3月15日付けのフランス・レキップ紙が伝えたところによると、グランツールに向けて準備を整えるアスタナが、ミラノ〜サンレモとブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンの出場選手リストを発表した。注目のアームストロング(アメリカ)は、コンタドール(スペイン)とスペインで初顔合わせする。

ジロ・デ・イタリアに向けて調整を続けるランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)ジロ・デ・イタリアに向けて調整を続けるランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ) 総合7位で終えたツアー・オブ・カリフォルニア閉幕からまもなく1ヶ月。アームストロングの次戦は、イタリア最大のクラシックレース、「クラッシチッシマ(クラシックの最上級)」「プリマヴェーラ(イタリア語で春の意)」と呼ばれるミラノ〜サンレモだ。アームストロングにとって復帰後初のヨーロッパレースとなる。

アームストロングとミラノ〜サンレモはイメージが結びつきにくいかも知れないが、ワンディレーサーとして鳴らしたガン発病前を中心に、実は何度も出場している。

2002年のミラノ〜サンレモをヒンカピーのアシストとして走るランス・アームストロング(アメリカ、当時USポスタル)2002年のミラノ〜サンレモをヒンカピーのアシストとして走るランス・アームストロング(アメリカ、当時USポスタル) photo:Cor Vos初出場の1993年大会は優勝したマウリツィオ・フォンドリエスト(イタリア)から9秒遅れの22位、同年史上最年少(21歳)で世界選手権ロードレースを制した。アルカンシェルを着て挑んだ1994年大会は、優勝したジョルジョ・フルラン(イタリア)から5分13秒遅れの99位。1995年大会は優勝者ローラン・ジャラベール(フランス)から5分50秒遅れの73位。

そして1996年には優勝したガブリエーレ・コロンボ(イタリア)から32秒遅れの11位(自己最高位)でフィニッシュしている。同年ガンが発病し、難病克服後はアシストとして1999年大会(118位)、2000年大会(108位)、2002年大会(44位)に出場。それ以降はツール・ド・フランスに照準を合わすために出場を控えた。

パリ〜ニースを総合4位で終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)パリ〜ニースを総合4位で終えたアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ) photo:Cor Vosアームストロングは走行距離が300km近いこの珠玉のクラシックを走り、その2日後に開幕するブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオンに出場する。アスタナのチーム公式サイトが伝えたところによると、タイムトライアルと2つの頂上ゴールが設定された5日間のカスティーリャ・イ・レオンを終えると、アームストロングはアメリカに戻ってトレーニングを継続。クリテリウム・アンテルナシオナルやロンド・ファン・フラーンデレンには出場しない。

カスティーリャ・イ・レオンでは、2007年から同大会で2連覇を達成しているアルベルト・コンタドール(スペイン)とダブルエースを組む。パリ〜ニースを闘い終えたばかりのコンタドールは、最大の目標であるツール・ド・フランスに向けて調整を続けている。

ツール7連覇のアームストロングと、2007年ツール覇者でグランツールタイトルホルダーのコンタドール。この両雄のレース初顔合わせには自ずと注目が集まる。リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)やヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)、アイマル・スベルディア(スペイン)も出場予定で、さながらツールの予行演習だ。

アスタナのレース出場メンバー
・ミラノ〜サンレモ(3月21日)
ランス・アームストロング(アメリカ)
アッサン・バザイエフ(カザフスタン)
マキシム・イグリンスキー(カザフスタン)
デミトリ・ムラフエフ(カザフスタン)
ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)
グレゴリー・ラスト(スイス)
ミヒャエル・シェアー(スイス)
トーマス・ヴァイクス(リトアニア)

・ブエルタ・ア・カスティーリャ・イ・レオン(3月23日〜27日)
ランス・アームストロング(アメリカ)
アルベルト・コンタドール(スペイン)
ヘスス・エルナンデス(スペイン)
リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)
ベンハミン・ノバル(スペイン)
ホセルイス・ルビエラ(スペイン)
トーマス・ヴァイクス(リトアニア)
アイマル・スベルディア(スペイン)

選手リストはフランス・レキップ紙より。

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