ランカウイ2日目にモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)が勝利。入部正太朗(日本ナショナルチーム)が最終盤まで逃げ、窪木一茂(日本ナショナルチーム)が3位に食い込んだ。



マレーシアらしい熱帯雨林の中を突き進むプロトンマレーシアらしい熱帯雨林の中を突き進むプロトン (c)CorVos
ツール・ド・ランカウイ(UCI2.HC)第2ステージの舞台は、セナワンからマラッカ州の州都であり、中国仏教寺院や夜市で賑わう古都ムラカを目指す200kmコース。スタート直後と中盤に3級山岳が合計3か所用意されているが難易度は低く、後半60kmは平坦基調でスプリンター向きだ。

この日は序盤のアタック合戦が長期化し、20kmを過ぎて入部正太朗(日本ナショナルチーム)やロビー・ハッカー(オーストラリア、チーム右京)を含む12名が先行。レース開始後1時間の平均速度は44km/hというハイペースをキープして最大3分差で逃げを続けた。

逃げ集団の先頭を引くアレッサンドロ・ペソ(イタリア、バルディアーニ・CSF)逃げ集団の先頭を引くアレッサンドロ・ペソ(イタリア、バルディアーニ・CSF) (c)CorVos
アシストとしてボトル運びの役割を担う松田祥位(日本ナショナルチーム)アシストとしてボトル運びの役割を担う松田祥位(日本ナショナルチーム) (c)CorVos
中盤に差し掛かると協調体制を失った先頭グループから入部ら3名が飛び出す形に。入部が積極的に率いるエスケープは2名となったものの、スプリント体制を築き上げる集団から逃げ続ける。メイン集団は170km以上にもわたって先行した2人を捉えたのは残り3kmを切ってからだった。

2016年のムラカステージで勝利したアンドレア・グアルディーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)が優勝候補筆頭だったが、先着したのは地元マレーシアのモハメドハリフ・サレー(トレンガヌサイクリングチーム)。2010年のアヌアル・マナンに続く、ランカウイ史上2人目のマレーシア人ステージ優勝者に輝いた。

集団スプリントを制したモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)がステージ優勝集団スプリントを制したモハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム)がステージ優勝 (c)CorVos
また、サレーとグアルディーニに続くステージ3位に食い込んだのは窪木一茂(日本ナショナルチーム)。UCIポイントを5点獲得した窪木は「入部選手がしっかり逃げに乗ってくれたおかげで脚をためることができた。残り10km辺りから雨澤選手~増田選手~松田選手~でゴールスプリント。仲間の協力が不可欠です」とコメントを残している。

翌第3ステージは海沿いの平坦区間を北上する187km。再び集団スプリントが繰り広げられることとなりそうだ。

窪木一茂(日本ナショナルチーム)がステージ3位で表彰台に登った窪木一茂(日本ナショナルチーム)がステージ3位で表彰台に登った (c)CorVos
ツール・ド・ランカウイ2019第2ステージ結果
1位 モハメドハリフ・サレー(マレーシア、トレンガヌサイクリングチーム) 4h53’20”
2位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、バルディアーニ・CSF)
3位 窪木一茂(日本ナショナルチーム)
4位 マルコ・ベンファット(イタリア、アンドローニジョカトリ・シデルメク)
5位 チェン・ジウェン(中国、ジャイアントサイクリングチーム)
個人総合成績
1位 マーカス・カーリー(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 9h13’47”
2位 ブレンドン・ダヴィッズ(南アフリカ、オリヴァーズリアルフード) +09”
3位 トラヴィス・マケイブ(アメリカ、フロイズプロサイクリング) +12”
4位 マイケル・フレイベルグ(オーストラリア、プロレーシングサンシャインコースト) +13”
5位 クリント・ヘンドリクス(南アフリカ、プロタッチ) +14”
ポイント賞
1位 マーカス・カーリー(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 21pts
2位 マイケル・フレイベルグ(オーストラリア、プロレーシングサンシャインコースト) 20pts
3位 パオロ・シモン(イタリア、バルディアーニ・CSF) 19pts
山岳賞
1位 アンガス・リヨンズ(オーストラリア、オリヴァーズリアルフード) 26pts
2位 マーカス・カーリー(オーストラリア、チームサプラサイクリング) 18pts
3位 モハメドアズマン・ズルキフリ(マレーシア、マレーシアナショナルチーム) 12pts
チーム総合成績
1位 チームサプラサイクリング 27h42’10”
2位 バルディアーニ・CSF +05”
3位 プロテック
text:So.Isobe
photo:CorVos

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