フランスのUCIワールドチーム、グルパマFDJがティボー・ピノ(フランス)ら主軸選手4名との契約を2023年まで延長したことを発表。グルパマ社、そしてFDJ社も2024年までスポンサー契約を延長している。



パリ〜ニース最終ステージでアタックを繰り出すティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ)パリ〜ニース最終ステージでアタックを繰り出すティボー・ピノ(フランス、グルパマFDJ) (c)CorVos
2023年までグルパマFDJと契約延長を行ったのは、アルノー・デマール(フランス)、ティボー・ピノ(フランス)、ダヴィ・ゴデュ(フランス)、シュテファン・キュング(スイス)というチームの中心メンバー4名。チームリリースによればタイトルスポンサーのグルパマ社、そしてFDJ社が2024年まで契約を延長しており、そのバックアップが4名の複数年契約延長に繋がった。

グルパマFDJのマルク・マディオ監督は「彼らは我々チームと共にキャリアを重ね、強い信頼関係と非常に高い野心を備えている選手たちだ。プロスポーツ選手としてハイレベルの目標を叶えるには長期的な取り組みが必要不可欠。これはスポーツの歴史を見れば分かること。タイトルスポンサー両社も追加で4年間という厚い信頼を示してくれた」と語っている。コロナ禍でスポンサー継続に苦しむチームの存在が報じられる中、フランスの老舗チームは大きな後ろ支えを得たことになる。

昨年ジロでステージ初優勝を飾ったアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ)昨年ジロでステージ初優勝を飾ったアルノー・デマール(フランス、グルパマFDJ) photo:Kei Tsuji
昨年ツールで新人賞2位に入ったダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)昨年ツールで新人賞2位に入ったダヴィ・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ) photo:Luca Bettini / Pool2019年にBMCから加入したシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ)2019年にBMCから加入したシュテファン・キュング(スイス、グルパマFDJ) photo:Tour de Romandie


「両社のスポンサー継続は自分の契約延長への決定的な要因だった。このパンデミックにおけるスポンサー延長は、彼らの強さと献身の現れ。彼らの存在で穏やかな気持ちで自分のことに集中できるんだ」と語るのは、3月のパリ〜ニースを総合5位で終えていたピノ。「ゴデュやヴァランタン・マデュアスのような才能溢れる若手の台頭は、我々選手にもいい刺激を与えてくれるんだ。これからもチームとして素晴らしい走りを見せ、トップレースで結果を残していきたい。自分にとってはツール・ド・フランスこそがこの身を100%捧げたい究極の目標なんだ」と加えている。

また、「チームはこれまで僕の方向性を考え、マイペースで進歩するための時間を与えてくれた。そのことに感謝している」と言うのは、2016年のツール・ド・ラヴニール総合優勝をステップにチームに加入し、昨年ツールではピノをアシストしながら新人ランキング2位に入ったゴデュ。「今日をもって研修期間は終わったと言える。今後はチーム内でもっと積極的な役割を果たすことができるようになる。現状エース選手のアシストが主な任務だけど、狙ったレースで勝ちに行くことも目指している。これからの3年間がとても楽しみだ」と話している。

2012年のプロ入りから数え、2024年まで12年間連続在籍することとなったデマールは、「現在のロードレース界において3年後まで契約が約束されているのはかなり稀。この難しいタイミングで再び僕をサポートしてくれることに感謝したい。長期的なビジョンを持ちつつ一歩一歩成長できることはプロ選手にとって非常に重要だ」と加えた。

text:So.Isobe

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