2019/12/31(火) - 15:19
全3回でお送りしてきた2019年の国内レースプレーバック。最終回は、ロード、トラック、MTB、シクロクロスの全日本選手権、沖縄で開催されたインターハイ、新記録が続出したインカレ、さらにロードとMTBの五輪プレ大会を振り返る。
6/27-30 全日本選手権タイムトライアル・全日本選手権ロードレース
タイムトライアルは増田成幸 ロードは入部正太朗が初戴冠 女子は與那嶺恵理が5度目の優勝
6月末の4日間に渡り行われたロードレースとタイムトライアル、パラサイクリングの全日本選手権は、東京オリンピックのロードレースのフィニッシュ地点となる富士スピードウェイ。男子エリートには、新城幸也(バーレーン・メリダ)と、別府史之(トレック・セガフレード)の2人が出場することもあり、注目が集まった。
初日に行われた全日本選手権タイムトライアルでは、宇都宮ブリッツェンの増田成幸が優勝。ツアー・オブ・ジャパンの伊豆ステージでの落車・負傷により全日本選手権は絶望的と言われたいたが、1ヶ月で走れる状態に戻してきた。実はこの時も骨折した部分が治りきっていない状態だったという。3位の別府史之(トレック・セガフレード)も、春先に落車・負傷して復帰したばかりだったが、一歩及ばず。
女子は與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が5連覇を達成。2位の福田咲絵(慶應義塾大学)に1分以上の大差をつけて圧勝した。
2日目からは全日本選手権ロードレース。アンダー15からエリートまで各カテゴリーの日本一が決まった。
激しいレース展開となった男子アンダー23は、UCIコンチネンタルチームに所属する大学生選手が強さを見せた。優勝した武山晃輔はチーム右京、2位の沢田桂太郎と3位の今村駿介はチームブリヂストンサイクリングに所属する一方、武山と沢田は日本大学のチームメイト同士でもある。近年2足の草鞋(わらじ)を履く大学生が増えたが、コンチネンタルチームに所属することが伊達でないことが示されたと言えようか。
男子アンダー23と同日に開催された女子エリート+U23は、レース中盤に差し掛かろうかという早いタイミングで独走に持ち込んだ與那嶺が逃げ切り。力の差を見せつけて通算5度目の優勝となった。
最終日に行われた男子エリートのロードレース。国内トップチームが総力戦を挑む中、レース終盤の流れを作ったのは単騎参戦の新城だった。227kmのレース距離のうち200km近くを走ってなおアタックを繰り返して人数を絞り、残ったのは入部正太朗(シマノレーシング)と横塚浩平(チーム右京)のみ。残り6kmからは新城がさらにアタックを繰り返すが、入部だけが離れない。勝負は残り200mのスプリントに持ち込まれ、入部が全日本初優勝。敗れたものの、春先に負傷してからの復帰戦とは思えない新城の強さが印象に残った。
7/19-22 MTB全日本選手権
山本幸平がクロスカントリーで11度目の日本一
全日本マウンテンバイク選手権は、秋田県の田沢湖で5年ぶりの開催。ここでエキシビジョンながら電動アシストシステムを搭載するE-MTBによるクロスカントリーレースが初めて行われた。優勝した竹之内悠(Toyo Frame)は、「常に踏まされている感覚があり、普通のレースよりしんどかった」と、E-MTBレースの感想を語った。
ドライ路面とマッド路面が混在する難しいコンディションでのレースとなったダウンヒル。男子エリートは清水一輝(DELIGHTED JAPAN)、女子エリートは岩崎美智恵(TRIPCYCLE GLOBAL RACING)が優勝した。
クロスカントリーでは、山本幸平(DREAM SEEKER MTB RACING TEAM)が、5年連続11度目の優勝。女子は今井美穂(CO2bicycle)が連覇を達成した。
9/14-16 全日本選手権トラックレース
中距離種目でチームブリヂストンサイクリングが圧倒 女子は梶原悠未が4冠
トラック競技の全日本選手権は、伊豆ベロドロームが東京オリンピックに向けた改修工事に入ったため、日本競輪選手養成所内に出来た板張り250mバンク「JKA250」で開催された。
男子エリートでは、中距離種目の日本代表チームとも言えるチームブリヂストンサイクリングが他を圧倒。1kmタイムトライアル、4km個人パーシュート、スクラッチ、ポイントレース、マディソン、4kmチームパーシュートと、6種目で日本一を獲った。中でも窪木一茂は個人種目と団体種目あわせて4冠を達成する強さを見せた。
女子エリートでは、梶原悠未(筑波大学)が頭ひとつ以上抜け出た強さ。3km個人パーシュート、マディソン、ポイントレース、チームスプリントと、短距離から中距離まで4種目で優勝。3km個人パーシュートでは、事前の宣言通り日本記録を更新して見せた。
12/7-8 シクロクロス全日本選手権
竹之内悠とのスプリント勝負を制した前田公平が連覇 女子は松本璃奈
四国の愛媛県内子町で行われたシクロクロス全日本選手権。三船雅彦氏が監修したコースは、「世界基準の高速で展開する踏んでいくコース」。テクニックもパワーも要求される難コースでシクロクロス日本一を決めるレースが行われた。
男子エリートは、竹之内悠(東洋フレーム)、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、山本幸平(Dream Seeker MTB Racing Team)、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)ら5人のパックが序盤からレースをリード。トラブルやミスなどで徐々に人数が減っていき、最後まで残ったのは、竹之内と前田の2人。最後はスプリント勝負となり、前田が優勝。前年に続き連覇を達成した。
女子は前年の2位から5位までが不在の中、松本璃奈(TEAM SCOTT)が優勝。1周目から後続を大きく引き離し、独走でフィニッシュまで駆け抜けて2年連続優勝を決めた。
7/30-8/2 全国高等学校総合体育大会(インターハイ)
2010年以来の沖縄開催 真夏の南国で高校生の熱い4日間
今年のインターハイは「南部九州総体」として開催。自転車競技は沖縄県で行われた。沖縄市の沖縄県総合運動公園にある333mバンクで行われたトラック競技。注目の団体種目では、4kmチームパーシュートで岐南工業高校が連覇を達成。チームスプリントでは福井県立科学技術高校が優勝した。そのチームスプリントのメンバーでもある市田龍生都は、1kmタイムトライアルで大会新記録を出して連覇。今大会2冠を達成した。
ロードレースはツール・ド・おきなわでおなじみ名護市での開催。豪雨による中断もあった男子は20人でのスプリント勝負となり、美甘(みかも)星次郎(倉吉総産高校、鳥取)が優勝。女子は渡部春雅(駒澤大学高校、東京)が優勝し、トラック競技のポイントレースとあわせて2冠を達成した。
8/24-26・9/1 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)
2つの日本記録が誕生したトラック競技 武山と福田が強さを見せたロードレース
今年のインカレは長野県での開催。標高1000mの高地にある美鈴湖自転車競技場で行われたトラック競技は、女子スプリント予選の200mフライングタイムトライアルで、岩本杏奈(日本体育大学)がジュニア日本記録を、チームスプリントで中央大学が日本記録を更新した。その他にも多数の学連新記録が生まれ、ハイレベルな大会となった。特に中央大学は短距離も中距離も強く、大学対抗の総合成績で日本大学を大きく引き離して首位に立ち、ロードレースでも日大の追撃を振り切って総合優勝を決めた。
トラック競技から1週間のインターバルをおいて行われたロードレースでは、U23全日本チャンピオンの武山晃輔が2年ぶり2度目の優勝。武山は国体ロードでも優勝し、U23のロード3冠を達成した。女子は福田咲絵(慶応義塾大学)が3年ぶり2度目の優勝を決めた。
7/21・10/6 READY STEADY TOKYO ロード&MTB
東京オリンピックに向けて 課題を確認したプレ大会
東京オリンピックを翌年に控え、ロードレースとMTBのプレ大会「READY STEADY TOKYO」が開催された。
7月21日に開催されたロードレースは、東京都の武蔵野の森公園をスタートし、神奈川県、山梨県を経て静岡県の富士スピードウェイにフィニッシュするワンウェイのラインレース。南富士エバーグリーンラインを通るルートは使用されないものの、距離179km、獲得標高3700m、最大斜度18%の三国峠を通るなど、国内レースでは見られないハードさだ。
レースはイタリア勢が支配し、ディエゴ・ウリッシが優勝。ダヴィデ・フォルモロが2位となってイタリアの1-2フィニッシュとなった。日本勢では10分遅れの岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が15位、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が16位。難コースであることから苦戦が予想されていた日本勢だったが、それ以上に厳しい現実を突きつけられた。
修善寺の日本サイクルスポーツセンターに新設されたコースで開催されたMTBのプレ大会には、男女の世界チャンピオンが参戦。女子はヨランダ・ネフが優勝、シーナ・フライが2位でスイスの1-2フィニッシュ。男子は接戦を制した世界チャンピオンのニノ・シューターが優勝し、男女共にスイス勢が圧倒する結果となった。
日本勢では、山本幸平が8分38秒遅れながら35位でフルラップ完走したものの、女子では松本璃奈ら出場3名全員が100%ルールによりレース途中で除外となる結果になった。
2020年、いよいよ東京オリンピックが開催される。代表決定の行方も気になるが、入部正太朗のNTTプロサイクリング加入や、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスに集まった別府史之、中根英登、岡篤志、石上優大らの活躍に期待が膨らむ。国内では2つの地域密着型チームが新たに誕生する一方、ハードルの上がったUCIコンチネンタルチーム登録条件に各チームの苦心が感じられる面も。東京オリンピック後を見据えた動きも活発になってきているが、まずは自国開催のオリンピックイヤーの行く末を見守るとしよう。
text:Satoru Kato
6/27-30 全日本選手権タイムトライアル・全日本選手権ロードレース
タイムトライアルは増田成幸 ロードは入部正太朗が初戴冠 女子は與那嶺恵理が5度目の優勝
6月末の4日間に渡り行われたロードレースとタイムトライアル、パラサイクリングの全日本選手権は、東京オリンピックのロードレースのフィニッシュ地点となる富士スピードウェイ。男子エリートには、新城幸也(バーレーン・メリダ)と、別府史之(トレック・セガフレード)の2人が出場することもあり、注目が集まった。
初日に行われた全日本選手権タイムトライアルでは、宇都宮ブリッツェンの増田成幸が優勝。ツアー・オブ・ジャパンの伊豆ステージでの落車・負傷により全日本選手権は絶望的と言われたいたが、1ヶ月で走れる状態に戻してきた。実はこの時も骨折した部分が治りきっていない状態だったという。3位の別府史之(トレック・セガフレード)も、春先に落車・負傷して復帰したばかりだったが、一歩及ばず。
女子は與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)が5連覇を達成。2位の福田咲絵(慶應義塾大学)に1分以上の大差をつけて圧勝した。
2日目からは全日本選手権ロードレース。アンダー15からエリートまで各カテゴリーの日本一が決まった。
激しいレース展開となった男子アンダー23は、UCIコンチネンタルチームに所属する大学生選手が強さを見せた。優勝した武山晃輔はチーム右京、2位の沢田桂太郎と3位の今村駿介はチームブリヂストンサイクリングに所属する一方、武山と沢田は日本大学のチームメイト同士でもある。近年2足の草鞋(わらじ)を履く大学生が増えたが、コンチネンタルチームに所属することが伊達でないことが示されたと言えようか。
男子アンダー23と同日に開催された女子エリート+U23は、レース中盤に差し掛かろうかという早いタイミングで独走に持ち込んだ與那嶺が逃げ切り。力の差を見せつけて通算5度目の優勝となった。
最終日に行われた男子エリートのロードレース。国内トップチームが総力戦を挑む中、レース終盤の流れを作ったのは単騎参戦の新城だった。227kmのレース距離のうち200km近くを走ってなおアタックを繰り返して人数を絞り、残ったのは入部正太朗(シマノレーシング)と横塚浩平(チーム右京)のみ。残り6kmからは新城がさらにアタックを繰り返すが、入部だけが離れない。勝負は残り200mのスプリントに持ち込まれ、入部が全日本初優勝。敗れたものの、春先に負傷してからの復帰戦とは思えない新城の強さが印象に残った。
7/19-22 MTB全日本選手権
山本幸平がクロスカントリーで11度目の日本一
全日本マウンテンバイク選手権は、秋田県の田沢湖で5年ぶりの開催。ここでエキシビジョンながら電動アシストシステムを搭載するE-MTBによるクロスカントリーレースが初めて行われた。優勝した竹之内悠(Toyo Frame)は、「常に踏まされている感覚があり、普通のレースよりしんどかった」と、E-MTBレースの感想を語った。
ドライ路面とマッド路面が混在する難しいコンディションでのレースとなったダウンヒル。男子エリートは清水一輝(DELIGHTED JAPAN)、女子エリートは岩崎美智恵(TRIPCYCLE GLOBAL RACING)が優勝した。
クロスカントリーでは、山本幸平(DREAM SEEKER MTB RACING TEAM)が、5年連続11度目の優勝。女子は今井美穂(CO2bicycle)が連覇を達成した。
9/14-16 全日本選手権トラックレース
中距離種目でチームブリヂストンサイクリングが圧倒 女子は梶原悠未が4冠
トラック競技の全日本選手権は、伊豆ベロドロームが東京オリンピックに向けた改修工事に入ったため、日本競輪選手養成所内に出来た板張り250mバンク「JKA250」で開催された。
男子エリートでは、中距離種目の日本代表チームとも言えるチームブリヂストンサイクリングが他を圧倒。1kmタイムトライアル、4km個人パーシュート、スクラッチ、ポイントレース、マディソン、4kmチームパーシュートと、6種目で日本一を獲った。中でも窪木一茂は個人種目と団体種目あわせて4冠を達成する強さを見せた。
女子エリートでは、梶原悠未(筑波大学)が頭ひとつ以上抜け出た強さ。3km個人パーシュート、マディソン、ポイントレース、チームスプリントと、短距離から中距離まで4種目で優勝。3km個人パーシュートでは、事前の宣言通り日本記録を更新して見せた。
12/7-8 シクロクロス全日本選手権
竹之内悠とのスプリント勝負を制した前田公平が連覇 女子は松本璃奈
四国の愛媛県内子町で行われたシクロクロス全日本選手権。三船雅彦氏が監修したコースは、「世界基準の高速で展開する踏んでいくコース」。テクニックもパワーも要求される難コースでシクロクロス日本一を決めるレースが行われた。
男子エリートは、竹之内悠(東洋フレーム)、前田公平(弱虫ペダルサイクリングチーム)、小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロスチーム)、山本幸平(Dream Seeker MTB Racing Team)、沢田時(TEAM BRIDGESTONE Cycling)ら5人のパックが序盤からレースをリード。トラブルやミスなどで徐々に人数が減っていき、最後まで残ったのは、竹之内と前田の2人。最後はスプリント勝負となり、前田が優勝。前年に続き連覇を達成した。
女子は前年の2位から5位までが不在の中、松本璃奈(TEAM SCOTT)が優勝。1周目から後続を大きく引き離し、独走でフィニッシュまで駆け抜けて2年連続優勝を決めた。
7/30-8/2 全国高等学校総合体育大会(インターハイ)
2010年以来の沖縄開催 真夏の南国で高校生の熱い4日間
今年のインターハイは「南部九州総体」として開催。自転車競技は沖縄県で行われた。沖縄市の沖縄県総合運動公園にある333mバンクで行われたトラック競技。注目の団体種目では、4kmチームパーシュートで岐南工業高校が連覇を達成。チームスプリントでは福井県立科学技術高校が優勝した。そのチームスプリントのメンバーでもある市田龍生都は、1kmタイムトライアルで大会新記録を出して連覇。今大会2冠を達成した。
ロードレースはツール・ド・おきなわでおなじみ名護市での開催。豪雨による中断もあった男子は20人でのスプリント勝負となり、美甘(みかも)星次郎(倉吉総産高校、鳥取)が優勝。女子は渡部春雅(駒澤大学高校、東京)が優勝し、トラック競技のポイントレースとあわせて2冠を達成した。
8/24-26・9/1 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(インカレ)
2つの日本記録が誕生したトラック競技 武山と福田が強さを見せたロードレース
今年のインカレは長野県での開催。標高1000mの高地にある美鈴湖自転車競技場で行われたトラック競技は、女子スプリント予選の200mフライングタイムトライアルで、岩本杏奈(日本体育大学)がジュニア日本記録を、チームスプリントで中央大学が日本記録を更新した。その他にも多数の学連新記録が生まれ、ハイレベルな大会となった。特に中央大学は短距離も中距離も強く、大学対抗の総合成績で日本大学を大きく引き離して首位に立ち、ロードレースでも日大の追撃を振り切って総合優勝を決めた。
トラック競技から1週間のインターバルをおいて行われたロードレースでは、U23全日本チャンピオンの武山晃輔が2年ぶり2度目の優勝。武山は国体ロードでも優勝し、U23のロード3冠を達成した。女子は福田咲絵(慶応義塾大学)が3年ぶり2度目の優勝を決めた。
7/21・10/6 READY STEADY TOKYO ロード&MTB
東京オリンピックに向けて 課題を確認したプレ大会
東京オリンピックを翌年に控え、ロードレースとMTBのプレ大会「READY STEADY TOKYO」が開催された。
7月21日に開催されたロードレースは、東京都の武蔵野の森公園をスタートし、神奈川県、山梨県を経て静岡県の富士スピードウェイにフィニッシュするワンウェイのラインレース。南富士エバーグリーンラインを通るルートは使用されないものの、距離179km、獲得標高3700m、最大斜度18%の三国峠を通るなど、国内レースでは見られないハードさだ。
レースはイタリア勢が支配し、ディエゴ・ウリッシが優勝。ダヴィデ・フォルモロが2位となってイタリアの1-2フィニッシュとなった。日本勢では10分遅れの岡篤志(宇都宮ブリッツェン)が15位、石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が16位。難コースであることから苦戦が予想されていた日本勢だったが、それ以上に厳しい現実を突きつけられた。
修善寺の日本サイクルスポーツセンターに新設されたコースで開催されたMTBのプレ大会には、男女の世界チャンピオンが参戦。女子はヨランダ・ネフが優勝、シーナ・フライが2位でスイスの1-2フィニッシュ。男子は接戦を制した世界チャンピオンのニノ・シューターが優勝し、男女共にスイス勢が圧倒する結果となった。
日本勢では、山本幸平が8分38秒遅れながら35位でフルラップ完走したものの、女子では松本璃奈ら出場3名全員が100%ルールによりレース途中で除外となる結果になった。
2020年、いよいよ東京オリンピックが開催される。代表決定の行方も気になるが、入部正太朗のNTTプロサイクリング加入や、NIPPO・デルコ・ワンプロヴァンスに集まった別府史之、中根英登、岡篤志、石上優大らの活躍に期待が膨らむ。国内では2つの地域密着型チームが新たに誕生する一方、ハードルの上がったUCIコンチネンタルチーム登録条件に各チームの苦心が感じられる面も。東京オリンピック後を見据えた動きも活発になってきているが、まずは自国開催のオリンピックイヤーの行く末を見守るとしよう。
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