今年のジロ・デ・イタリアで初グランツールデビュー、そしてロンバルディアで初モニュメントデビュー予定のレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)がジロの難関コースを試走。今後のスケジュールについても語った。



今季サンフアンとアルガルヴェで総合優勝を果たしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)今季サンフアンとアルガルヴェで総合優勝を果たしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
白地にブルーの帯を巻いた、個人TTヨーロッパ王者のジャージを着るレムコ・エヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)が下見を行なったのは、ジロ・デ・イタリアの総合成績を大きく左右する難関個人TT(第14ステージ)と、翌第15ステージのピアンカヴァッロ(距離14.5km/平均7.8%)山頂フィニッシュ。

新型コロナウイルスの感染蔓延によって10月3日から25日にリスケジュールされた第103回ジロ・デ・イタリア。ステージ詳細は未だアナウンスされていないものの、基本的にはオリジナル案を踏襲するものと見られている。現在イタリア、ヴァルデファッサで18日間におよぶチーム合宿中のエヴェネプールは、2日間を使って雨中コース試走を行なった。

「自分にとって、そしてチームにとって鍵となる2ステージの下見をして、ジロ第3週目のメニューがどうなるかを早いタイミングで確認できたのでとても良い機会になった。正直に言えばコースは難しいものの、コースを理解できたことは10月に役立ってくれるはずだ。悪天候だったけれど道路状況も良かった。特に今年はレース休止まで2回しかタイムトライアルを走れなかったので、Shiv(スペシャライズドのTTバイク)に再び乗ることができて素晴らしい気分だった」とエヴェネプールはチームニュースの中で話している。

ヨーロッパ個人TTタイトル防衛を見据えるレムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ)ヨーロッパ個人TTタイトル防衛を見据えるレムコ・イヴェネプール(ベルギー、ドゥクーニンク・クイックステップ) (c)CorVos
今年1月のブエルタ・ア・サンフアン、そして2月のヴォルタ・アン・アルガルヴェで共に総合優勝を飾り、1週間前後のステージレースで勝てることを証明したエヴェネプールは今後、ブエルタ・ア・ブルゴス(7/28〜8/1)をシーズン再開レースとし、その後はツール・ド・ポローニュ(8/5〜8/9)を経由してイル・ロンバルディア(8/15)でモニュメントデビューに挑む。その後はベルギーナショナルTT選手権と4日後のヨーロッパTT選手権でのタイトル防衛、そして8月末に自宅近くで開催される"ホームレース"、ブリュッセルサイクリングクラシックを狙うという。

「シーズン後半に主な目標を設定しているので、ポローニュはプレッシャーなく走りたい。ただし調子が良ければステージ、そして総合成績を狙うこともできるはず。美しく権威のあるロンバルディアには最高の状態で出場し、超強力なチームメイトたちと勝利を狙いたい。これまで走ったクラシカ・サンセバスティアンと似ているとも言われるけど、実際にはもっと厳しい展開になるだろう。暑さには対処できると思うけれど、それ以外にもテクニカルな下り、挑戦的なコースと様々な条件が重なってくる。つまりそれがモニュメントたる理由なんだ」。

text:So.Isobe