ガーミンが展開する「Varia(バリア)」シリーズの中からフロントライト「UT800」をピックアップ。EDGEシリーズなどと連携を行うことで、ライトのモードや明るさの自動調整が可能となるスマートライトを紹介しよう。



ガーミン Varia UT800ガーミン Varia UT800
ガーミンが展開するサイクリング用セーフティーデバイス「Varia(バリア)」は、サングラスに装着する小型モニターの「Vision」と、後方から接近する車両を検知する「RTL510 リアビューレーダー」、フロントライト「UT800」という3種類のデバイスが揃うシリーズだ。今回はUT800をピックアップして紹介しよう。

UT800のポイントは、EDGEシリーズを始めとしたガーミンのデバイスと連携すると、コンピューターが検知したスピードや時間帯、周囲の明るさに応じ、UT800のモードや光量を自動的に調整してくれること。この自動調整機能によってライド中にボタンを操作する必要が無くなり、安全性が大きく向上するはずだ。

モード変更操作が不要となりハンドルから手を放す必要が無くなっても、ライトはその時々の状況に適した明るさで点灯しているため、視認性/被視認性はしっかり確保される。周囲の状況に意識を配りつつ、ライトの操作を行うといった複雑な作業が必要なくなると、ライダー自身も心に余裕を持つことができ、一層安全に配慮することが可能となる。

付属するアウトフロントマウントによって車体中央部にライトを配置することができる付属するアウトフロントマウントによって車体中央部にライトを配置することができる ライト右側に電源ボタンは備えられているライト右側に電源ボタンは備えられている

"フリクションマウント"というクイックリリース形式のアダプターを使用する"フリクションマウント"というクイックリリース形式のアダプターを使用する ライト後端にMicroUSBのポートが備えられているライト後端にMicroUSBのポートが備えられている


UT800はライトモードは複数あり、「自動」「高視程」「トレイル」「手動」という4種類からライダーがライドシチュエーションに応じて選択することができる。

「自動」:点灯と点滅を全てオートで設定してくれるモード
「高視程」:強力な点滅がデフォルトのモード
「トレイル」:明るい場所ではライト・オフ、暗い場所に差し掛かるとライト点灯というモード
「手動」:点灯モードを自分で切り替えることができるマニュアルモード

ライド中も発光モードを切り替えることができるライド中も発光モードを切り替えることができる
「自動」モードを昼間のライドで使用してみたところ、明るいところでは点滅、暗いところでは点灯に移行。曇天の日の入り30分前は点滅、日の入り10分前になると点灯がデフォルトとなった。このタイミングでは明るい場所に移動すると点滅に移行するため、UT800としては日中という判断なのだろう。時間が経過し、日の入り10分後になるとUT800は夜と判断したのか、点灯モードが基本モードに移行。わざとセンサー部分に光を照射しても点滅には移行しない。

日中と夜で発光パターンが切り替わるのは「トレイル」モードも同様。トレイルモードでは日中の明るい場所ではライト消灯だったが、日の入り後は点灯がデフォルトとなる。「高視程」モードは、デイフラッシュか最大光量800ルーメンを照射する点灯モードの2種類で発光するモードだ。

テストを行って気がついたのは明るさセンサーを担うのは連携するデバイスであること。EDGEの場合はシリコンカバー、腕時計型ライフロガーなどの場合は袖によってセンサー部分が隠れてしまうことに気をつけたいところ。今回はEDGE530と連携したので、明るさセンサーの反応具合は申し分はない。むしろ非常に優れており、比較的明るいトンネルでは通過中でもモードが切り替わることがあり、明るさセンサーの感度が非常に優れていることを窺わせる。

EDGE530の場合、メニューからVaria UT800のセッティング画面に移行するEDGE530の場合、メニューからVaria UT800のセッティング画面に移行する 自動点灯のタイミングも選択可能だ自動点灯のタイミングも選択可能だ

本体右後端に備えられたLEDがVaria UT800の状態を表す本体右後端に備えられたLEDがVaria UT800の状態を表す EDGEからライトの各種設定を行うEDGEからライトの各種設定を行う


発光モードに加えて、ライダーは自転車の走行スピードに応じて明るさが自動的に調整される「自動ビーム調整」のオンオフを選択することができる。停車中は点灯しているのかどうか分からないくらいの光量に抑えられている。走行開始後、スピードが増加していくにつれ明るくなり、30km/h程度で最大光量の800ルーメンに達する。ストップアンドゴーが多い町中では電源節約に大きく貢献してくれるはずだ。自動ビーム調整をオフにすると、モードにもよるが周囲の明るさによって光量を切り替えるのみとなる。

さらに、UT800を発光させるタイミングも「連携デバイスの電源をオンにしたタイミング」もしくは「タイマー(日の入り時間など)」の2種類から選択可能。「連携デバイスの電源をオンにしたタイミング」に設定しておくと、EDGEのスリープON/OFFでもライトのON/OFFが連動する。この機能どちらかを使用すればライトの点灯忘れなどを防ぐことができるはずだ。UT800の電源を常にオンにしておく必要があるが、スタンバイ状態では最大1年間も電池が持つという。

手動で点灯モード「高(800ルーメン)」で発光させた手動で点灯モード「高(800ルーメン)」で発光させた
点灯モード「中(400lm)」点灯モード「中(400lm)」 点灯モード「低(200lm)」点灯モード「低(200lm)」


以上、説明してきたUT800の自動調整機能を分類分けすると以下のようになる。

発光タイミング:連携デバイスの電源ON、タイマー、UT800自体の電源ON/OFF
発光パターン:自動、高視程、トレイル、手動
ビーム調整:オン、オフ※手動の場合は機能せず

組み合わせとしては複数有り、どのモードを選択するかは非常に悩ましいところ。もし筆者が日々の通勤で使用するならば、次のような組み合わせとすると思う。

「連携デバイスの電源ON/OFF」+「手動」

「手動」を選んだ理由は通勤経路が確定しており、必要な明るさとランタイムは把握できているから。連携デバイスの電源と連動させるのは、デバイスのクリック回数を減らしたいというモノグサ的発想からだ。ガーミンのデバイスと連携しないのであれば、オールマニュアルで良いだろう。

足元も広く照らしてくれるため、安心感は高い足元も広く照らしてくれるため、安心感は高い
週末のサイクリングで日没前に帰宅することを想定するならば、次のような組み合わせが考えられる。
「連携デバイスの電源ON/OFF」+「自動」+「ビーム調整オン」

理由はデイライトとして使用することを前提とするため「自動」を選ぶ。本来は「高視程」の方がデイライトとしてマッチしているはずだが、トンネルを通過する可能性を考慮し、点滅から点灯に切り替わってくれる「自動」をチョイス。走行ルートを把握していれば「高視程」を選んでも良さそうだが、ライド毎にライトの設定を切り替えるのはモノグサにはハードルが高い。

クリア窓が備えられており、サイド部分からの被視認性を確保しているクリア窓が備えられており、サイド部分からの被視認性を確保している
ライドが日没後にまで及ぶ可能性がある時は、次のような組み合わせだろう。
「タイマー」+「自動」+「ビーム調整オフ」

日没後に電池が切れる可能性を考えると日中はできる限り電池を温存しておきたい。ライトが発光する頃には「自動」も「トレイル」も発光モードは点灯となっているため、微妙な時間帯も点滅でカバーしてくれそうな「自動」モードを選びたい。自動ビーム調整は走行する場所で選びたい。ロードバイクの場合、時速30kmは常用範囲内のため、街灯などがたくさんあるような場所で最高光量では電池がもったいない気がする。そのため、町中では自動ビーム調整はオフにするだろう。

このようにシチュエーションごとに幾つもパターンが考えられる。もちろんこれは筆者の行動パターンを前提とした組み合わせなので、誰にでも当てはまるというものではない。それ故、モードの組み合わせは難しく、悩ましい部分となるはず。一方で、ライドスタイルとシチュエーションにマッチする組み合わせを見つければ、UT800は心強いサイクリストの味方となってくれるのは間違いないと感じる。

UT800は連携しているデバイス(EDGEシリーズ)などで電池残量をチェックすることが可能。バッテリーマネジメントしながら、最適な組み合わせを見つけ出す作業も楽しみの1つとなりそうだ。

ガーミン Varia UT800ガーミン Varia UT800
ライトとしての配光も優れている印象を受ける。中央部分は強い力で路面を照らし出しつつ、周辺部分への配光を忘れていないため、高速で走行しているときも正面の状況を把握しやすく安心感を覚える。サイド部分にもクリア窓が設けられており、側方からの被視認性が確保されている。Variaシリーズらしく安全性を向上させるためのライトであると感じさせられた。

自転車への取り付けは付属するユニバーサルアウトフロントマウントで行う。ライト自体にビルトインされているのはGoPro規格のボルトオンタイプのマウントであり、他社のマウントに載せることも可能だ。ただ、ユニバーサルアウトフロントマウントでは、"フリクションマウント"というクイックリリース形式のアダプターを介して取り付けるため、UT800の脱着が容易に行える。日々の充電作業で手間取りにくいのは好印象だ。

UT800の価格は19,800円(税抜)だが、最大800ルーメンにリモートコントロール/自動機能を加えたライトと考えると妥当なプライスタグだろう。ガーミンユーザーで財布に余裕があるのであれば、安全性を考慮すると有力な選択肢となるフロントライトだ。




ガーミン Varia UT800
サイズ:幅3.35 × 高さ9.66 × 厚み2.97 cm(フランジ部分含まず)
重量:130g
ルーメン:100~800
CREE製LED:あり
可視レベル:270°
可視距離:約1.6km
防水等級:IPX7
価格:19,800円(税抜)
ヘッドライトの照射モードとバッテリー稼働時間
照度明るさバッテリー稼働時間
800lm最大1.5時間
400lm最大3時間
200lm最大6時間
ナイトフラッシュ(点滅弱)100~300lm最大6時間
デイフラッシュ(点滅強)700lm最大25時間
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