2019/08/12(月) - 15:02
172.6kmで争われたヨーロッパ選手権男子エリートレースは、エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)とイヴ・ランパールト(ベルギー)の一騎打ちに持ち込まれ、スプリント力に勝るヴィヴィアーニが先着。1年間の欧州王者ジャージ獲得を手中に収めた。女子はアミー・ピーテルス(オランダ)が母国開催の選手権で勝利を飾った。
今年のヨーロッパ選手権開催地は海風吹き付けるオランダ北部のアルクマール。先日レース中に事故死したビョルグ・ランブレヒト(ベルギー)への黙祷を捧げてからリアルスタートが切られると、序盤からイタリアチームが組織的なペースアップに打って出た。
立ち並ぶ風車を勢いよく回す海風の中、細く曲がりくねったコース上を全開で飛ばした”アッズーリ”。わずか20kmを消化した段階で集団中盤以降の選手たちは次々と遅れを喫し、母国開催の選手権で優勝を狙ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)らもその餌食となってしまう。この日は平坦コースにもかかわらず最終的に完走42名というサバイバルレースが展開されることとなる。
エリア・ヴィヴィアーニを従えて突き進むイタリアチームに食らいついたのは、パスカル・アッカーマン(ドイツ)やサム・ベネット(アイルランド)、アルノー・デマール(フランス)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)といったスプリンターを含むわずか13名。残り27kmを切るとコーナーを利用してヴィヴィアーニがアタックし、ここにランパールトとアッカーマンが追従。後続はフルーネウェーヘンを引き上げたいオランダが牽引したものの力尽き、なかなかペースが上がらない。こうして表彰台メンバーが絞り込まれた。
スプリント勝負で分の悪いランパールトが残り3.5kmでアタックし、独走に持ち込んだものの、アッカーマンを切り離したヴィヴィアーニがすぐさま合流。普段ドゥクーニンク・クイックステップのチームメイトとして走る二人がフィニッシュまで到達し、最後は持ち前のスプリント力でヴィヴィアーニが先着。初のロード欧州選手権制覇を成し遂げた。
「間違いなく素晴らしい結果。この勝利を正しく表現する言葉が見つからないよ。ツール明けのコンディションが良いまま欧州選手権に乗り込み、勝利を狙えればと思っていた。2年前に銀メダルに終わっていたぶん嬉しく思える」と語るヴィヴィアーニ。「他のカテゴリーのレースを見ていて作戦変更が必要だと感じた。今日は非常にコンディションが良かったので自らリスクを冒しながら攻める走りを続けた。チームメイトであり、良き友でもあるイヴと一緒に逃げているのはなによりも特別で良い瞬間だった。今回の勝利を誇りに思うし、自分のキャリアの中でも最も素晴らしい勝ち星の一つになる」と語っている。
男子と同じコースを10周=115kmで争われた女子エリートレースも同じくサバイバルレースが展開され、80kmを残してオランダとドイツ、イタリアが複数名を乗せるメイン集団が形成され、そこからエレーナ・チェキーニ(イタリア)とリサ・クレイン(ドイツ)、そしてアミー・ピーテルス(オランダ)が先行した。
およそ1分差で追う集団はイギリスやオランダなど強豪国がコントロールを担ったが、最終盤に入っても先を逃げる3名との差は縮まらない。追撃を諦めたことで先頭グループの逃げ切りが決まり、ゴール勝負で力強く加速したピーテルスが勝利。欧州選手権開催国オランダに嬉しい金メダルをもたらした。
今年のヨーロッパ選手権開催地は海風吹き付けるオランダ北部のアルクマール。先日レース中に事故死したビョルグ・ランブレヒト(ベルギー)への黙祷を捧げてからリアルスタートが切られると、序盤からイタリアチームが組織的なペースアップに打って出た。
立ち並ぶ風車を勢いよく回す海風の中、細く曲がりくねったコース上を全開で飛ばした”アッズーリ”。わずか20kmを消化した段階で集団中盤以降の選手たちは次々と遅れを喫し、母国開催の選手権で優勝を狙ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ)らもその餌食となってしまう。この日は平坦コースにもかかわらず最終的に完走42名というサバイバルレースが展開されることとなる。
エリア・ヴィヴィアーニを従えて突き進むイタリアチームに食らいついたのは、パスカル・アッカーマン(ドイツ)やサム・ベネット(アイルランド)、アルノー・デマール(フランス)、アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー)といったスプリンターを含むわずか13名。残り27kmを切るとコーナーを利用してヴィヴィアーニがアタックし、ここにランパールトとアッカーマンが追従。後続はフルーネウェーヘンを引き上げたいオランダが牽引したものの力尽き、なかなかペースが上がらない。こうして表彰台メンバーが絞り込まれた。
スプリント勝負で分の悪いランパールトが残り3.5kmでアタックし、独走に持ち込んだものの、アッカーマンを切り離したヴィヴィアーニがすぐさま合流。普段ドゥクーニンク・クイックステップのチームメイトとして走る二人がフィニッシュまで到達し、最後は持ち前のスプリント力でヴィヴィアーニが先着。初のロード欧州選手権制覇を成し遂げた。
「間違いなく素晴らしい結果。この勝利を正しく表現する言葉が見つからないよ。ツール明けのコンディションが良いまま欧州選手権に乗り込み、勝利を狙えればと思っていた。2年前に銀メダルに終わっていたぶん嬉しく思える」と語るヴィヴィアーニ。「他のカテゴリーのレースを見ていて作戦変更が必要だと感じた。今日は非常にコンディションが良かったので自らリスクを冒しながら攻める走りを続けた。チームメイトであり、良き友でもあるイヴと一緒に逃げているのはなによりも特別で良い瞬間だった。今回の勝利を誇りに思うし、自分のキャリアの中でも最も素晴らしい勝ち星の一つになる」と語っている。
男子と同じコースを10周=115kmで争われた女子エリートレースも同じくサバイバルレースが展開され、80kmを残してオランダとドイツ、イタリアが複数名を乗せるメイン集団が形成され、そこからエレーナ・チェキーニ(イタリア)とリサ・クレイン(ドイツ)、そしてアミー・ピーテルス(オランダ)が先行した。
およそ1分差で追う集団はイギリスやオランダなど強豪国がコントロールを担ったが、最終盤に入っても先を逃げる3名との差は縮まらない。追撃を諦めたことで先頭グループの逃げ切りが決まり、ゴール勝負で力強く加速したピーテルスが勝利。欧州選手権開催国オランダに嬉しい金メダルをもたらした。
ヨーロッパ選手権2019 男子エリート結果
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア) | 3:30:52 |
2位 | イヴ・ランパールト(ベルギー) | 0:01 |
3位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ) | 0:09 |
4位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー) | 0:33 |
5位 | ミカエル・モルコフ(デンマーク) | |
6位 | サム・ベネット(アイルランド) | |
7位 | マッテーオ・トレンティン(イタリア) | |
8位 | ルカ・メスゲッツ(スロベニア) | |
9位 | アルノー・デマール(フランス) | |
10位 | リュドガー・ゼーリッヒ(ドイツ) |
ヨーロッパ選手権2019 女子エリート結果
1位 | アミー・ピーテルス(オランダ) | 2:56:03 |
2位 | エレーナ・チェキーニ(イタリア) | |
3位 | リサ・クレイン(ドイツ) | |
4位 | ロレーナ・ウィーブス(オランダ) | 0:25 |
5位 | アリス・バーンズ(イギリス) | |
6位 | クリステン・ウィルド(ドイツ) | |
7位 | リサ・ブレナウアー(ドイツ) | |
8位 | スザンヌ・アンデルセン(ノルウェー) | |
9位 | クリスティーヌ・マジュラス(ルクセンブルク) | |
10位 | ラサレレイヴィテ(リトアニア) |
text:So.Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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