ツールのプロバイク特集第5弾は、個人総合成績5位に入ったリゴベルト・ウラン(コロンビア)を擁するEFエデュケーションファースト。メンバーが使用した新型SUPERSIX EVOとSYSTEMSIX Hi-MOD、そしてSUPERSLICEを紹介します。



キャノンデール SUPERSIX EVO、SYSTEMSIX Hi-MOD、SUPERSLICE

リゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)の新型SUPERSIX EVOリゴベルト・ウラン(コロンビア、EFエデュケーションファースト)の新型SUPERSIX EVO photo:Makoto.AYANO
ゼッケンホルダーはゴムバンドで留めるタイプを使用ゼッケンホルダーはゴムバンドで留めるタイプを使用 photo:Makoto.AYANOウランだけはエントリーモデルのガーミンEdge130を使っていたウランだけはエントリーモデルのガーミンEdge130を使っていた photo:Makoto.AYANO

アウターチェーンリングには53/42と記載されているが、インナーチェーンリングは38Tが装着されているアウターチェーンリングには53/42と記載されているが、インナーチェーンリングは38Tが装着されている photo:Makoto.AYANO座面のグリップが特徴的なプロロゴのZEROⅡ CPC AIRING座面のグリップが特徴的なプロロゴのZEROⅡ CPC AIRING photo:Makoto.AYANO

リゴベルト・ウラン(コロンビア)をエースに据え、ツールに臨んだEFエデュケーションファースト。今年はツール初投入となった新型SUPERSIX EVOと、エアロロードのSYSTEMSIX Hi-MODを乗り分けた。TTはリムブレーキ版のSUPERSLICEだ。

TTバイクはリムブレーキ、エアロロードはディスクブレーキ、SUPERSIX EVOは両方のブレーキタイプを好みによって使い分けるというリム/ディスクが混在したバイク構成に。ホイール交換のタイムロスを加味してかSUPERSIX EVOはリムモデルの使用率が高かったようだ。対して、セバスティアン・ラングフェルド(オランダ)やサイモン・クラーク(オーストラリア)はディスク版のSUPERSIX EVOを選択。トム・スクーリー(ニュージーランド)は山岳でもSYSTEMSIXを使用する場面が多かった。

なお、ディスクブレーキモデルのSUPERSIX EVOはHi-MODグレードだが、ウランを始めとする選手が駆ったリムブレーキモデルは市販品と同じくノーマルモッドグレードを使用しているという。プロ専用にHi-MODグレードのリムブレーキフレームを用意することはしていない。

トーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト)はSYSTEMSIX Hi-MODを使用したトーマス・スクーリー(ニュージーランド、EFエデュケーションファースト)はSYSTEMSIX Hi-MODを使用した photo:Makoto.AYANO
市販品ではないダイレクトマウントディレーラーハンガ―が取り付けられていた市販品ではないダイレクトマウントディレーラーハンガ―が取り付けられていた photo:Makoto.AYANOホイールはヴィジョンのMETRON SLシリーズで、40mmと55mmを使い分けていたホイールはヴィジョンのMETRON SLシリーズで、40mmと55mmを使い分けていた photo:Makoto.AYANO

ディスクブレーキ版のSUPERSIX EVO Hi-MODディスクブレーキ版のSUPERSIX EVO Hi-MOD photo:Makoto.AYANOSUPERSIX EVOがスペアバイクの大半を占めていたSUPERSIX EVOがスペアバイクの大半を占めていた photo:Makoto.AYANO


コンポーネントはDURA-ACEのDi2だが、シマノサポートチームではないためクランクはPower2Maxパワーセンサー(チームロゴ入り)+キャノンデールSISL2クランク+FSAチェーンリングという3ブランドをミックスした構成。ハンドルやステム類は従来同様FSA/ヴィジョン製品を使用していた。

ホイールはヴィジョンのMETRON SLシリーズで、ロードステージはリムハイト40mmと55mmをコースによって使い分けていた。タイヤはヴィットリアのCORSAチューブラーで、サドルはプロロゴ。DIMENSION、SCRATCH、NAGOなどが選手の好みによって使い分けられていた。

TTバイクはリムブレーキ版のSUPERSLICEを使用したTTバイクはリムブレーキ版のSUPERSLICEを使用した photo:Makoto.AYANO
サドルは統一してプロロゴ T GALE PAS CPC TIROXサドルは統一してプロロゴ T GALE PAS CPC TIROX photo:Makoto.AYANOサイモン・クラーク(オーストラリア)はSW-R9150クライミングスイッチを使用サイモン・クラーク(オーストラリア)はSW-R9150クライミングスイッチを使用 photo:Makoto.AYANO

グリップ部分にはバーテープではなくヤスリが巻いてあったグリップ部分にはバーテープではなくヤスリが巻いてあった photo:Makoto.AYANOバルブの音鳴りを防ぐためのゴムキャップもエアロ形状バルブの音鳴りを防ぐためのゴムキャップもエアロ形状 photo:Makoto.AYANO


TTステージで用いられたSUPERSLICEは、2年前にディスクブレーキ版を(TTバイクとしてはワールドツアーチームで初)投入していたが、昨シーズンからリムブレーキ版に戻されている。なおリムブレーキ版のSUPERSLICEはキャノンデールの本国ラインナップにも存在していない。ホイールチョイスはフロントがMETRON SL 81mmで、リアがMETRON DISC。タイヤはCORSA SPEEDの25cだ。ヴィジョンの3スポークバトンホイール「METRON 3 SPOKE」は使われていなかった。

TTバー先端に取り付けるシフトスイッチは新型のSW-R9160もしくは旧型のSW-9071のどちらかだが、サイモン・クラーク(オーストラリア)はSW-R9150クライミングスイッチを使用していた。グリップ部分にはバーテープではなくヤスリが巻いてあった。サドルはプロロゴのT GALE PAS CPC TIROXに統一されている。

SUPERSLICEにはセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージを取り付けるSUPERSLICEにはセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージを取り付ける photo:Makoto.AYANO超低摩擦のセラミックスピードUFOチェーン装着されていた超低摩擦のセラミックスピードUFOチェーン装着されていた photo:Makoto.AYANO


チームは例年SUPERSLICEにセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージを装備して回転性能を向上させており、今年はコーティングとテフロンパウダーを添加したUFOチェーンも投入されていた。

サイクルコンピューターはガーミンのEdge830とEdge530がメインだが、ウランだけはエントリーモデルのEdge130を使っていた。軽さを優先してのチョイスだろうか。

text:Michinari.TAKAGI
photo:Makoto.AYANO

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