ジロ・デ・イタリアの主催者RCSスポルトは、4月15日、2020年にハンガリーの首都ブダペストで第103回ジロが『グランデパルテンツァ(開幕)』を迎えることを発表した。ジロがイタリア国外をスタートするのは14回目となる。


ブダペストで開幕する第103回ジロ・デ・イタリアブダペストで開幕する第103回ジロ・デ・イタリア photo:Lounge Design
2010年以降、決まって2年の1回のペースでイタリア国外で開幕を迎えていたジロ・デ・イタリア。2018年のエルサレム(イスラエル)に続いて、2020年はブダペスト(ハンガリー)で開幕することが発表された。

ブダペストで行われた第103回グランデパルテンツァ発表会に出席した大会ディレクターのマウロ・ヴェーニ氏は「ジロはこのブダペストで特別な開幕を迎える。ジロがイタリア国外で開幕するのはこれが14回目で、中央ヨーロッパでの開幕は初。ハンガリー国内を走る3ステージのうち、第1ステージは首都ブダペストをスタートする。ハンガリーが情熱を持ってジロ・デ・イタリアを暖かく迎えてくれると確信している」とコメントしている。

まだステージの詳細は明らかにされていないが、ハンガリー国内で第3ステージまでを行い、その後イタリアに移動する。ハンガリーはチェコやスロバキア、ウクライナ、ルーマニア、セルビア、クロアチア、スロベニア、オーストリアと国境を接する内陸国で、人口は980万人。ブダペストからイタリア国境までは、スロベニアもしくはオーストリア経由で約550kmの陸路となる。


マウロ・ヴェーニ氏やハンガリーの外務省、スポーツ省の関係者が出席した発表会マウロ・ヴェーニ氏やハンガリーの外務省、スポーツ省の関係者が出席した発表会 photo:Lounge Design
現在ハンガリー国内では6月のツール・ド・ハンガリー(UCI2.1)を含めてUCIレースが6戦行われている。かつてはロード世界選手権個人TTで銀メダルを獲得しているラスロ・ボドロギらがトップチームで活躍したが、現在ハンガリー出身のUCIワールドチーム所属選手はいない。UCIプロコンチネンタルチームの中ではノボノルディスクにペーテル・クストルが唯一のハンガリー出身者だ。

2019年にはアルベルト・コンタドール(スペイン)が若手育成のために設立したUCIコンチネンタルチームのコメタサイクリングチームがハンガリー国内でトレーニングキャンプを実施。そこにはハンガリーの若手選手6名も合流し、一緒にトレーニングを行なった。ハンガリー自転車界のレベルアップのために、コンタドール率いる育成チームは同国の自転車競技連盟と連携して若手選手を加入させる方針だ。

2019年の第102回ジロは5月11日にイタリアのボローニャで開幕を迎える。

歴代の国外グランデパルテンツァ
1965年 サンマリノ(サンマリノ)
1966年 モンテカルロ(モナコ)
1973年 ヴェルヴィエ(ベルギー)
1974年 ヴァチカン(ヴァチカン)
1996年 アテネ(ギリシャ)
1998年 ニース(フランス)
2002年 フローニンゲン(オランダ)
2006年 セラン(ベルギー)
2010年 アムステルダム(オランダ)
2012年 ヘアニング(デンマーク)
2014年 ベルファスト(北アイルランド)
2016年 アペルドールン(オランダ)
2018年 エルサレム(イスラエル)
2020年 ブダペスト(ハンガリー)

text:Kei Tsuji

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