トラックの2019-2020シーズンを締めくくる大一番、世界選手権がベルリンで開催中。2日目の男子ケイリン決勝レースで脇本雄太(チームブリヂストンサイクリング)が銀メダルを獲得した一方、予選敗退を喫した男子チームスプリントでは五輪ポイントを稼げず、出場枠を逃す結果となった。



ハリー・ラブレイセン(オランダ)に続く2位でフィニッシュした脇本雄太(日本)ハリー・ラブレイセン(オランダ)に続く2位でフィニッシュした脇本雄太(日本) (c)JCF男子ケイリン表彰台 男子ケイリン表彰台  (c)JCF

銀メダルを掲げる脇本雄太(日本)銀メダルを掲げる脇本雄太(日本) (c)JCF
ドイツ、ベルリンで5日間に渡って開催中のトラック世界選手権。男子ケイリンに出場した脇本雄太(チームブリヂストンサイクリング)は1回戦を1着、2回戦を2着、準決勝を1着で順当に突破し、迎えた決勝戦では異次元の強さを誇るハリー・ラブレイセン(オランダ)に続く2位となり銀メダルを獲得した。

日本勢としては同種目で河端(2018年)、新田(2019年)に続く3年連続の銀メダルを獲得し、後述するチームスプリントのリベンジを果たしている。「メダルを獲れてホッとした気持ちと、なんで金じゃないんだという悔しい気持ちもあります。これで満足せず、次はオリンピックで金メダルという目標に変えて頑張りたいと思います」と脇本は悔しさを交えながら語っている。河端朋之は2開戦で敗退、新田祐大は7-12位決定戦で降格処分を受け12位。

男子チームスプリント 予選敗退した日本チームは五輪出場枠を逃す男子チームスプリント 予選敗退した日本チームは五輪出場枠を逃す (c)JCF
今シーズンのワールドカップで金メダルを連続獲得し、好記録への期待が掛かった男子チームスプリントでは、雨谷一樹、新田、深谷組が日本記録から0.7秒落ちのタイムをマークするも、強豪国が次々と好タイムを叩き出したため、まさかの予選敗退を喫してしまう。五輪出場権を懸けて競り合っていたロシアとポーランドが共に決勝進出し五輪ポイントを獲得したため、日本は結果的にチームスプリントの出場枠を逃すこととなってしまった。正式ランキングは世界選終了後の3月2日に発表される予定だ。

男子チームパーシュート 日本チームは日本記録を4秒も上回る3分52秒956をマーク男子チームパーシュート 日本チームは日本記録を4秒も上回る3分52秒956をマーク (c)JCF女子スクラッチ決勝 古山稀絵(日本)は22位女子スクラッチ決勝 古山稀絵(日本)は22位 (c)JCF

女子スプリント1/8決勝を戦う小林優香(日本)女子スプリント1/8決勝を戦う小林優香(日本) (c)JCF女子スプリント1/16決勝を走る太田りゆ(日本)女子スプリント1/16決勝を走る太田りゆ(日本) (c)JCF


また、大会1日目に行われた男子チームパーシュートでは、日本チーム(近谷涼、今村駿介、窪木一茂、沢田桂太郎)が従来の日本記録を4秒も上回る3分52秒956をマーク。全体の9位となりトーナメントには進めなかった(8位までが進出)ものの、「ゴール後にチームメイトが興奮してて、それで52秒台が出たのがわかり、最高に嬉しかったです。東京オリンピックには厳しい状況ですけど、4年後に向け、次につなげていきたいです(窪木)」と語っている。なお予選で3分46秒579という驚異のタイムを叩き出したデンマークは2日目に行われた決勝戦でも、3分44秒672をマークして圧勝を飾った。

初日に開催された女子スクラッチ決勝では大ベテランのクリステン・ウィルド (オランダ)が勝利し、古山稀絵は22位。女子スプリントに出場した太田りゆが1/16決勝で、小林優香は1/8決勝で敗退した。
H3
2月26日(1日目)各種目結果
男子チームパーシュート予選
1位 デンマーク 3分46秒579
2位 ニュージーランド 3分48秒742
3位 フランス 3分49秒558
9位 日本(沢田、窪木、今村、近谷) 3分52秒956(日本新記録)
男子チームスプリント予選
1位 オランダ 41秒987
2位 イギリス 42秒471
3位 フランス 42秒805
9位 日本(雨谷、新田、深谷) 43秒416
女子スクラッチ決勝
1位 クリステン・ウィルド (オランダ)
2位 ジェニファー・ヴァレンテ(アメリカ)
3位 マリア・マルティンス(ポルトガル)
22位 古山稀絵(日本)
H3
2月27日(2日目)各種目結果
男子ケイリン決勝
1位 ハリー・ラブレイセン(オランダ)
2位 脇本雄太(日本)
3位 アジズルハスニ・アワン(マレーシア)
女子スプリント
1/16決勝 太田りゆ(日本) 敗退
1/8決勝 小林優香(日本) 敗退

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