オムニアム・エリミネイション コントロールラインで横一列に並ぶ集団 photo:Satoru Kato

オムニアム・ポイントレース 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)を先頭に逃げ集団を追う集団オムニアム・ポイントレース 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)を先頭に逃げ集団を追う集団 photo:Satoru Kato

オムニアムには全日本チャンピオンの岡本隼(愛三工業レーシングチーム)が出場。最初の種目のスクラッチでは原田裕成、冨尾大地(共にシエルブルー鹿屋)らと共に逃げて集団をラップして1位を取った。続くテンポレースでは中盤から単独で逃げた冨尾がポイントをほぼ独り占めにして1位となり、岡本と並んで総合首位となる。エリミネイションでは残り6人のところで岡本がエリミネイトされてしまう一方、最後まで残った原田が中川拳(愛三工業レーシングチーム)を下して1位となり、総合でも首位に立つ。

オムニアム・ポイントレース 原田裕成(シエルブルー鹿屋)を先頭に逃げる3名オムニアム・ポイントレース 原田裕成(シエルブルー鹿屋)を先頭に逃げる3名 photo:Satoru Kato
オムニアム 表彰式オムニアム 表彰式 photo:Satoru Kato1位原田、同点の2位で冨尾、6点差の3位に岡本という総合順位で迎えた最後のポイントレース。序盤から逃げに乗った原田が1位通過の5点を加算していく一方、メイン集団に残った岡本はポイントを加算できない。原田が乗る逃げ集団はレース中盤にラップして20ポイントを加算。後半に入ると岡本が1位通過を繰り返して猛追し、フィニッシュも先頭を取って10ポイントを加算する。しかし2位の冨尾を上回るにとどまり、原田が優勝。初日の4kmインディヴィデュアル・パーシュートとあわせ2冠を達成した。
H3
JBCF東日本トラック 結果
男子1kmタイムトライアル・女子500mタイムトライアル 結果
男子1kmタイムトライアル 女子500mタイムトライアル
1位 村田祐樹(富山県自転車競技連盟) 1分3秒408(実業団記録) 山本さくら(シエルブルー鹿屋) 36秒316
2位 堀 航輝(シエルブルー鹿屋) 1分4秒306 中嶋里美(岩井商会レーシング) 37秒524
3位 邊見竜馬(日本大学) 1分5秒086 田中夢菜(日本大学) 37秒843
インディヴィデュアル・パーシュート 結果
男子4km 女子3km
1位 原田裕成(シエルブルー鹿屋) 4分30秒975(実業団記録) 上野みなみ(シエルブルー鹿屋) 3分55秒496
2位 渡邊正光(群馬グリフィンレーシングチーム) 4分38秒964 山本さくら(シエルブルー鹿屋) 3分58秒196
3位 中川 拳(愛三工業レーシングチーム) 4分43秒640 五味田奈穂(スミタ・エイダイ・パールイズミラバネロ) 4分01秒074
女子ジュニア2km
1位 船橋星来(日本体育大学桜華高等学校) 2分47秒222
スクラッチ 結果
男子(10km) 女子 (6km)
1位 邊見竜馬(日本大学) 12分49秒8 田中夢菜(日本大学) 9分50秒751
2位 橘田和樹(リベルタスTOCHIGI BYCYCLE CLUB) 中嶋里美(岩井商会レーシング)
3位 塩野淳平(TEAM SPORTS KID GoMore) 石中 葵(富山県自転車競技連盟)
男子4kmチームパーシュート
1位 VC VELOCE(井上、大原、小原、二階堂) 4分43秒277
2位 Roppongi Express(高岡、高橋、半澤、山本) 4分43秒698
チームスプリント 結果
男子(333m×3) 女子(333m×2)
1位 岩井商会レーシング(奥平・小谷・山本) 1分4秒351 シエルブルー鹿屋(上野・山本) 47秒587 実業団記録
2位 AISAN SUPPORTERS(小松・西谷・早川) 1分6秒606 岩井商会レーシング(高橋・中嶋) 47秒666 実業団記録
3位 イナーメ信濃山形-EFT(石田・篠原・増田) 1分6秒828 スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ(五味田・鈴木) 50秒212
男子ポイントレース 結果
1位 冨尾大地(シエルブルー鹿屋) 55p
2位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) 40p
3位 狩野智也(マトリックスパワータグ ) 28p
ケイリン 結果
男子 女子
1位 堀 航輝(シエルブルー鹿屋) 10秒655 小林莉子(岩井商会レーシング) 14秒519
2位 大村慶二(Team Logisty Jack) 中村友紀子(京浜ピストクラブ)
3位 小松定俊(AISAN SUPPORTERS) 高橋瑞恵(Roppongi Express)
スプリント 結果
1位 村田祐樹(富山県自転車競技連盟)
2位 末廣快理(同志社大学)
3位 中川由人(Hincapie LEOMO Bellmare Racing Team)
オムニアム 結果
1位 原田裕成(シエルブルー鹿屋) 163p
2位 岡本 隼(愛三工業レーシングチーム) 139p
3位 冨尾大地(シエルブルー鹿屋) 134p
text&photo:Satoru Kato

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