トレック・セガフレードが戦線離脱中のマッテオ・モスケッティ(イタリア)に変わる代役としてピーター・ウェーニング(オランダ)を迎えたことを発表。今年限りの短期契約で39歳のベテラン選手がワールドチーム復帰を果たす。



トレック・セガフレードに加入したピーター・ウェーニング(オランダ)トレック・セガフレードに加入したピーター・ウェーニング(オランダ) (c)Trek-Segafredo
トレック・セガフレードと2020年限りの契約を結んだピーター・ウェーニング(オランダ)は、ラボバンクからオリカ・グリーンエッジを経て2019年までルームポット・シャルルに所属した39歳のオールラウンダー。16年に渡るプロ生活の中で出場したグランツールは15回を数え、うちステージ優勝は3。2020年の契約は結べていなかったが、引退宣言することなくオフシーズンもトレーニングを継続していたという。

そんなウェーニングに白羽の矢を立てたのがトレック・セガフレードだった。チームは若手スプリンターのマッテオ・モスケッティ(イタリア)をエトワール・ド・ベセージュの落車事故で骨盤骨折による長期戦線離脱で欠いており、その代役として39歳のベテラン選手を加入させることに決定。「モスケッティの年内復帰が厳しいことを知り、2月に彼(ウェーニング)とコンタクトを取った。経験値が高く、チームの輪に入れて、すぐにレースを走れる選手が必要だったんだ。超プロフェッショナルとして知られるピーターなら我々の期待に応えてくれると確信したんだ」と、ルカ・グエルチレーナGMは加入の理由を語っている。

昨年までルームポットに所属していたピーター・ウェーニング(オランダ)昨年までルームポットに所属していたピーター・ウェーニング(オランダ) photo:Tim de Waele
「このチャンスを本当に嬉しく思っている。短いシーズンを150%の力を尽くしてトレック・セガフレードに貢献したいと思う。まだワールドツアーレベルでの競争力を備えていると理解しているし、とにかくモチベーションは高い。うまくいけばチームに良い結果をもたらすことに貢献できると思っている。新しいチーム、新しい仲間、新しい雰囲気の中に飛び込むことになるが、今はレース復帰が楽しみでならない」と、チームのプレスリリースで語るウェーニング。トップチームへの加入は2015年以来5年ぶりだ。

「プロチームとの契約を諦めることなく、オフシーズンもこれまで通りトレーングを続けてきたんだ。最初に連絡をもらった時、4〜6週間でレースを走れる状態まで仕上げると伝えた。新型コロナウイルス蔓延でレースが中止になってしまったけれど、レース再開の時にルカは約束を守ってくれると信じていたんだ。多くのチームが苦しんでいる今、トレック・セガフレードの新規選手獲得は特別なことだと感じる。非常にありがたく、自分の可能性を示す大きなチャンスだ。どのレースに選ばれてもリーダーが好成績を出せるようにサポートしていきたいと思っている」と、ウェーニングは加えている。

text:So.Isobe