チームブリヂストンサイクリングが2020年の体制を発表した。窪木や石橋らロード/トラック兼任選手を中心に、脇本雄太や太田りゆのトラック専門選手、沢田時と平野星矢のMTB部門、機材サポート選手を含む19名で活動する。



チームブリヂストンサイクリングチームブリヂストンサイクリング photo:Satoru Kato
1964年、東京オリンピックが開催された年に発足したブリヂストンサイクル自転車競技部。数々のオリンピアンを輩出し、現在のチームブリヂストンサイクリングまで自転車競技において存在感を示し続けてきた名門チームだ。

様々な困難を乗り越えながら夢に向かって挑戦し続けるすべての人の挑戦・旅を支えていくというコンセプト「CHASE YOUR DREAM」を体現するべく、「ブリヂストン・アスリート・アンバサダー」を中心に、各々の競技で表彰台を目指し挑戦するアスリートが所属する。

大会最終日 男子エリート 4kmチームパーシュート優勝 チームブリヂストンサイクリング(近谷・窪木・今村・橋本)大会最終日 男子エリート 4kmチームパーシュート優勝 チームブリヂストンサイクリング(近谷・窪木・今村・橋本) photo:Kensaku Sakai
2020年のチーム体制は、途中加入のトラック選手・脇本雄太を含む2019年シーズンに在籍した選手のほとんどが残る計19名で活動する。ロードで活動するメンバーは、橋本英也、窪木一茂、近谷涼、今村駿介、沢田桂太郎、石橋学、黒枝士揮、徳田優、孫崎大樹、そしてMTB/CXと兼任となる沢田時だ。沢田時以外の選手たちはトラックも兼任するという。MTBは引き続き平野星矢と沢田時の2名体制。トラック専任は日本代表選手として活躍する太田りゆと、ケイリンアジア選4勝の脇本雄太の2名だ。

ブリヂストンサイクルは機材サポート選手として、トライアスロンの上田藍、ゴードン・ベンソン、パラトライアスロンの谷真海、秦由加子、トラックの梶原悠未、小林優香に機材供給を行う。2020年に向け更なる体制の強化を図るとともに、 引き続き、自転車競技アスリート、トライアスリート、パラトライアスリートへの幅広いサポートを行うという。

また、ブリヂストンサイクルは2020年に向けたチーム体制強化の一環として、2017年よりチームの活動拠点を静岡県三島市としている。その伊豆地域において、自転車競技を紹介する講演会や保育園及びこども園の園児を対象としたランニングバイク出前教室などの地域イベントに参加し、自転車を楽しむ文化を「レガシー」として根付かせる活動にも取り組んでいるという。サイクルスポーツの「強化」と「普及」につながる活動を積極的に行い、自転車文化の醸成に寄与することがブリヂストンサイクルの思いだ。

チーム ブリヂストン サイクリングチーム ブリヂストン サイクリング photo:Makoto.AYANO
チームブリヂストンサイクリング体制
橋本英也トラック/ロード
窪木一茂トラック/ロード
近谷涼トラック/ロード
太田りゆトラック
脇本雄太トラック
今村駿介トラック/ロード
沢田桂太郎トラック/ロード
石橋学トラック/ロード
黒枝士揮トラック/ロード
徳田優トラック/ロード
孫崎大樹トラック/ロード
沢田時MTB/ロード
平野星矢MTB
機材サポート選手
上田藍トライアスロン
ゴードン・ベンソントライアスロン
谷真海パラトライアスロン
秦由加子パラトライアスロン
梶原悠未トラック
小林優香トラック
以下、選手のコメントを紹介しよう。

橋本英也
――2019年シーズンを振り返って
本当に『バッチグー』というのがピッタリでした。とくにアジア選手権です。オリンピックに向けた最後の大切な大会だったんですが、そこで優勝できたというのはすごい大きいんじゃないかなと感じています。目標としたレースをきちんと取れるというのが、良かったと感じています。

――2020年に向けて
オリンピックのオムニアムで、メダルを取れるようやっていきたいですね。まずはワールドカップで結果を出すことが一番の準備になると思っています。

橋本英也(トラック/ロード)橋本英也(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル窪木一茂(トラック/ロード)窪木一茂(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル近谷涼(トラック/ロード)近谷涼(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル


窪木一茂
――2019年シーズンを振り返って
情熱と科学の融合をテーマに新たな挑戦をした年でもあり、試行錯誤の一年でした。 事実、これまで日本の中距離トラック班では取り入れられていないような科学的トレーニングやパワートレーニングを自分自身が先駆的に実践することは不安も大きかったけど、4km個人パシュートでもアジア記録を塗り替えられました。さらに次のステージが見えてきたと感じています。もちろん、まだまだ気持ちにも身体的な出力/入力といったスイッチにもバラツキがある事も事実なので、もっともっと強さを追い求めていきたい。

――2020年に向けて
ブリヂストンと共に東京2020を目指し、いよいよ集大成の時を迎えます。パフォーマンスアップには十分手応えを感じているし、世界との体力、スキル、そして機材、どれにおいても計画的に課題は克服できています。だからこそ、今積み上げてきているこのプロジェクトを、途中で満足することなく心身共にブラッシュアップさせていきたい。そこに誰よりもこだわりを持って挑戦することが、ある意味自分らしいのかなと思います。空回りすることなくチームを信じて、自分を信じて、この2020年を誰よりも楽しもうと思います。

近谷涼
――2019年シーズンを振り返って
ロードレースに参戦し、レース展開や、流れ、エンデュランス能力やチーム力といったものの必要性も学んだ一年でした。トラックの2018シーズンを3月の世界選手権で終えてからロードレースの出場を始め、年間を走らせてもらって、これが自分の目指していることに対して必要なことなんだなと思いました。
というのもトラックレースでは、高い出力を持続させていくことが必要です。そのためにはエンデュランスのベース能力が高くないとそもそもできない。だからトラックの海外トップ選手などは、欧州の高いクラスのロードレースでも普通に戦えています。ですから自分もロードレースも強くならないと目指しているオリンピックでのメダル獲得といった舞台にはたどり着けない、そう感じました。

――2020年に向けて
まずは2020年3月までトラックを走ったあとに、自分が東京2020オリンピックに出場できるのかどうかが決まります。それも自分の来年の活動に対して大きく関わってきますが、来年も今年以上に結果を求めて走っていきたいと思っています。UCIレースもそうですが、Jプロツアーでもまだ勝利はないので、狙っていきたいと思っています。

脇本雄太(トラック)脇本雄太(トラック) (c)ブリヂストンサイクル太田りゆ(トラック)太田りゆ(トラック) (c)ブリヂストンサイクル


太田りゆ
――2019年シーズンを振り返って
オリンピックシーズン前の最後のシーズンでした。今年は、自分のレベルが上っていることを実感しています。ライバルからの視線であったり、扱われ方だったりが変わってきているのがすごくわかるので、立場が変わってきているんだなと感じています。そのなかで、どうやってレースをしていくのか、どういう態度で臨んでいくべきなのか、そういったことを多く学んだ1年でした。

――2020年シーズンに向けて
オリンピック出場の枠が、2枠取れる可能性がすごく高まっていて、そのチャンスを私自身がつかめるかどうかがポイントになってきているので、一戦一戦を大事にしたいです。ケイリンは、去年銀メダルを獲っているので、それ以上のものも狙いたいですし、必ずメダルを獲得できるレースをしたいと思っています。

スプリントでは昨シーズン、ハロン(200mTT)での予選を勝ち上がってから一人目の対戦で勝ち上がれた経験がないので、これからの2020シーズンは一人でも勝ち上がれれば2枠というものが現実的になるので。スプリントは私には未知の世界ですが、ひとつずつこなしていきたいと思っています。

脇本雄太
チームブリヂストンサイクリングに加入させていただき、より自分の競技パフォーマンスが向上することへの期待とうれしさでいっぱいです。国内トップレベルのチームで活動できることで、更なる競技力向上に努めます。これからブリヂストンサイクルの皆さんと共に、2020年の活躍、そして自転車競技の魅力を伝え、ファンを増やすことに取り組んでいきたいと思います。

今村駿介(トラック/ロード)今村駿介(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル沢田桂太郎(トラック/ロード)沢田桂太郎(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル


今村駿介
――2019年シーズンを振り返って
今シーズンはロードレースで3勝できたこと、トラックでも、チームパシュートで日本記録を更新する走りができたことが良かったかなと思います。 ロードでの初勝利は、少人数から飛び出すという、自分の中で一番得意かなと思っていたパターンでの勝利でした。ただ、シーズン終盤のツール・ド・北海道であったり、全日本選手権トラックだったりといったレースでもう少し自分の力を発揮できていたら良かったかなとも思っています。

――2020年に向けて
来年は、まずオリンピックがありますので、チームパシュートでの出場を目指します。そしてロードも頑張ろうと思っているので、Jプロツアーでもツアーリーダーのルビーレッドジャージを目指して走ります。あとはトラックの個人追い抜きの日本記録を更新できるように力をつけたいと思います。

沢田桂太郎
――2019年シーズンを振り返って
アンダー23に上がってからロードに真剣に向き合った年でした。それでも自分の求めている結果が出なかったかなという感じはしますが、それでも走れるようになって、相乗してトラックでもいい結果が付いてくるようになりました。

総合すると良かったかなというのはあるんですが、全日本選手権ロードのU23で優勝を逃したのと、Jプロツアーでまだ1回も勝っていないのが心残りです。同年代で今村(駿介)が2勝を上げている中で、僕はクリテリウムでいい位置にはいるけれど、アシストで終わったり、勝ちを逃したりというのがありました。最終局面に残るけれど勝てない、シルバーコレクターになりかけていたというのもあって、来年はしっかりと勝ちを狙っていきたいです。

――2020年に向けて
来年は、まずオリンピックを目指します。そしてロードで結果を残していきます。来年はアンダー23で最後の年なので、全日本ロードをしっかりと獲っていきます。これまでアンダー17、ジュニアとチャンピオンを取ってきているので、後はアンダー23を取って、全カテゴリーの制覇を目指したいと思います。

石橋学(トラック/ロード)石橋学(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル黒枝士揮(トラック/ロード)黒枝士揮(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル


石橋学
――2019年シーズンを振り返って
今シーズンの目標は、UCIレースでポイントを取ること。大きな目標は全日本選手権、TOJ(ツアー・オブ・ジャパン)の総合順位と、ツール・ド・北海道の3つでした。それに向けてしっかりと年間を通し、コンディショニングも今年はうまくいきましたし、しっかり活動できました。

TOJに関しては、チームが自分の総合狙いのためにしっかりとアシストの仕事をしてくれたので、それに応える形で上位に食い込めました。

全日本選手権はワンデーレースで展開も特殊なので、うまくいくときといかないときの差はあるだろうなと思っていました。でもコンディションの面では万全の状態で挑めたと思っているので、そういった意味での悔いはないです。それはまた、来年以降に目標達成できるようにという感じです。ツール・ド・北海道は、個人的には総合狙いで走ろうと思っていたので、第一ステージの展開で遅れたというか前が行ってしまって総合がなくなり、そこは悔やまれますが、次の第2ステージで上位入賞に絡めたので良かったです。

――2020年シーズンに向けて
今年は自分が総合狙いで走ることが多かったのですが、他のメンバーも全体的に活躍できていて、メンバー全てに勝利のチャンスがあるので、チームとしての幅が広がったなと感じています。

いろんな戦い方ができるという感覚があって、今までの作戦だと、例えば自分が総合を狙って他の選手はアシストだけ、という感じだったんですが、ここのところは何人かが勝ちを狙えるようになってきています。これで違う作戦も立てられます。例えば自分が逃げに乗って、後ろで違うメンバーが追いついた時の作戦に備えるとか。結果的に自分も動きやすくなるし、逃げをやりたいとも思っているので、そういう動き方ができますね。

コンディションとかもいろいろありますが、自分がロードレースの作戦の中での軸にならなければいけないと思っています。それに前半は特に、オリンピックに関するポイントも絡んでくるので、シーズン前半から前倒しでコンディショニングしていきます。

黒枝士揮
――2019年シーズンを振り返って
チームとして、すごく良い成績を残せた1年だったんじゃないかと思います。個人的にはもう少し勝利が欲しかったですが、これは来年にリベンジしたいです。

――2020年に向けて
オリンピックイヤーですので、もちろんチームからトラックもロードもオリンピアンを出すことを目標にがんばっていきます。個人的には、全日本選手権を狙っていきます。

徳田優(トラック/ロード)徳田優(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル孫崎大樹(トラック/ロード)孫崎大樹(トラック/ロード) (c)ブリヂストンサイクル


徳田優
――2019年シーズンを振り返って
今年は比較的、そんなに大崩れということはなく走れたかなと思っています。特に後半、ツール・ド・北海道以降は、しっかり結果を残す走りをするために、チームメイトに助けてもらったり、任せてもらう形になって。今までそういうことがなかったので、もっとがんばらないといけないなと感じました。改めて結果を出すのは難しいなと感じました。

今まではアシストしかしてこなくて、「エースの選手に比べたら、アシストなんて楽なもんです」と言い続けてきたのが、いざ自分がしてもらう立場にもなると、やはり結果を残さなければいけないのでプレッシャーがありますね。チームに犠牲になってもらう以上は、責任感を持って、最後まで走り続けるしかない。そのなかで勝ちを求めるとなると、まだ遠いなというのは自分でも感じているので、さらに努力しないといけないなと感じています。

――2020年に向けて
今シーズンは後半の方が走れていた印象があるので、その力を前半にも出せるように、前半に力を出しても後半をがんばれるような体づくりをしたく思っています。

また全日本選手権で表彰台に立てるような選手になること、そして今年はツール・ド・北海道ではUCIポイントが取れましたが、どのUCIレースでも総合に絡んでいけるような選手になるのを目標にがんばっていきます。

孫崎大樹
――2019年シーズンを振り返って
与えられた仕事はきっちりとできたのかなという感触があります。1シーズン目でそれなりに、自分の存在を充分に見せられたのではないかと感じています。ただ目標としていた今シーズンの1勝、UCI、Jプロツアーどれであってもまずは個人で1勝という目標を達成できておらず、そこが残念な点ではあります。

――2020年に向けて
今シーズンも、自分が狙えるチャンスを何回か頂いたんですが、そこでしっかりとつかめていない結果が今シーズン0勝という具合でした。来年はそこをきっちりと回収するつもりで勝率を上げたいというのと、全日本タイトルを狙っていきたいなと思っています。

平野星矢(MTB)平野星矢(MTB) (c)ブリヂストンサイクル沢田時(MTB/ロード)沢田時(MTB/ロード) (c)ブリヂストンサイクル


平野星矢
――2019年シーズンを振り返って
まずはオリンピックのために5月末からUCIポイントを積み重ねてきていること。これはオリンピック代表に選考されるために必要なものです。来年の5月まで年間を通して積み重ね、まだポイントを取っている途中なので、進行中ということです。

そして今年の全日本選手権は、一番チャンスが大きかったレースでした。海外レース活動でポイントを取りながら、同じタイミングだった全日本選手権とアジア選手権に向けてコンディションを上げるという命題で、それはきちんとできたんですが、結果がついてこなかった。

ちゃんとやればコンディションを持っていけるし、できれば勝てる要素はすごく大きい。来年も全日本にコンディションを合わせれば、相手がどうとかではなく、自分が最大のパフォーマンスが出せれば、勝てます。

――2020年に向けて
一番の目標はオリンピックに出ることです。チームの意義も含めてオリンピックに出場するのが重要なので、まずは日本代表となるため、5月までにどれだけのポイントを積み重ねられるかがとても重要です。そのなかで、来期のアジア選手権がオリンピック代表選考に関わる重要な大会なので、そこで確実に優勝してポイントを取るというのは必須の課題なのかなと思っています。アジア選手権に勝ち、オリンピック代表になりたいと思います。

また全日本選手権も、今年勝つことが出来なかったので大きな悔いが残ります。このままこの挑戦をやめるわけにはいかない。僕は必ず勝てます。

沢田時
――2019年シーズンを振り返って
今年はオリンピックに向けて、UCIポイントをいかに稼ぐかという年だったんですが、チームの支えがあって、多くの海外レースを転戦できました。僕たちが転戦しているコースは、日本でのレースコースに多いきれいな登山道というより自然がむき出しなもの、普段人は通っていないのではないかという道がコースになり、そういう荒れた場面での体力や、技術は身についたかなと思っています。

また個人的にはUCIランキングも今までで自己最高位まで上げて、ポイントも稼げはしたんですが、日本人1位でなければ意味がない状況の中で可能性を信じ、活動を続けていきます。足りなかった分を努力し、2020年に向けて続けていきます。

――2020年に向けて
2020年の目標は3つあります。まずはオリンピックに出場すること。アジア選手権で勝つこと。そして全日本選手権で勝つことです。アジア選手権が2月にある予定で、オリンピックの出場が決まるのが5月末です。全日本選手権は遅く10月になります。その3つ、それぞれ1年を通してがんばる年になりますが、万全なサポート体制のもと、努力し、成し遂げていきます。
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