230kmの今大会最長となる第7ステージ。第1ステージでの落車で勝利を逃したフルーネウェーヘンが集団スプリントを制して雪辱を果たした。総合1位を維持したチッコーネ、ポイント賞のサガン、ゴール直前のパンクに関わらずステージ6位に健闘したヴィヴィアーニらのコメントを紹介します。



ステージ1位 ディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)

スプリントを制したディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)スプリントを制したディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:Makoto.AYANO
カレブ(ユアン)(ロット・スーダル)は本当に優秀なスプリンターで、よく大接戦になる。彼とのスプリント勝負は好きだ。今回はぼくが勝った。

今回のツールは、ぼくにとっては厳しいスタートだったけど、今日から調子が良かった。今日はチームが本当に尽力してくれた。素晴らしかった。とても早い段階での牽引だったけど、それが良かった。スプリントを仕掛けたのは残り350mで、ユアンが先行するのが見えて、それで充分だった。

(ツールの)初日はまったく思い通りにはならなかったけど、この瞬間を勝ち取るためにみんなでがんばってきた。このチームには本当に満足している。この前のスプリント・ステージの後で、チームメイトたちはぼくのことを信じていると声をかけてくれて、そして本当によく仕事をしてくれた。

ステージ優勝を飾ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ)ステージ優勝を飾ったディラン・フルーネウェーヘン(オランダ、ユンボ・ヴィズマ) photo:Makoto.AYANO
今回のツールは、望ましいスタートではなかった。開幕ステージの落車から回復するのに2〜3日ほどかかった。今日はとても好調だった。ゴール前ではかなり早い段階で牽引が始まった。このせいで少し閉じ込められた感じになったけど、マイク(テウニッセン)がスペースを作ってくれて、そこから抜け出せた。今日の勝利で、自分なりにツールで結果を出せた。

本当に勝利が欲しかった。1回目や2回目でのチャンスのときはうまくいかなかったが、3回目のチャンスで勝つことができてうれしい。

総合1位、新人賞 ジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)


マイヨジョーヌを守ったジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード)マイヨジョーヌを守ったジュリオ・チッコーネ(イタリア、トレック・セガフレード) photo:Makoto.AYANO
ゴールはクレイジーだったし、昨日(山岳ステージ)の後で脚に少し疲れもあった。だけど、またマイヨ・ジョーヌを着ることができた。明日は本当に過酷なステージになりそうだ。もちろんマイヨ・ジョーヌをキープするつもりだけど6秒差しかないので、かなり難しそうだ。本当に厳しい。6秒差なんて差がないのと同じだ。自分にとって重要なのは、しっかり回復して、明日に備えることのほうだ。マイヨ・ジョーヌを着たまま、このまま逃げ切るのは不可能だろう。

ポイント賞、ステージ3位 ペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)

ステージ3位のペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がマイヨヴェールをキープステージ3位のペテル・サガン(スロバキア、ボーラ・ハンスグローエ)がマイヨヴェールをキープ photo:Kei Tsuji
今日の走りにも結果にも満足している。とても長いステージで、風もあったし、スピードも遅かった。最後は予想通り集団スプリントだった。今日の優勝は他の最速の選手だった。それから、チームメイトたちはしっかり仕事してくれた。ぼくは中間スプリントでポイントを稼げたし、3位でゴールしたのでさらに有利になった。調子の良さにも満足しているし、明日は厳しいステージになるけど、チームとしてベストを尽くすつもりだ。

ステージ4位 ソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)

今日の集団スプリントで後方から追いあげての4位は好成績だ。バーレーン・メリダのチームメイトたちに感謝したい。

イヴァン・ガルシアとソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ)イヴァン・ガルシアとソンニ・コルブレッリ(イタリア、バーレーン・メリダ) photo:Makoto.AYANO
ステージ5位 ジャスパー・フィリプセン(ベルギー、UAEチームエミレーツ)

今日のゴールは複雑な気持ちだ。アレックス(クリストフ)のスプリントのためにちゃんと準備ができなかったことを悔やんでいる。同時に、スプリント勝負で5位につけた。次はうまくいくよ!

ステージ6位 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ドゥクーニンク・クイックステップ)

チームメイトたちはしっかり働いて最高の準備をしてくれたけど、結果を出せなかったことが残念だ。残り2kmで前輪がパンクしていたことを考えれば、かなりがんばったほうだと思う。ディラン・フルーネウェーヘンの勝利を祝福したい。勝利に値すると思う。(公式Twitter)

最後のコーナーを曲がったところで、前輪に手応えがないことに気づき、すぐにパンクしているとわかった。それで、うまくスプリントができなかった。不運だと思うし、悲しくなる。今日のチームメイトたちは、逃げた選手を連れ戻したり、ぼくをゴール目前のところまで押し上げてくれたりと、ハードな仕事をしてくれた。だけど競技とはこういうものだ。自分ではどうしようもない状況になることもある。

ステージ8位 ジャスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、トレック・セガフレード)

チームにとって良い日だ。マイヨ・ジョーヌをしっかり守ることもができたし、自分も集団スプリントで8位になることができた。

ステージ41位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)

今日は通常のジャージで走ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ)今日は通常のジャージで走ったワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィズマ) photo:Makoto.AYANO(フルーネウェーヘンの勝利を確信していたことについて)前回のスプリント・ステージでは、ディラン(フルーネウェーヘン)は落車からしっかり回復できていなかった。今日の彼はかなり機嫌が良かったけれど、勝利にかなり強くこだわっていることがわかった。彼が今日を勝利で締めくくれたことに満足している。


落車のダメージでツールを離れるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFエデュケーションファースト)

メディカルカーの応急処置を受けるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFエデュケーションファースト)メディカルカーの応急処置を受けるティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、EFエデュケーションファースト) photo:Luca Bettini落車は自分のミスだ。自転車の下のほうを見ていたからだ。というのも、小さな紙みたいなものが自転車にくっつくのが見えたので、下を見ていたら、中央分離帯に衝突してしまった。自分以外の誰のせいでもないし、自分のせいで誰もケガをしてないことを願う。

今はただ失望だけが頭をよぎる。自分が情けないし、チームに申し訳ない。とくにリゴベルト・ウランやマイケル・ウッズには。彼らはふたりとも表彰台に立つ大きな可能性を秘めている。それはステージ優勝かもしれないし、ツールの総合成績の可能性だってある。自分がその役割の一部を担いたかったし、貢献したかった。しかし、残念ながら、自転車選手にはお馴染みのフレーズ「こういうこともある」になってしまった。


※ソースは現地取材、記者会見、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。

translation & text: Seiya.YAMASAKI