バーチャル・ツール・ド・フランスの第5ステージはマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)が山岳決戦を制し、最終日パリ・シャンゼリゼの周回コースではウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)が優勝。NTTプロサイクリングが総合、山岳、ポイント賞、新人賞を総なめにした。



クイーンステージはマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)が、NTTプロサイクリングのルイス・メインチェス(南アフリカ)とドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)との三つ巴を制したクイーンステージはマイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)が、NTTプロサイクリングのルイス・メインチェス(南アフリカ)とドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)との三つ巴を制した (c)zwift
ズイフトで開催されているバーチャル・ツール・ド・フランスが最終週を迎えた。魔の山モン・ヴァントゥの山腹にあたるシャレー・レイナールをフィニッシュ地点とする第5ステージは、22.9kmで1,205mもの標高を獲得するクイーンステージ。アダム・イェーツ(イギリス、ミッチェルトン・スコット)やリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFプロサイクリング)らヒルクライマーたちがスタートラインに並んだ。

レースの勝負どころであるシャレー・レイナールに差し掛かったところで、マイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)がアタック。NTTプロサイクリングのルイス・メインチェス(南アフリカ)とドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア)らが合流するも、好調のウッズは他の選手達を徐々に引き離し残り3km地点で単独に。そのままシャレー・レイナールのクイーンステージを制した。NTTプロサイクリングは山岳賞をイスラエル・スタートアップネイションから奪取。最終日は山岳ポイントが設定されていないため、バーチャル・マイヨアポアを確定させている。

同コースで行われた女子レースは、ブロディ・チャップマン(オーストラリア、FDJ)が3級山岳を先頭で通過。その後のシャレー・レイナールでは、アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCCリブ)が総合リーダーのサラ・ジカンテ(オーストラリア、ティブコ・シリコンバレーバンク)らを引き離し、優勝を果たした。

シャンゼリゼのスプリントはウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)シャンゼリゼのスプリントはウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード) (c)zwift
翌第6ステージの最終日にはクリストファー・フルーム(イギリス、チームイネオス)、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、コフィディス)らビッグネームも出走。レースはもちろん集団スプリントの展開となった。エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー)、ライアン・ギボンズ(南アフリカ)らを揃えたNTTプロサイクリングが積極的にスプリントを開始するも、後方からパワーアップアイテムを使用したウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)がギボンズを交わし、バーチャルのパリ・シャンゼリゼでのレースを制した。

史上初のバーチャル・ツール・ド・フランスは、総合、ポイント賞、山岳賞、新人賞全てを獲得したNTTプロサイクリングが支配する結果となった。「史上初のeサイクリングレースを制覇したこのチームは並外れた存在だった。我々のチームの使命は人々の生活に希望を与えることであり、この機会でそれを実現することができたと思う。イベントを開催してくれたA.S.O.とズイフトには感謝したい。他に類を見ないプラットフォームで人々と繋がれる機会は素晴らしいものであり、今後も続いていくと信じている」とチーム代表のダグラス・ライダーは語る。

イタリア・ルッカのチーム拠点でレースに臨んだNTTプロサイクリング。リアルと同じ様にシャンパンを片手に総合優勝を祝うイタリア・ルッカのチーム拠点でレースに臨んだNTTプロサイクリング。リアルと同じ様にシャンパンを片手に総合優勝を祝う (c)NTT PRO CYCLING
マリアンヌ・フォス(オランダ、CCCリブ)も参加した女子レースは、序盤で集団が分裂してしまう展開に。後方に取り残されたキャニオン・スラムのメンバーを尻目に、ティブコ・シリコンバレーバンクがスプリントポイントを積み重ね、レース中にポイント賞の逆転に成功。最終スプリントはリーダージャージを着用するローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコ・シリコンバレーバンク)が僅差の勝負を制した。ティブコ・シリコンバレーバンクはステージ優勝を納めると同時に総合優勝、ポイント賞を獲得し、バーチャルレースでの存在感を見せつけた。

第5ステージハイライト

第6ステージハイライト
男子レース 第5ステージ結果
1位 マイケル・ウッズ(カナダ、EFプロサイクリング)
2位 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、NTTプロサイクリング)
3位 ルイス・メインチェス(南アフリカ、NTTプロサイクリング)
男子レース 第6ステージ結果
1位 ウィリアム・クラーク(オーストラリア、トレック・セガフレード)
2位 フィリッポ・ガンナ(イタリア、チームイネオス)
3位 ライアン・ギボンズ(南アフリカ、NTTプロサイクリング)
総合成績(マイヨジョーヌ)
1位 NTTプロサイクリング 500pts
2位 ラリーサイクリング 267pts
3位 トレック・セガフレード 232pts
その他の特別賞
ポイント賞 NTTプロサイクリング
山岳賞 NTTプロサイクリング
ヤングライダー賞 NTTプロサイクリング
女子レース 第5ステージ結果
1位 アシュレー・ムールマン(南アフリカ、CCCリブ)
2位 サラ・ジカンテ(オーストラリア、ティブコ・シリコンバレーバンク)
3位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコ・シリコンバレーバンク)
女子レース 第6ステージ結果
1位 ローレン・ステフェンス(アメリカ、ティブコ・シリコンバレーバンク)
2位 エイプリル・テイシー(イギリス、ドロップス)
3位 ジョージア・シマーリング(カナダ、トゥエンティ20)
総合成績(マイヨジョーヌ)
1位 ティブコ・シリコンバレーパーク
2位 トゥエンティ20
3位 ドロップス
その他の特別賞
ポイント賞 ティブコ・シリコンバレーパーク
山岳賞 ティブコ・シリコンバレーパーク
ヤングライダー賞 キャニオン・スラム

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