ドライブトレイン関連パーツを手がけるプラクシスワークスより、ロードクランクのトップモデル「ZAYANTE CARBON M30」の4iiiiパワーメーター搭載モデルが登場した。カーボンクランクにパワーメーターも合わせながら7万円台の価格に抑えられたプライスタグを下げる。



プラクシスワークス ZAYANTE CARBON+4iiiiパワーメータープラクシスワークス ZAYANTE CARBON+4iiiiパワーメーター (c)praxiscycles
プラクシスワークスは、ボントレガーやスペシャライズド、サンタクルズなどのメーカーで開発エンジニアとして活躍したデイビッド・アール氏が2007年に興したサイクルパーツブランドだ。近年は各バイクブランドの完成車にプラクシスワークスのクランクが採用される機会も増えており、その名を知っている人も少なくないはず。

ロードクランクのラインアップでトップモデルとして展開されているのが「ZAYANTE CARBON M30」である。優れた剛性と軽量性を実現するカーボン製のクランクアームを採用したハイパフォーマンスモデルに仕上がっている。ちなみにモデル名の”ZAYANTE(ザヤンテ)”は、ブランドの本拠地であるカルフォルニア州サンタクルズの地名に由来したものだ。

カーボンのクランクアームにアルミのチェーンリングを合わせるカーボンのクランクアームにアルミのチェーンリングを合わせる (c)praxiscycles
「Xスパイダーデザイン」と呼ばれる4アーム型のダイレクトマウントスパイダーが特徴の一つで、作業性の向上や軽量化に貢献している。スパイダーパーツとクランクアームは裏側から3本のボルトで繋がる機構。チェーンリングはスパイダーとは別体式で、プラクシスワークスが得意とする冷間鍛造プレスの技術を用いた7075-T6アルミニウム製となる。

またチェーンリングのダイレクトマウントシステムを利用して、フロントシングルへ容易に変更できる点もポイント。スラムクランク用のダイレクトマウント形状(従来型の3ボルトタイプ)とも互換性を持つため、他社製のチェーンリングなどにも対応する幅広い製品選択が可能となっている。

ダイレクトマウントかつ新形状のXスパイダーデザインを採用したチェーンリングダイレクトマウントかつ新形状のXスパイダーデザインを採用したチェーンリング (c)トライスポーツ独自規格のM30を採用するスピンドル。専用BBが必要となる独自規格のM30を採用するスピンドル。専用BBが必要となる (c)トライスポーツ
フロントシングル化すればグラベルロードやシクロクロスバイクでも活用できるフロントシングル化すればグラベルロードやシクロクロスバイクでも活用できる (c)トライスポーツ専用BBパーツは各種規格に対応したラインアップ専用BBパーツは各種規格に対応したラインアップ (c)トライスポーツ

加えて30mm径の独自規格「M30」スピンドルを用いるのも大きな特徴。別売りの専用BBが必要となるものの、太めのスピンドルによって高剛性を実現している。またBBパーツもBSA、BB86、BB30/PF30、386EVO、BBright、T47と各種規格に対応しているため、大半のバイクにて使用可能となっている。

そんなZAYANTE CARBON M30に4iiiiのパワーメーターを搭載したオプションモデルが追加された。4iiii(フォーアイ)と言えば、クイックステップやボーラ・ハンスグローエといったワールドチームも使用した実績を持つクランク型パワーメーターブランド。今回は左クランクにひずみゲージを搭載した「PRECISION」がインストールされたセットで販売される。

片側計測モデルとすることで価格も抑えられており、カーボンクランク+パワーメーターというレースレディなパッケージながら75,000円(税抜)というプライスタグを下げる。クランク長は165/170/172.5/175mmという4種類の展開だ。取り扱いはトライスポーツ。

カーボンのマットブラックな質感が美しいZAYANTE CARBON M30カーボンのマットブラックな質感が美しいZAYANTE CARBON M30 (c)praxiscycles


プラクシスワークス ZAYANTE CARBON+4iiiiパワーメーター
素材:カーボンアーム+鍛造アルミチェーンリング
スピンドル径:30mm
Qファクター:147mm
クランク長:165/170/172.5/175mm
チェーンリング:
ダブル 48/32T、50/34T、52/36T、53/39T
シングル 38T、40T、42T
重量:615g (172.5mm、50/34T、パワーメーターなし)
価格:75,000円(税抜)
※M30BB対応規格:BSA、BB86、BB30/PF30、386EVO、BBright、T47
 取り付けには専用のツールが必要