クールネと同日に女子レース「スパー・オンループ・ファン・ヘットハーグランド」が開催され、欧州王者マルタ・バスティアネッリ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング)が勝利。全日本王者の與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)はエースのアシストを務めながら12位に入った。
コースに用意された石畳登坂 (c)CorVos
男子のクールネ~ブリュッセル~クールネが開催されている最中、ベルギー中北部のフラームス=ブラバント州では女子レースのスパー・オンループ・ファン・ヘットハーグランド(1.1)が開催された。ティーネンからティールト=ウィンゲまでジグザグに縫って北上し、52kmの大周回と13kmの小周回を6周回する合計132.6kmコースの大部分は細い道で構成され、ベルギークラシックらしい多数のアップダウンとコーナーが連続。山岳ポイントが合計5箇所用意されていることもアクセントだ。
序盤から複数の逃げグループが出入りする展開が続き、レース終盤には人数を減らした1グループに集約される。シーズン序盤のオーストラリアレースで総合優勝したルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が独走するも引き戻され、最後のKOMではエレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード)がペースアップし、これをフォローしたのは與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)ら4名のみ。クロエ・ホスキング(オーストラリア)のアシストを担う與那嶺は待機し、再び人数が増えた状態でフィニッシュへ。最後は欧州王者のマルタ・バスティアネッリ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング)がスプリントを制し、前日のオンループ・ヘットニュースブラッドで2位に甘んじた借りを返した。
スプリントを制したマルタ・バスティアネッリ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング) (c)CorVos
スパー・オンループ・ファン・ヘットハーグランド2019表彰台 (c)CorVos
集団内でゴール勝負になだれ込んだ與那嶺は一桁リザルトが見える12位。スプリント中にエースのホスキングが遅れたことに気づいたため、勝負への参加が難しい状態だったという。今後は週末のストラーデ・ビアンケに出場を予定しているという。以下は本人によるレポート。
あと一歩。最後の逃げを決めれば。
オンループ二日目。チームからの依頼があり急遽出場となりました。今日もチームは昨年も一昨年も二位のクロエを軸に戦いを組み立てました。
コースは昨年と比べ、そして昨日よりも厳しい道が多かったです。とにかく細く、直角コーナーが多く。ブレーキが効かなく、落車が多く。スタート後から道の狭さで集団は伸びては縮んでを繰り返し私は重い足(2日連続)を動かしながら千切れました。
50km過ぎから周回に入るので、そこからクロエのための仕事をすれば良い。それまでに戻れば良いと他力本願寺を決め込みます。とにかく終盤まで仕事ができるよう、力を溜めるように。
周回に入り、他力本願寺で先頭集団へ復帰。KOMを含む登りを五回登ります。毎周回ごとにアタックもありますがチェックとフォローを繰り返しクロエ直々に「最後はとにかく近くにいて高速で集団を引いて」の指示もあり(大汗)足も回り始め、前方でフォローを繰り返しながら最終回へ。
一周目のKOM、武井コーチの応援が諦めでした。最初に千切れた私が復帰したのを見ていたのでしょう。しつこく言われた補給の頻度を上げた効果でしょうか、思考もしっかりと、攻撃にも反応ができます。
登りでクロエを連れていきながら前方で最後のKOMへ。エレンの引きが強く、ぎりぎり耐え、KOMを超え細い道に悪い路面のセクションへ。エレンの番手を粘りながら維持して気がつくと5名。このまま決めたい。しかし今日はクロエのフォローが第一。耐えながらクロエの復帰を待ちます。
クロエが復帰したのを確認後、再びフォローに回りながら気がつくとゴールへ。なだれ込みながら、クロエが居ないことに気づきました。そして優勝を争う小集団で12位。
ゴールスプリントをすればよかったか。難しかったです。ゴール後コーチにしっかりと指導され、何時も通り逆ギレです。私だって分かっているんですよ。自分もやれる、出来る、勝てる感触を感じます。あとはチームの作戦とチャンスを待つだけです。

男子のクールネ~ブリュッセル~クールネが開催されている最中、ベルギー中北部のフラームス=ブラバント州では女子レースのスパー・オンループ・ファン・ヘットハーグランド(1.1)が開催された。ティーネンからティールト=ウィンゲまでジグザグに縫って北上し、52kmの大周回と13kmの小周回を6周回する合計132.6kmコースの大部分は細い道で構成され、ベルギークラシックらしい多数のアップダウンとコーナーが連続。山岳ポイントが合計5箇所用意されていることもアクセントだ。
序盤から複数の逃げグループが出入りする展開が続き、レース終盤には人数を減らした1グループに集約される。シーズン序盤のオーストラリアレースで総合優勝したルーシー・ケネディ(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が独走するも引き戻され、最後のKOMではエレン・ファンダイク(オランダ、トレック・セガフレード)がペースアップし、これをフォローしたのは與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ)ら4名のみ。クロエ・ホスキング(オーストラリア)のアシストを担う與那嶺は待機し、再び人数が増えた状態でフィニッシュへ。最後は欧州王者のマルタ・バスティアネッリ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング)がスプリントを制し、前日のオンループ・ヘットニュースブラッドで2位に甘んじた借りを返した。


集団内でゴール勝負になだれ込んだ與那嶺は一桁リザルトが見える12位。スプリント中にエースのホスキングが遅れたことに気づいたため、勝負への参加が難しい状態だったという。今後は週末のストラーデ・ビアンケに出場を予定しているという。以下は本人によるレポート。
あと一歩。最後の逃げを決めれば。
オンループ二日目。チームからの依頼があり急遽出場となりました。今日もチームは昨年も一昨年も二位のクロエを軸に戦いを組み立てました。
コースは昨年と比べ、そして昨日よりも厳しい道が多かったです。とにかく細く、直角コーナーが多く。ブレーキが効かなく、落車が多く。スタート後から道の狭さで集団は伸びては縮んでを繰り返し私は重い足(2日連続)を動かしながら千切れました。
50km過ぎから周回に入るので、そこからクロエのための仕事をすれば良い。それまでに戻れば良いと他力本願寺を決め込みます。とにかく終盤まで仕事ができるよう、力を溜めるように。
周回に入り、他力本願寺で先頭集団へ復帰。KOMを含む登りを五回登ります。毎周回ごとにアタックもありますがチェックとフォローを繰り返しクロエ直々に「最後はとにかく近くにいて高速で集団を引いて」の指示もあり(大汗)足も回り始め、前方でフォローを繰り返しながら最終回へ。
一周目のKOM、武井コーチの応援が諦めでした。最初に千切れた私が復帰したのを見ていたのでしょう。しつこく言われた補給の頻度を上げた効果でしょうか、思考もしっかりと、攻撃にも反応ができます。
登りでクロエを連れていきながら前方で最後のKOMへ。エレンの引きが強く、ぎりぎり耐え、KOMを超え細い道に悪い路面のセクションへ。エレンの番手を粘りながら維持して気がつくと5名。このまま決めたい。しかし今日はクロエのフォローが第一。耐えながらクロエの復帰を待ちます。
クロエが復帰したのを確認後、再びフォローに回りながら気がつくとゴールへ。なだれ込みながら、クロエが居ないことに気づきました。そして優勝を争う小集団で12位。
ゴールスプリントをすればよかったか。難しかったです。ゴール後コーチにしっかりと指導され、何時も通り逆ギレです。私だって分かっているんですよ。自分もやれる、出来る、勝てる感触を感じます。あとはチームの作戦とチャンスを待つだけです。
スパー・オンループ・ファン・ヘットハーグランド2019結果
1位 | マルタ・バスティアネッリ(イタリア、ヴィルトゥサイクリング) | 3h32’50” |
2位 | ロッタ・レピスト(フィンランド、トレック・セガフレード) | |
3位 | リア・キルヒマン(カナダ、サンウェブ) | |
4位 | ロクサン・フォルニエ(フランス、モビスター) | |
5位 | グレイシー・エルヴィン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | エウジェニ・デュバル(フランス、FDJヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ) | |
7位 | フロールテ・マカイ(オランダ、サンウェブ) | |
8位 | ソフィー・デブイスト(ベルギー、パークホテル・ファルケンブルク) | |
9位 | クリスティーナ・シッガールド(デンマーク、ヴィルトゥサイクリング) | |
10位 | ナタリー・ファンゴーグ(オランダ、ビーフラープロサイクリング) | |
12位 | 與那嶺恵理(アレ・チポッリーニ) |
text:So.Isobe
Photo:CorVos
Photo:CorVos
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